肺癌

肺癌集団検診の手びき

澤村献児, 青木国雄, 青木正和, 池田茂人, 加藤治文, 河野通雄, 木村郁郎, 志摩清, 坪井栄孝, 馬場孝, 山口 ...

1987 年 27 巻 3 号 p. 225-237
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.225

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肺癌に対する新しい腫瘍陽性シンチグラフィ剤In^-111MDEGDについて-Ga^-67citrate-との比較検討

中島進, 林秀雄, 前田富與, 久保良彦, 鮫島夏樹, 清水哲雄, 坂井英一

1987 年 27 巻 3 号 p. 239-246
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.239

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最近新しい腫瘍陽性シンチグラフィ製剤¹¹¹In-monoDTPA-Ethyleneglycol Ga Deuteroporphyrin (¹¹¹In-MDEGD) を開発した.本剤は現在までのGoldenhamster移植腺癌, C57blackmouse移植Lewis肺癌, Nude mouse移植人肺腺癌に於ける検討では現在世界の臨床で使用されている⁶⁷Ga-citrateに比較して腫瘍/肺, 腫瘍/腎, 腫瘍/血液 (比) に秀れ, 炎症巣には集積せず, ⁶⁷Ga-citrateをしのぐ腫瘍陽性シンチグラフィ製剤に発展する可能性を示唆したので報告する.

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肺多発癌の臨床的検討

安田雄司, 榎堀徹, 塙健, 小鯖覚, 二宮和子, 松原義人, 畠中陸郎, 船津武志, 池田貞雄

1987 年 27 巻 3 号 p. 247-255
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.247

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過去10年間に経験した肺多発癌は6例で, すべて60歳代の男性であった.6例とも両側性であり, 同時性が2例, 異時性が4例で第1, 2癌とも同じ組織型は2例であった.肺多発癌の診断に際して再発あるいは転移性肺癌との鑑別が問題となる.第1, 2癌とも外科的切除を行い得たものは3例であり, いずれも第2癌の術後生存中である.残存肺機能によっては第2癌の外科的切除により, さらに長期生存が期待できる.

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T₁N₀M₀末梢型肺癌の手術成績

中橋恒, 竹尾貞徳, 永島明, 久田友治, 宮崎一博, 古川次男, 安元公正

1987 年 27 巻 3 号 p. 257-262
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.257

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T₁N₀M₀末梢型肺癌66例について, 腫瘍径別に手術成績の検討を行った.腫瘍径1.5cm以下・2cm以下の治癒切除症例の5年生存率はそれぞれ100%・78%で, 再発率は0%・14%と1.5cm以下の症例が予後良好であった.一方腫瘍径1.5cm以下の相対的非治癒切除症例の再発率は40%と高く, 4年生存率も53%(中間観察期間2年6ヵ月) と予後不良であった.末梢型早期肺癌の定義の上で, 腫瘍径は2cm以下より1.5cm以下が妥当と考えられた.又末梢型小型肺癌と言えども縦隔を含めたリンパ節郭清をともなう肺葉切除の必要性が示唆された。

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肺癌における重複癌について

石川泰郎, 松原敏樹, 中川健, 木下巌, 翁秀岳, 土屋永寿

1987 年 27 巻 3 号 p. 263-270
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.263

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肺切除肺癌532例中, 重複癌は60例11.3%であり, 重複する臓器は大腸が最も多く, 肺癌組織型では扁平上皮癌の比率が肺単独癌に比して高かった.重複癌の約1/2を占める異時2重癌肺後発例は, 肺先行例に比較して (1) 先行癌との間隔が長い (2) 腺癌の比率が高い (3) 進行例が多い (4) 肺癌死が多い (5) 予後が悪いという傾向がみられる.重複癌といえども早期発見により予後の改善が得られる可能性が示唆される.

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ラットにおけるN-bis (2-hydroxypropyl) nitrosamine (DHPN) 肺発癌に対する下垂体摘出術の影響

東口隆一, 堅田均, 三上理一郎, 高橋精一, 横瀬喜彦, 小西陽一

1987 年 27 巻 3 号 p. 271-280
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.271

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肺癌発生過程におけるホルモンの影響を検索する目的で, Wistar系雄ラットにN-bis (2-hydroxypropy1) nitrosamine (DHPN) を体重kg当り0.5g, 1g, 3g腹腔内1回投与を行い, その前および後1週に下垂体摘出術 (HX) を外聴道法にて行い52週間観察した.その結果無処置ラットにDHPNを投与した群には, 細気管支肺胞領域に腺腫, 腺癌, 扁平上皮癌, 腺扁平上皮癌が発生し, 気管支領域に乳頭腫, 乳頭状腺癌が発生した.無処置ラットにDHPNを投与した群に比しDHPN投与1週前にHXを行った群では, 細気管支肺胞領域および気管支領域の腫瘍発生に対する有意な抑制が認められ, DHPN投与1週後にHXを行った群では, 気管支領域の腫瘍発生に対する有意な抑制が認められた.以上の成績からDHPNによるラット肺発癌のinitiationおよびpromotionの過程において下垂体ホルモンが影響していることが示唆された.

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活動性肺結核に潜在した肺腺癌の1切除例

明石章則, 一宮昭彦, 水田隆俊, 多田弘人, 井内敬二, 森隆, 沢村献児, 山本暁

1987 年 27 巻 3 号 p. 281-286
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.281

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症例は62歳の男性で, 排菌陽性の肺結核患者を化療中, 同一肺葉内の結核病巣内に腺癌を発見し, 外科的切除を行ないえた.活動性肺結核に肺癌が合併した場合は診断が遅れ易い.中高齢者で重喫煙者の肺結核患者には, 定期的な喀痰細胞診, 胸部X線撮影が望ましく, 疑わしい陰影が出現した時には経気管支鏡生検等の積極的診断が必要である.

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診断, 治療にあたって超音波断層法が有用であったPancoast型肺癌の一例

田中裕士, 名取博, 五十嵐知文, 森雅樹, 田垣茂, 三上正志, 鈴木明, 草島勝之

1987 年 27 巻 3 号 p. 287-293
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.287

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鎖骨上窩からの超音波像によって, 胸部X線像やCT像で確認できなかったPancoast型肺癌の腫瘍先進部における詳細な情報や, 腫瘍による鎖骨下動・静脈の圧排, 偏位および狭窄の所見が得られた.気管支鏡下擦過診では確診が得られなかったが, 超音波ガイド下に, 壊死のない部分から安全に腫瘍組織が得られた.治療計画と治療の評価にも有用で, 超音波断層法が患者の非侵襲的なtotal careに役立つことを示した.

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カルチノイド症候群を呈し, 腫瘍組織内のセロトニンの存在を証明し得た気管支カルチノイドの一剖検例

小山泰弘, 堅田均, 三上理一郎, 成田亘啓, 今井照彦, 宮高和彦, 嶋緑倫, 今井俊介

1987 年 27 巻 3 号 p. 295-299
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.295

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症例は73歳男性.右側胸部痛で受診, 胸部X線上右下葉無気肺を指摘.3年後右完全無気肺となり, 右主気管支にポリープ様腫瘍を認め, 生検でカルチノイドと診断した.カルチノイド症候群として顔面の毛細血管拡張および皮膚潮紅と下痢を呈し, 血中serotonin, 尿中5-HIAAの上昇がみられた.剖検でえた腫瘍組織のGrimelius染色で細胞内に嗜銀顆粒を, 電顕にて神経内分泌顆粒を確認し, 抗serotonin抗体を用いたABC法でserotoninの存在を証明できた.

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サルコイドーシスに合併した肺小細胞癌の1例

篠川真由美, 俵谷幸蔵, 永井明彦, 来生哲, 荒川正昭, 伊藤慶夫

1987 年 27 巻 3 号 p. 301-306
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.301

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症例は62才主婦.54才の時, 検診で異常を指摘され, TBLBと縦隔リンパ節生検で, 肺サルコイドーシスと診断された.ステロイド治療を行ったが, 肺線維化病変は進行し, 昭和58年12月から呼吸困難が増強し再入院した.右S3に均等性陰影を認め, B3入口部には, 隆起性病変がみられその部の生検で肺小細胞癌と判明した.当科で経験した272例のサ症例中, 肺癌合併例は本例のみであるが, 今後両者の関係を検討する上で重要と考え報告した.

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胎児肺に類似する組織像を示した

肺高分化型腺癌の1手術例

谷村繁雄, 友安浩, 伴場次郎, 正木幹雄, 松下央

1987 年 27 巻 3 号 p. 307-311
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.307

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歳, 女性の左上葉に発生した胎児肺に類似する組織像を示す高分化型乳頭管状腺癌の1手術例を報告する.本腫瘍はpulmonary blastomaに酷似するが肉腫様成分を欠き上皮様成分のみから成るもので, pulmonary endodermal tumor resembling fetal lungまたはwell-differentiated adenocarcinoma simulating fetal lung tubulesなどと報告されている腫瘍に相当する.現在まで文献上9例報告されているが, 本例を加え臨床病理学的検討を行ない, 本腫瘍の特徴を分析した.

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気管支Mucoepidermoid Carcinomaの1例

本邦報告90例の文献的考察

草島義徳, 広野禎介, 中村裕行, 水上陽真, 杉原政美, 高柳尹立, 能登啓文

1987 年 27 巻 3 号 p. 313-320
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.313

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22才女性, 数年間左下葉の肺炎として加療されていた左底幹発生のmucoepidermoidcarcinomaの1例を経験した.本例に対して左下葉sleeve lobectomyを施行した.切除標本では左底幹より発生し内腔に突出する.大きさ2.4×2.1×2.Ocmの腫瘍で組織学的にlow grade malignantなmucoepidermoidcar cinomaであった.気管支壁内に限局し, リンパ節転移の認められないことより肺門部早期肺癌に相当した.術後1年健在である.また本邦報告90例を集計し本腫瘍の臨床的悪性度を中心に考察を加えた.

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支部活動

1987 年 27 巻 3 号 p. 321-331
発行日: 1987/06/20
公開日: 2011/08/10

DOIhttps://doi.org/10.2482/haigan.27.321

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