日本ハンセン病学会雑誌
Online ISSN : 1884-314X
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84 巻 , 3 号
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原著
  • 中川 政嗣, 清水 明美
    2016 年 84 巻 3 号 p. 119-124
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/17
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     ハンセン病後遺症障害を持つ人々は、その障害による不自由を克服し、日常生活を営んでいる。障害を持つ人々が、健常者と同じ行為が可能な場合、そのための創意工夫や背後にあるリスクは、見過されがちである。
     我々は歯科領域の中で義歯に注目した。ハンセン病後遺症障害を持つ人々の義歯の着脱方法は特徴的である。部分床義歯でさえ、クラスプに指で触れることなく、舌で外し、咬んで入れるという方法で着脱する人が多く見られる。このような特異的な着脱方法は、これまで語られることはなかった。今回、国立療養所長島愛生園の入所者の義歯着脱方法を調べ、その創意工夫による方法を説明するとともに、データ化して現状を示す。
     また、ハンセン病療養所では義歯破損が多い。義歯破損の多くは、障害が原因で起こっていると思われる。義歯破損についても調査を行うとともに、我々の対応について述べる。

  • 小杉山 麗里, 笠井 紀夫, 江谷 勉, 大島 昭夫
    2016 年 84 巻 3 号 p. 125-131
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/17
    ジャーナル フリー

     ハンセン病療養所の入所者は、高齢化に加えてハンセン病後遺症としての視覚障害を有する者も多いために、聴覚による情報入力は極めて重要である。長島愛生園では2011年から、邑久光明園では2012年から、松丘保養園では2014年から、それぞれの耳鼻咽喉科が主導して入所者への聴覚健診事業を開始した。今回は、2014年の聴覚検査の結果から、ハンセン病療養所入所者の聴力と補聴の現状分析を行った。
     聴力検査結果が得られた198名 (59歳~99歳、平均年齢82.95歳) の良聴耳平均聴力レベルは39.3dBであった。これは既報と比較して大差なく、ハンセン病の既往が聴力へ及ぼす影響は少ないことが推測された。
     同時に実施したアンケート調査では、聞こえのハンディキャップ自覚が補聴器の使用希望と関連しており、また園内生活環境が聞こえのハンディキャップ自覚に影響を与えている可能性が考えられた。

ミニレビュー
  • 石田 裕
    2016 年 84 巻 3 号 p. 133-137
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/17
    ジャーナル フリー

      Biologics are relatively new drugs developed through modern monoclonal antibody techniques and became more familiar to some disease treatments such as Rheumatoid arthritis, psoriasis, ankylosing spondylitis, ulcerative colitis, malignant lymphoma, SLE and lupus nephritis. Some case reports shows development of leprosy during/after biologics treatment and success treatment of ENL with biologics.
      Collection of reports was done through web search by using document retrieval engine such as Pub-med and ProQuest. 7 cases of development of leprosy with biologics and 2 cases of ENL treatment with biologics and they were reported in the mini-symposium of Annual academic meeting of Japan Leprosy association. The widespread use of biologics reminds us of development of some infectious diseases as a side-effect and leprosy might be one of them. Because number of the reports was still very limited, we cannot go to further discussion at this moment. Accumulation of reported cases will lead the detailed information about correlation between biologics and leprosy, either on effectiveness or on adverse ones.

その他
  • 日本ハンセン病学会編集委員会
    2016 年 84 巻 3 号 p. 139-142
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/17
    ジャーナル フリー

     世界のハンセン病疫学データは、各国の保健担当部署より世界保健機関 (WHO) に報告される。報告されたデータは、WHOによってまとめられ、週間疫学報告 (Weekly epidemiological record) に掲載される。2013年のデータが2014年9月にWERに掲載された (WER No.36, 2014, 89, 389-400) であり、2014年のデータが2015年9月にWERに掲載された (WER No.36, 2015, 90, 461-476) である。日本ハンセン病学会ではこれまでWERの日本語翻訳を主に森 修一先生を中心に提供してきたが、今回は上記最近2年分の概要として日本ハンセン病学会編集委員会がまとめたので報告する。

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