目的.根治的手術適応のない進行非小細胞肺癌に対するCarboplatin+Weekly Paclitaxel+COX-2阻害薬(Meloxicam)併用療法の有効性および安全性について検討する.
対象.IIIB期またはIV期,もしくは手術後再発した根治的手術適応がない進行非小細胞肺癌で,化学療法の先行なく年齢20歳から80歳未満,PS 0~2,各主要臓器機能が保持された症例.
方法.PTXはDay 1,8,15に,CBDCAはDay 1に28日間隔で投与を行った.PTX投与量は70 mg/m
2,CBDCAはAUC=6.0 mg/mL・minとし,PTX,CBDCAの投与順とした.Meloxicamは治療開始第1病日から10 mgを1日1回連日経口投与とした.
結果.計26症例を登録し検討した.内訳は,男/女:20例/6例,平均年齢63歳(45歳~78歳),PS 0/1/2:15例/6例/5例,IIIB期/IV期:11例/15例,腺癌/扁平上皮癌:22例/4例であった.抗腫瘍効果は,CR 1例,PR 10例,SD 13例,PD 2例で,全体の奏効率は42%(11例/26例)であった.有害事象は,Grade 3/4の好中球数減少を6例(23%)に認め,Grade 3の血小板減少を2例(8%),Grade 4の貧血を1例(4%)に認めた.非血液毒性は,Grade 2の感染およびGrade 3の発熱を2例(8%),Grade 3の嘔吐および食欲不振を2例(8%),Grade 2の末梢神経障害を2例(8%)に認めた.全体を通して,重篤な有害事象は認めなかった.
結語.進行NSCLCに対する本治療法の抗腫瘍効果は良好で,有害事象も軽度であり,そのFeasibilityが示された.
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