最初の肺癌の手術記載は, 1963年3月に印刷となっている.当時の肺癌組織分類委員会 (委員長滝沢延次郎) から, 手術記載に関する規約を定めては, との示唆をえて, 香月秀雄教授が案を作り, 手術記載委員会がこれを定めた.
以来, 20年近くこれが用いられてきたが, 多くの学者によって, 多数の症例にあてはめて行くにつれ, 多少の改訂を必要とするにいたった.
1978年に手術記載委員会の構成をかえ, 改訂案の作製作業にかかり1980年に完成した. 改訂の要点は次の如くである.
1.胸腔内リンパ節の地図を作り, 部位別に番号を附した.#1,#2,#3
2.肺内リンパ節, 肺門リンパ節, 縦隔リンパ節の区分を定めた.NO, N1, N2,(nO, n1, n2)
3.リンパ節郭清の程度を記載上明らかにした.RO, R1, R2
4.手術の根治期待度を4群に分けたd治癒手術, 準治癒手術, 相対非治癒手術, 絶対非治癒手術
大方の御試用によって, 更に改訂すべき点を御指示頂ければ幸いである.
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