1978年からはじめられた大島青松園の入園者集団検診は,7年を経過した現在,一定の成果を収めつつ,入園者の加齢に伴って,「高齢者の保健衛生」の様相を呈して来た。1984年5月現在の入園者の平均年齢は62.2歳となり,この内,60歳以上は277名60.4%を占め,脳血管障碍,悪性腫瘍等の合併症の増加は眼をみははるものがある(1-3)。
1981年のアンケート方式による健康実態調査で,循環器系疾患に関連する愁訴が第一位を占めることが判明して以来(4),我々は,特に,高血圧症,心疾患および脳血管障碍を主な対象として入園者集団検診を行って来た。
今回は,1982年と1983年に行われた循環器系疾患を対象とした集団検診の内,心電図所見異常者および高血圧症について報告する。
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