肺癌
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55 巻 , 4 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
委員会報告
  • 肺癌放射線治療計画用のリンパ節部位アトラス作成委員会, 小宮山 貴史, 板澤 朋子, 玉置 幸久, 西村 恭昌, 中山 優子, 伊藤 宏之, ...
    2015 年 55 巻 4 号 p. 189-205
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    肺癌の放射線治療ではCT画像に基づく三次元放射線治療計画が行われており,リンパ節部位の照射野設定は重要である.現在の肺癌取扱い規約のリンパ節マップはInternational Association for the Study of Lung Cancer(IASLC)mapに準拠したものである.放射線治療計画においては,CTの連続横断像を用いてリンパ節部位を設定する必要がある.そこで,日本肺癌学会と日本放射線腫瘍学会と共同で,肺癌放射線治療計画のためのリンパ節部位のCTアトラスを作成した.
症例
  • 山梨 恵次, 徳野 純子, 住友 亮太, 庄司 剛, 佐藤 雅昭, 黄 政龍
    2015 年 55 巻 4 号 p. 206-211
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.従来の術前肺マーキング法と異なり,複数個所にマーキングを施し,肺に「地図」を描くバーチャル気管支鏡ナビゲーションを利用した術前気管支鏡下肺マッピング法(VAL-MAP)には,より確実・安全な手術支援が期待される.VAL-MAPを用い,微小なGGNに対して完全鏡視下切除を行った症例を報告する.症例.63歳男性.前立腺癌の術前精査のために撮影された胸部CTで,右肺上葉の胸膜直下にGGNを2ヵ所指摘され,当科紹介となった.9ヵ月後の胸部CTでGGNの増大を認め,手術による切除の方針とした.末期腎不全患者であり,VAL-MAPを用いた肺部分切除の適応とした.手術は3ポートによる完全鏡視下手術で行った.右肺上葉に4ヵ所のマーキングを確認し,それらをメルクマールとし,2つの病巣をそれぞれ部分切除した.それぞれの切除標本内に病変を確認し,手術終了とした.術後経過は良好であった.永久病理診断はともにadenocarcinoma in situであった.術後1年現在,再発なく経過観察中である.結論.従来の術前肺マーキング法と比較してVAL-MAPは,確実性と安全性を兼ね備えた有用なマーキング法であると考えられる.
  • 難波 将史, 堀益 靖, 岡本 與平, 藤高 一慶, 服部 登, 河野 修興
    2015 年 55 巻 4 号 p. 212-217
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.クリゾチニブとアレクチニブは,ともにanaplastic lymphoma kinase(ALK)融合遺伝子のキナーゼ活性阻害作用を有する分子標的薬である.副作用のためにクリゾチニブの継続が困難であった患者へのアレクチニブ投与の安全性および有効性はまだ不明である.症例.75歳,男性.ALK融合遺伝子陽性肺腺癌(cT4N0M1b Stage IV)と診断し,1次治療としてクリゾチニブを開始した.治療開始後6日目より両下肢浮腫が出現し,15日目からはうっ滞性皮膚炎も認めた.利尿薬の使用にも関わらず浮腫の増悪を認めたため,治療開始後19日目でクリゾチニブは中止した.その後,浮腫は速やかに改善したが,一旦縮小していた腫瘍の再増大を認めたため,アレクチニブを開始した.軽微な浮腫の出現を認めたものの,部分奏効と判定される抗腫瘍効果を得て,投与後6か月経過した現在もアレクチニブによる治療を継続している.結論.本症例の経験から,副作用のためにクリゾチニブによる治療の継続が困難となったALK陽性肺癌患者に対して,アレクチニブが安全かつ有効な治療薬となりうる可能性が示された.
  • 冨田 栄美子, 尹 亨彦, 内海 朝喜, 松井 浩史, 野口 未紗, 松村 晃秀
    2015 年 55 巻 4 号 p. 218-222
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.一次癌に対する放射線治療後の生存期間が延長するに伴い,放射線関連の二次癌が増加傾向となっている.我々は肺癌術後放射線治療後に発生した紡錘細胞癌の1例を経験したので報告する.症例.51歳の男性.左肺癌 扁平上皮癌 pT3(pl3)N0M0 stage IIBに対して胸壁(胸膜)合併左上葉切除を施行した.術後,胸壁に対して放射線治療(50 Gy)を施行した.その後5年間の経過観察期間中には再発徴候を認めなかった.しかし,治療から13年後に放射線照射部位に腫瘤が出現し,急速に増大した.腫瘤の大部分が胸壁に存在していたため,胸壁発生の放射線誘発肉腫を疑い,胸壁腫瘍摘出,左残存下葉部分切除を施行した.術後病理検査にて紡錘細胞癌と診断した.術6か月後に再発し化学療法を開始したが,術12か月後に永眠された.結論.今回,我々はT3肺癌術後に放射線治療を行い,その13年後に放射線照射野に発生した紡錘細胞癌の1例を経験した.
  • 小松 雅宙, 立石 一成, 加藤 あかね, 小林 信光, 花岡 正幸, 四方 聖二
    2015 年 55 巻 4 号 p. 223-227
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.癌性髄膜炎は非小細胞肺癌において重篤な合併症である.今回我々は,アレクチニブに変更後に改善が得られたクリゾチニブ耐性癌性髄膜炎を経験したため報告する.症例.47歳女性.ALK遺伝子転座陽性非小細胞肺癌に対しクリゾチニブが投与された.投与から7ヶ月,13ヶ月時に脳転移に対して放射線照射が行われ,クリゾチニブは継続された.投与から21ヶ月時に左眼視野障害・味覚障害・嘔気が出現し,癌性髄膜炎と診断された.アレクチニブに変更され自覚症状は速やかに改善した.経過で薬剤性肝障害のため減量となったが,6週間後のMRI・髄液所見に改善が得られた.結論.クリゾチニブ耐性癌性髄膜炎に対して,アレクチニブは有効な治療選択肢の1つであると考えられた.
  • 山本 恭通, 戸矢崎 利也, 小阪 真二
    2015 年 55 巻 4 号 p. 228-232
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.乳癌及び同一肺葉内のTis肺癌を合併した,まれな肺良性腫瘍である肺胞腺腫症の1手術例を経験したので,文献上の画像所見の考察を加えて報告する.症例.65歳,女性.左乳癌の術前CT検査で左肺S9に,内部に半月状のわずかな空隙を有する13 mmの数珠状結節陰影を認めた.乳癌手術と同日に2つの左肺結節の完全切除を行い,S9結節は肺胞腺腫症で,術中同定されたS8結節は粘液産生細気管支肺胞上皮癌pTisN0M0 0期であった.後日,左S8区域切除と葉間リンパ節サンプリングを行った.文献報告43例の考察によると肺胞腺腫症のCT画像の特徴は,胸膜直下の2 cm程度の単結節陰影でその半数に結節内部の含気を認め,本症例でも結節内部に空気を認めた.結論.まれな肺良性腫瘍である肺胞腺腫症を経験したので,CT画像の特徴とあわせて報告する.
第29回日本肺癌学会ワークショップ
  • 矢澤 卓也, 柳 富子, 砂金 秀章, 徳田 均, 飯原 久仁子
    2015 年 55 巻 4 号 p. 233-240
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.肺リンパ腫様肉芽腫症は悪性リンパ腫と鑑別困難なことがあり,その病態も複雑である.症例.66歳,女性.11年前に健診で左中肺野の結節影を指摘され,ALアミロイドーシス(肺限局型)と診断された.6年前には右中肺野に新出の結節影が出現し緩徐に増大していたものの,症状ないため経過観察されていたが,乾性咳嗽が出現するようになり多発結節影の新出も確認されたため,確定診断目的に20 mm大の結節性病変が切除された.病理組織学的には壊死,血管破壊像を伴うリンパ増殖性病変であり,高度に浸潤するCD4主体の小型Tリンパ球および少数介在する大型異型Bリンパ球が見られ,EBV-encoded small RNA(EBER)は大型異型Bリンパ球のみならずCD4 Tリンパ球にも陽性であった.またクロナリティー解析により,T細胞受容体β鎖に微弱なクローナルシグナルが検出された.悪性リンパ腫として化学療法が施行されたが,腫瘍の増大および繰り返す閉塞性肺炎により,治療開始から23ヶ月後に呼吸不全により死亡となった.結論.本例では背景に何らかの免疫異常の存在が示唆され,EBV感染Bリンパ球およびCD4 Tリンパ球が肺内で異常増殖し多発結節性病変を形成したものと考えられ,T細胞リンパ腫への移行が示唆された点が特異であった.今後同様の症例が集積され,効果的な治療法が確立されていくことが望まれる.
  • 松田 俊明, 木村 智樹, 谷口 博之, 近藤 康博, 川口 晃司, 横井 香平
    2015 年 55 巻 4 号 p. 241-246
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.混合型小細胞肺癌は,生検時に小細胞肺癌と診断され外科切除検体や剖検時に非小細胞肺癌の成分の混合が判明することがある.症例.37歳男性.検診時の胸部X線写真で右上肺野に腫瘤を指摘.胸部CTで右肺S2に41 mm大の腫瘤がみられ,CTガイド下生検にて小細胞肺癌と診断.当初,進展型小細胞肺癌(cT4N3M0,IIIB)として化学療法を施行したが原発巣は増大.CTガイド下生検の再検を行い免疫染色検査の結果は初回生検時と同じであったが,未分化癌も否定できないと判断された.右肺S6副腫瘍結節は消退傾向,対側肺門部リンパ節は縮小していることから,非小細胞肺癌(cT3N2M0,IIIA)として放射線化学療法を導入.原発巣の縮小を認め,サルベージ手術により右肺上葉切除術および胸壁合併切除を施行.切除肺の病理所見は低分化腺癌であった.術後3ヶ月で転移性脳腫瘍・切除部位の再発を認め全脳照射および化学療法を施行したが,治療抵抗性であり術後6ヶ月(診断時より13ヶ月後)で永眠.結論.治療抵抗性の小細胞肺癌は非小細胞肺癌の成分を有する可能性がある.サルベージ手術の意義については今後も症例集積が必要と考えられるが,治療抵抗性の小細胞癌に対する選択肢の一つと考えられる.
  • 田中 広祐, 樋田 豊明, 坂尾 幸則, 谷田部 恭
    2015 年 55 巻 4 号 p. 247-250
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    症例は77歳女性.咳嗽を契機に胸部X線で異常陰影を指摘され,胸部CTで縦隔に造影効果に富む最大径7 cmの腫瘤を認めた.経皮的生検で胸腺非定型カルチノイドと診断後,2007年7月に拡大胸腺腫瘍切除術を施行した.病理結果は,HE染色で類円形核を有する腫瘍細胞が血管性間質を伴って充実胞巣状,索状に密に増生する,神経内分泌形態を示していた.核分裂像は10高倍視野で4個認められた.免疫染色ではchromogranin A,synaptophysin陽性であった.術後追加治療は行わず経過観察していたが,2013年7月の胸腹部CTで胸膜・腹膜播種による再発を認めた.再発時点で83歳と高齢であり化学療法などは施行せずBSCの方針となった.胸腺非定型カルチノイドは術後長期間経てから再発することも稀ではなく,継続的な経過観察が肝要と思われる.
  • 小林 祥久, 光冨 徹哉, 坂尾 幸則, 谷田部 恭
    2015 年 55 巻 4 号 p. 251-256
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.肺intimal sarcomaは肺動脈血管内皮由来の稀な肉腫である.当初非小細胞肺癌と診断された肺腫瘤に対する手術中に,左主肺動脈内のintimal sarcomaの存在が判明し治療に苦慮した症例を報告する.症例.54歳女性.左背部痛を主訴に受診した.CTで左肺下葉に5 cmの腫瘤影があり,CTガイド下肺生検で非小細胞肺癌と診断されて紹介された.造影CTで肺動脈に淡い造影欠損域がみられたが,再現性がなく画質の問題と判断した.前医で採取された検体を免疫組織染色も含め再検すると肉腫であった.左肺下葉切除の方針としたが,術中に左主肺動脈内の腫瘍を触知し,これはCTでの造影欠損域と一致していた.それゆえ,肺動脈内の腫瘍はintimal sarcomaであり,下葉の腫瘤はその転移であることが判明した.左肺全摘術を施行した.術後1ヵ月で肺動脈内に再発したため人工心肺下に再手術を行ったが4ヵ月で再発し,その後3ヵ月半で死亡した.結論.単発の肺腫瘤がある症例でも,肺動脈の造影欠損像があればintimal sarcomaを疑うことが重要である.
第29回肺がん集検セミナー
  • 祖父江 友孝
    2015 年 55 巻 4 号 p. 257-260
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    2006年にがん対策基本法が成立し,2007年にがん対策推進基本計画が策定されて,わが国においても,がん対策を総合的かつ計画的に推進する方向性が示された.がん対策の目的は,第一に,がんの罹患と死亡を減少させることであり,がん検診は,がん死亡を減少させるための重要な対策の1つである.科学的根拠のあるがん検診とは,対象とするがんの死亡率減少効果についての研究成果がある検診のこととされてきたが,近年では一歩進んで,がん死亡減少をはじめとする利益と,偽陽性や過剰診断などの不利益とのバランスを考慮し,利益が不利益を上回るとする証拠があることが要求される.利益不利益の内容と大きさは,年齢によって異なる.がん検診の利益不利益バランスが最も良好となる年齢層は,男性の場合,50~69歳の中年層と想定されるが,これらの年齢に対しての検診提供体制が系統的に整備されていない.すなわち,健康増進法に基づく市町村がん検診が現状においては対策型検診の中心であるにもかかわらず,高齢層の受診が多く,中年層を対象とする職域におけるがん検診は,法律に基づかない事業者あるいは保険者の福利厚生事業として実施されている.検診提供体制についての抜本的な検討が必要な時期に来ている.
  • 雑賀 公美子
    2015 年 55 巻 4 号 p. 261-265
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    がん罹患の年次推移は地域がん登録の精度のよい地域(宮城,山形,福井,長崎)において1985年から2007年,死亡は人口動態統計において1958年から2012年まで報告されている.粗罹患率(人口10万対)・粗死亡率は男女ともに年々増加傾向であるが,これは主に高齢化の影響であり,年齢分布の変化の影響を除いた年齢調整率でみると,男性罹患に1990年代後半以降増減はなく,死亡は減少している.女性では,罹患は緩やかな増加傾向が続いているが,死亡は,1980年代後半以降増減はみられない.肺がん罹患・死亡の動向を2029年まで将来予測した結果によると,高齢者の増加により,男女ともに罹患数も死亡数も増加が続くが,年齢調整罹患・死亡率は2015年あたりを境に増加は止まると予測されている.
  • 伊藤 ゆり, 中山 富雄
    2015 年 55 巻 4 号 p. 266-272
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    目的.がん生存率の国際共同調査CONCORD study(2005~2009年診断症例)において,肺がんの5年相対生存率は,日本は30.1%と特に高いことが示された.日本の肺がん患者の生存率が他国と比べて高い理由を検討する.方法.日本のがん患者の生存率共同調査(J-CANSIS)データの結果を精査するとともに,国際共同調査ICBPの結果と比較する.進行度別,組織型別,年齢階級別に報告値を比較し,肺がん生存率の国際的な違いについて要因を検討する.結果.J-CANSISデータより,日本の肺がん患者の10年相対生存率は女性が男性より高く,著しく向上していた.ICBP参加国との結果を比較すると,非小細胞肺がん,小細胞肺がんともに,日本の1年生存率は最も高い値を示した.非小細胞肺がんにおいては特に顕著で,進行度別にも差があった.日本の非小細胞肺がん患者は他国に比べて腺がんの占める割合が高く,遠隔転移例が少なかった.結論.日本の肺がん患者の生存率が他国と比べて高い理由としては,CTの普及による早期診断に伴う腺がんが多い点,また早期診断が多い点が考えられる.
  • 片野田 耕太
    2015 年 55 巻 4 号 p. 273-276
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    目的.喫煙の健康影響および喫煙対策の効果について科学的証拠を概観すること.方法.健康影響については国際がん研究機関(IARC)および米国公衆衛生総監報告(Surgeon General Report)の総括報告,喫煙対策の効果については米国疾病対策センターのCommunity Guideのデータをまとめた.結果.健康影響については,がんの分野で肝がんおよび大腸がんが,がん以外で糖尿病などが,能動喫煙と因果関係のある疾患に追加されていた.受動喫煙と因果関係のある疾患としては脳卒中が追加されていた.喫煙対策については,喫煙曝露を減らす対策として,たばこの値上げ,公共空間や職場での禁煙法制化,クイットラインなどが「推奨」されていた一方,インターネットを利用した禁煙介入,メディア上での禁煙コンテストなどは「証拠不十分」とされていた.結論.喫煙の健康影響および喫煙対策の効果に関しては,主に欧米の研究が中心であるが,科学的証拠が十分に蓄積している.わが国の喫煙対策は,実施可能性だけでなく,科学的証拠を十分に考慮した上で立案すべきである.
  • 中山 富雄
    2015 年 55 巻 4 号 p. 277-282
    発行日: 2015/08/20
    公開日: 2015/09/24
    ジャーナル オープンアクセス
    目的と方法.平成23年度の地域保健・健康増進事業報告を用い,肺癌住民検診の成績を検証した.結果.7,188,178人が胸部X線検査を,264,772人が喀痰細胞診を受診し,前者では3,931人,後者では131人が“がん”として診断されていた.平成20年度に特定健診制度が開始されたことにより受診率が大幅に低下したが,男性は回復が認められたものの,女性は横ばいのままであった.市町村別のプロセス指標を比較するために,事業報告の調査票改定や日本肺癌学会からの要精検の定義の統一が平成20年度から図られたが,3年を経過しても,多くの市町村で対応できていないことが明らかになった.結論.検診の受診率のみに注目がなされているが,結果の把握など検診の成績が正しく評価できる仕組みを都道府県単位で整備することが期待される.
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