人間生活文化研究
Online ISSN : 2187-1930
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2013 巻 , 23 号
選択された号の論文の28件中1~28を表示しています
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原著論文
  • 髙田 祐里, 小林 実夏
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 47-76
    公開日: 2013/02/08
    ジャーナル フリー
    近年、米国を中心にフルクトース過剰摂取による健康への悪影響についての報告が論争を呼んでいる。日本では、厚生労働省の「2010年版日本人の食事摂取基準」において、初めてフルクトースの過剰摂取への警告がなされたが、食事摂取基準で数値を算定できるほど十分な科学的根拠は得られていない。その理由として、日本の食品成分表には糖類の成分値の記載がないため、単糖類、二糖類の摂取量を推定できないことが挙げられる。そこで本研究では、日本人の糖質摂取量の推定を目的として糖質成分表の開発を試みた。米国農務省(USDA)が作成した食品成分表には、ガラクトース・グルコース・フルクトース・ラクトース・スクロース・マルトースの成分表示がある。そこで、USDA食品成分表を用いて、日本食品標準成分表2010に収載されている食品の代替を行うことにした。USDA食品成分表に記載のない食品のうち、糖質総量が10g以上の食品を原材料に含むものについては、レシピを作成して原材料を代替し、100g当たりの重量に換算することで糖質総量を算出した。日本食品標準成分表2010には1878食品の記載があり、そのうち557食品の糖質成分表を作成した。日本食品標準成分表で、特に糖質を考慮すべき食品は250品(USDA食品成分表で糖質総量が10g以上の42食品を原材料に含むもの)あり、そのうち221食品(88.4%)を代替することができたため、日本人の糖質摂取量の推定が可能となった。本研究で開発した糖質成分表から推定された糖質摂取量の妥当性を、生体指標を用いて検証することができれば、日本人の糖質摂取量について多くの知見を得る可能性が示唆された。
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  • 森崎 巧一, 大海 悠太, 豊崎 寛樹, 林原 泰子, 山本 正記, 川口 卓真
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 167-175
    公開日: 2013/06/14
    ジャーナル フリー
    気象情報をはじめとする環境情報は,我々の生活や文化に欠かせないものである.そこで本研究は,我々に身近な風の計測を行い,風速センサーを用いてLED照明の色を変化させ,風を可視化するフィジカルコンピューティング作品「風色計」の開発を試みた.
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  • 鈴木 紀子
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 258-276
    公開日: 2013/10/22
    ジャーナル フリー
    1950年代に加速するアメリカの冷戦文化政策に,文学はどのような関わりを持ったのか.本論文は,戦後日本で広く名を馳せ,且つGHQや米国国務省の支援を受けた米文学作家-William Faulkner,Pearl Buck,Laura Wilder-とその作品に着目し,戦後アメリカが日本に対し行った「模範的民主国家アメリカ」の自己イメージ形成にこれら米文学作家・作品が果たした役割を考察する.一方日本人読者はどのようにその「アメリカ」を受容したのか.筆者は,日本人読者がアメリカを優越的他者として受容しながら,同時に文学に表象された,また作家自身が体現する「アメリカ」に日本文化との共通要素を積極的に見出そうとする解釈が見られる事に注目する.この独特な解釈には,戦後日本人がアメリカを「内側」に取り込み,自己として消化し,それを足掛かりにすることで形成しようとした新たなアイデンティティの一端を見ることが出来るのではないか.これらの考察を通し,本論文は,戦後冷戦初期に日米両国のナショナルな主体形成の一助を成した米文学の機能と,それを巡る両国間の相互依存関係を提示する.
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  • 壬生 尚美, 神庭 直子
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 287-299
    公開日: 2013/11/20
    ジャーナル フリー
    本研究は,特別養護老人ホームの施設タイプによる職場内サポートや仕事の有能感が,仕事の満足感,やりがい感に及ぼす影響について明らかにすることを目的とした.有能感尺度を再検討し主因子法プロマックス回転により因子分析した結果,『仕事の創意・工夫と研鑽』『仕事の予測・問題解決』『仕事の達成・課題遂行』『仕事の全体理解・役割遂行』『チーム目標の達成・協力』の5因子が抽出された.最尤法を用いた共分散構造分析による多母集団同時分析を行った結果,ユニット型施設と従来型施設で同一の因子構造であることが確認された.施設タイプによる職場内サポート,有能感,仕事の満足感およびやりがい感の差について一要因分散分析を行った結果,同僚サポートを除く各尺度において,いずれもユニット型施設が従来型施設よりも有意に得点が高かった.また,職場内サポートと有能感が仕事の満足感およびやりがい感に及ぼす影響について,施設タイプごとに重回帰分析(ステップワイズ法)を用いたパス解析により分析した結果,両施設タイプとも,上司サポートは直接的に有能感の各因子を高めるとともに,仕事の満足感・やりがい感を高めることが示された.また,上司サポートは,有能感の第Ⅰ因子『仕事の創意・工夫と研鑽』を介して,仕事の満足感・やりがい感を高めることが明らかになった.しかし,従来型施設では,有能感の第Ⅲ因子『仕事の達成・課題遂行』は仕事の満足感・やりがい感を低くめることが分かった.施設タイプによって,介護職員の仕事の満足感・やりがい感への影響が異なることが示唆され,介護職員の有能感,仕事の満足感,やりがい感を高める職場内サポートシステムを構築していくことを課題とした.
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  • Kimiyasu Hayakawa, Kando Kobayashi
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 310-318
    公開日: 2014/01/10
    ジャーナル フリー
    Sixteen men (mean age, 63.7±14.2 y) and 32 women (mean age, 62.2±10.4 y) underwent a 12-wk training program of 2-h training sessions twice a week. The program comprised physical exercises and 8 kinds of machine-based training. Participants were divided into the following 2 groups: Group A, in which water from a hot spring (temperature, 42°C) was applied to various parts of the body 50 times before starting exercises; and Group B, in which it was not. Physical fitness tests and magnetic resonance imaging (MRI) of the psoas major muscle was performed. After training, significant improvements were seen in flexibility, 6-min walk distance, and 10-m obstacle walk time. Cross-sectional area of the psoas major increased by 13.2% in men and 11.5% in women. Group A exhibited significant declines from 150 mmHg to 142 mmHg in systolic blood pressure (BP) and from 83 mmHg to 79 mmHg in diastolic BP. Applying hot spring water prior to exercising appears to have hypotensive effects in individuals who tend to have high BP. Sit-and-reach flexibility test results increased from 29.4 cm to 35.3 cm in men (p<0.05) and from 37.1 cm to 41.6 cm in women (p<0.05), suggesting that training improved flexibility. Mean number of sit-ups increased from 8.1 to 9.6 in men (p<0.05) and 7.0 to 8.7 in women (p<0.01). No difference was seen between men and women in mean 10-m walk time, which decreased from 5.0 sec to 4.3 sec in men (p<0.01) and from 4.9 sec to 4.4 sec in women (p<0.01). Mean 10-m obstacle walk time fell from 7.1 sec to 6.2 sec in men (p<0.05) and from 7.4 sec to 6.4 sec in women (p<0.01). Six-min walk distance increased from 580.5 m to 654.6 m in men (p<0.01) and from 590.3 m to 654.6 m in women (p<0.01). Exercising with cognitive motor training machines appears effective for improving quality of life in elderly individuals by strengthening core muscles and improving the quality of motor performance.
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報告
  • 真家 和生, 鳴瀬 麻子
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 97-100
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    日本の旧石器時代は極めて特殊な特徴を有している.それは,旧石器が出土する遺跡からは人骨すなわち旧石器時代人が伴出されず,旧石器時代人が発見された遺跡からは石器が出土しない,ということである.これは旧石器使用者がどのような人々であり,現在の日本人につながる人々であるのかどうかという判定ができないということを意味しており,日本の旧石器時代研究の足枷となっている.本報告では,人類学および考古学の最新情報を整理し,現時点でのこれら情報の整理を行った.なお本報告は,平成24年度大妻女子大学人間生活文化研究所共同研究として「東国の旧石器時代文化の再考と復元」の題名で研究費をいただいて行った作業のまとめであり,オリジナル研究ではないことをお断りしておく.
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  • 新堀 多賀子, 初鹿 静江, 髙波 嘉一, 明渡 陽子
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 147-151
    公開日: 2013/06/14
    ジャーナル フリー
    内臓脂肪過多は様々なサイトカインを介して動脈硬化性疾患を発生させる.BMIが標準でも体脂肪率が高い「隠れ肥満」学生への保健指導を行うため,内臓脂肪量を推定できるInBody装置を用いて「隠れ肥満」の背景にある生活因子を見出す事を目的とした.食物学科学生41名を対象に,InBody装置で体脂肪率,腹囲,BMI,内蔵肥満レベル等の測定とライフスタイルに関するアンケート調査を行った.体脂肪率により肥満,隠れ肥満,標準,痩せの4群に分け分析した.その結果,隠れ肥満はBMI標準範囲内の29%に認められた.隠れ肥満群は標準群より内臓脂肪レベル,腹囲,BMIで有意に高く,筋肉量が少ない傾向を示し,また小学生時代から現在までの運動量が少なかった.食事因子では,隠れ肥満群で果物類,肥満群で肉類,卵類の摂取頻度が高い傾向を示した.身体症状では,肥満群と隠れ肥満群で肩こりと頭痛が高い出現傾向を示した.肥満は隠れ肥満よりも睡眠障害が有意に高値だった.今回は症例数が少なく隠れ肥満と標準を区別するライフスタイル項目は運動因子以外見つからなかった.
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  • 生田 茂, 根本 文雄, 遠藤 絵美, 中武 里美, 葛西 美紀子, 江藤 礼, 遠藤 安由美
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 152-156
    公開日: 2013/06/18
    ジャーナル フリー
    マルチメディアを扱うことのできるドットコードを用いて,手作りの教材を制作し,特別支援学校や通常学校で教育実践を行った.今回用いた GridOnput システムは,紙の上に印字したドットコード1個に複数の音声をリンクできるだけでなく,同じドットコードに動画や web page , html files, PowerPoint files 等をリンクできる優れた特徴を持っている.本報では,大妻女子大学社会情報学部生田ゼミの学生が制作した教材と,それらの教材を用いて筑波大学の附属学校や八王子市や多摩市の小学校などで取り組んだ教育実践について報告する.
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  • 西河 正行, 及川 恵, 伊藤 拓, 山蔦 圭輔, 坂本 真士
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 157-166
    公開日: 2013/06/15
    ジャーナル フリー
    筆者らは大学生の抑うつに焦点を当て,大学の授業および学生相談室で実施可能な予防教育プログラムの開発を行ってきた.本稿では,まず,学生相談室のグループワークへのCBTプログラムの導入経過や実施状況について報告する.次に,CBTプログラムの導入上の留意点や有効性を検討するため,一大学の学生相談室で実施した試行的なプログラムの効果を報告する.プログラム実施前後の質問紙調査および実施後の総合的評価により検討した結果,プログラム参加者において,プログラムが焦点を当てた認知的対処に関する自己効力感が向上したことが示された.今年度は参加者が非常に少なかったため,得られた知見は限定的なものであるが,参加者のコメントから本プログラムに対する学生の興味関心やニーズの高さがうかがわれ,今後,参加者数を増やす広報活動を工夫することが課題と考えられた.
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  • 鈴木 祥菜, 高波 嘉一, 青江 誠一郎
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 184-188
    公開日: 2013/07/11
    ジャーナル フリー
    【目的および方法】大麦摂取がメタボリックシンドロームの発症に及ぼす影響を研究した例は少なく,また大麦の品種の違いに着目した研究例も少ない.本研究では,食餌性肥満モデルマウスにモチ種であるキラリモチ(KM),ウルチ種であるファイバースノウ(FS),スカイゴールデン(SG)を12週間与え,大麦の品種の違いが耐糖能に及ぼす影響を検討した.【結果】終体重,体重増加量,飼料摂取量,飼料効率において各群間で有意差はみられなかった.腹腔内脂肪総重量,後腹壁脂肪重量,副睾丸周辺脂肪重量,腸間膜脂肪重量においても有意差はみられなかった.Control群に比べて,盲腸重量がKM群で有意に高値を示した.耐糖能試験ではKM群において,耐糖能が改善した.またFS群の空腹時血糖が有意に低値を示した.血清トリグリセリド濃度,グルコース濃度,遊離脂肪酸濃度は有意差が見られなかったが,血清総コレステロール濃度は,FS群で有意に高値を示した.血清インスリン濃度ならびにレプチン濃度において有意差はみられなかった.【考察】食餌性肥満モデルマウスにおけるモチ種やウルチ種の大麦の摂取は耐糖能を改善することが示唆された.
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  • 井上 源喜, 本多 英介, 谷 幸則, 瀬戸 浩二, 渡邊 隆広, 大谷 修司, 中村 俊夫, 伊村 智
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 189-197
    公開日: 2013/07/11
    ジャーナル フリー
    本研究では南極宗谷海岸の親子池の湖底堆積物コア(Ok4C-1,長さ135 cm)の地質学的解析,加速器による14C年代測定,クロロフィル化合物・カロチノイド分析ならびに藻類等の顕微鏡観察により,完新世における宗谷海岸地域の環境変動と親子池の古陸水学的変遷を解明した.親子池の湖底堆積物コアの堆積年代,平均堆積速度および平均隆起速度は,それぞれca.220~2,170 cal BP,0.69 mm/yおよび2.2 mm/yであった.TOC濃度は深さ135~63.25 cmでは低かったが,60.95~0 cmでは大きく増加した.クロロフィル化合物およびカロチノイド測定の結果,淡水に生息する緑藻に由来する色素は浅い層(60.95 ~0 cm)で検出され,海水に生息する珪藻に由来する色素は深い層(135~74.75 cm)で検出された.また,緑色硫黄バクテリアに由来するchlorobacteneは深さ74.75~60.95 cmで検出され,氷河の後退に伴う隆起により沿岸海から成層した塩湖が発達したと考えられる.深さ1.15 cm,28.75 cmおよび56.35 cmでは淡水種のLeptolyngbya spp.やCosmarium spp.が優占種であった.また,深度56.35 cmでもこれらの形態が保存されていたのは極めて珍しい.親子池の湖底堆積物は135~74.75 cm (ca.2,190 ~1,300 cal BP) では海水環境で堆積し,深度74.75~60.95 cm (ca.1,300~1,100 cal BP) は成層した塩湖,深度60.95~0 cm (ca.1,100 ~220 cal BP) では淡水環境で堆積したと考えられる.
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  • 松本 寿昭, 若林 佳史, 小森田 龍生, 小牧 奈津子, 松山 博光, 安田 和子, 田所 満理奈, 反町 吉秀
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 198-202
    公開日: 2013/07/20
    ジャーナル フリー
    我が国では1998年に自殺者が急増した後,自殺対策の政策展開がなされてきた.しかし,我が国の自殺率は,国際的にみてなお高い水準に留り,自殺は深刻な社会問題であり続けている.本研究では,効果的な自殺予防対策の基礎となる自殺の要因分析を異なる世代,文化,コミュニティの視点など多角的な視点から分析することを目的とした.本研究は独立した4つの研究,すなわち,①自殺の背景要因の究明のためのライフヒストリーの分析,②我が国におけるハンセン病に苦しめられた人々の自殺率に関する観察,③若年~中堅層の自殺増加傾向に関する課題抽出と若干の考察,④我が国における自殺予防教育の現状と課題,から構成されている.方法は,①の高齢自殺者と,③は青年期の自殺者を対象とするライフヒストリーの分析が行われ,②では,ハンセン病に苦しめられた人々の自殺率について,文献と資料に基づく統計的解析と療養所入所者の手記の分析が行われている.④では,我が国,アメリカ合衆国,トルコの自殺予防教育に関する文献的検討に加え,インタビューの分析が行われている.これらの研究の結果,異なる世代,文化,コミュニティにおける自殺の要因についての解析が行われ,効果的な自殺予防対策や自殺予防教育に関する示唆が得られた.
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  • 市川 博, 齊藤 豊, 豊田 雄彦, 本間 学
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 203-208
    公開日: 2013/07/16
    ジャーナル フリー
    初等中等教育における情報リテラシー教育は,2002年度に小中学校,2003年度に高等学校の学習指導要領が改正され,本格的に開始された.高等学校では2003年度より普通教科「情報」が設置され情報教育が必修化した.普通教科「情報」には,「情報A」,「情報B」,「情報C」の3科目が用意され,さらに,高等学校の教科「情報」は,2009年の告示を受け,2013年度より,新学習指導要領により「社会と情報」「情報の科学」の2科目編成となり,情報教育の重要性は広く認識されている.しかし,大学入学者の情報リテラシーは,教科「情報」導入以降も向上しているとは言えず,大学における情報リテラシー教育は,今後もコンピュータスキル教育も含め必要であることが,本学の入学者への調査からも明らかになった.
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  • 西河 正行, 向井 敦子, 八城 薫, 古田 雅明, 香月 菜々子, 福島 哲夫, 加藤 美智子, 田中 優, 堀 洋元
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 209-215
    公開日: 2013/08/22
    ジャーナル フリー
    本稿は,社会人基礎力育成を目指す「『キャリア心理学セミナー』に関する授業研究」の第2報である.まず,育成するスキルと教育方法との関連を整理し,次に,現行カリキュラムの教育効果に焦点を当て,学生がスキル獲得をどのように認識しているかを調べた.昨年度卒業の4年生に実施した調査結果から,学生自身の評価を見ると,「論理的思考力」「協調性」「傾聴力」「責任感」などのスキル獲得についてはかなり満足度が高いことが分かった.一方,教員側から見て,将来にわたるキャリア発達のためには,特に,社会への主体的関与の重要性を,今後さらに学生に認識させていく必要性が明確になった.なお,今回の知見が他学年の評価とどの程度共通するかなど,本年度,現4年生から2年生に対する質問紙調査で明らかにしていく.
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  • 佐々木 宰, 小林 哲也, 川廷 宗之, 川上 るり子, 杉野 聖子, 坪田 由紀子, 原田 聖子, 宮脇 文恵, 横川 剛毅
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 222-229
    公開日: 2013/08/07
    ジャーナル フリー
    2009(平成21)年度から実施された新たな社会福祉士養成カリキュラムの中心をなす「相談援助実習」において,実習の前学年(2年次)に開講する科目「相談援助実習指導」を効果的に進めるための方法及び評価方法を明らかにする.この新カリキュラムは実践力の養成に重点が置かれ,実習・演習科目は20人以下の少人数単位で行う.本科目は,実習そのものの意義・目的や事前学習への意欲を高めるために重要な科目である.しかし,分野別学習に比べ達成課題や到達目標を明確化しにくい側面があり,担当教員間での共通認識が不可欠である.また少子化に伴い学生のレベル,入学動機や学習ニーズは多様化し,柔軟な個別対応も求められる.本研究では,担当教員間の検討および他大学での実施状況調査,実習経験を経た学生の変化等を踏まえ授業内容を再検討して実施した.この実践経過を報告するとともに,今後は本科目の効果的な展開及び評価方法を明らかにしていく予定である.
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  • 成瀬 道子, 大原 佳子, 松本 玲子
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 230-241
    公開日: 2013/08/30
    ジャーナル フリー
    大学全入時代における学生の多様化に伴い,学習に困難のある学生が高等教育機関に入学する数も増加している.本研究では,より充実した支援体制構築のための方向性を検討するため,教員対象のアンケート調査を実施,705名中217名から回答が寄せられた.このうち専任教員は57名,非常勤講師は159名,無回答1名であった.調査の結果,専任教員の57.9%が指導上の困難を感じる学生に出会った経験があると回答しており,非常勤講師の27.0%を大きく上回った.専任教員が困難を感じる領域は,学生の「精神症状」「修学」「学習能力」の問題であった.また,学生から学習以外のことで相談を受ける回数,学生相談センターとの連携協力をした経験,および今後の連携協力を望む割合も,専任教員が非常勤講師を大きく上回る結果となった.学生相談センターに期待される役割は,学生へのカウンセリングや,個々の事例に沿った教員に対する助言・コンサルテーションが多数を占めており,「心の専門家」としての個別対応に大きな期待を寄せられていることが明らかとなった.大学に対しては,TAやチューターの導入,少人数制の授業,個別指導の実施など,本学の特色を生かした「きめの細かい」学生支援体制が求められていることがわかった.
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  • 鳴瀬 麻子
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 242-245
    公開日: 2013/12/16
    ジャーナル フリー
    本報告は,平成24年度大妻女子大学人間生活文化研究所共同研究「昭和初期の博物館資料を用いた介護予防のための回想法の試み」として,回想法の博物館における取り組みの実態調査を行い,また研修会にも参加し,その理論を学ぶ中で考察した回想法の応用について報告するものであり,現時点では試論の段階であることを付記致します.近年,回想法は高齢者の介護・認知症予防の一環として医療福祉施設で取入れられてきており,博物館においても昭和期に用いられてきた日常生活用品を用いて,この回想法を取入れるところが増えてきている.本研究は,医療福祉施設と博物館における回想法の取組みについて調査を行い,またそれによって得られる情報から更なる回想法の応用の可能性を探ることを目的とした.その結果,回想法を応用することによって,シニア世代と若者世代のコミュニケーションを高めることにより,両世代の文化伝播をより円滑に図れること,またさらに,失われつつある諸民族の文化を伝える方法論についても応用することが期待できると考えられることから,博物館が新たな機能を発揮できる可能性が示唆された.
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  • 酒井 朗, 上山 敏, 永田 晴子, 長谷川 秀一, 米山 泰夫, 伊藤 茂樹, 保坂 亨
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 246-257
    公開日: 2013/09/19
    ジャーナル フリー
    本学教職総合支援センターでは,本学ならびに首都圏にある他の3つの大学で教職課程を履修する学生を対象に,教職に対する意識と学習への取り組みに関する質問紙調査を2012年秋に実施した.具体的な調査項目は,教職への動機付けの高さ,学習に対する取り組み,教員に期待される資質や能力の修得の度合いの3点についてである.回答した7割の学生は教職に就くことを志望しており,3割は高校生の頃に教職を志望するようになったと回答した.また,大半の学生は専門科目の授業も教職科目の授業も熱心に取り組んでいるが,自ら情報を得たり教育関連の本を読むことは少ない.さらに,学生たちは,同僚教員からの意見やアドバイスに耳を傾ける姿勢や担当教科の内容の修得度などについて,自身の力量を高く評価していることが分かった.
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  • 井上 美沙子, 守田 美子, 岡田 小夜子, 甲斐莊 正晃, 玉木 伸介, 池頭 純子, 広瀬 友久, 上野 優子, ゴードン リバシッジ, ...
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 277-281
    公開日: 2013/10/31
    ジャーナル フリー
    本研究は以下の2点について明らかにしようとするものである:1)グローバル化する社会にあって女子大学生が社会人として働くときにどのような資質が求められるのかを明らかにする.2)それらの資質を大学の女子教育の中で養成するにはどのような方法が可能であるのかを探る.本研究では30社ほどの企業の人事採用担当者に聞き取り調査を行い,女子大学生に求められる資質の分析を行った.そこから得られた知見を基に,共通して求められる資質,業種ごとに求められる資質に分析し,それらの資質を備えた,社会で活躍できる女子大学生のモデルとなる人物像「ペルソナ」を3つのパターンに分けて示した.今回の分析は,今後,これらの「ペルソナ」に見られるような企業に求められる女子大学生を養成するカリキュラムの開発に役立つものと思われる.
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  • 湯淺 洋子, 小林 洋子, 新堀 多賀子, 初鹿 静江, 明渡 陽子
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 282-286
    公開日: 2013/10/31
    ジャーナル フリー
    健康センター利用者のうち,月経症状の有無により2群に分け,同時にライフスタイル調査と身体計測値も加味して,月経症状を訴える学生の背景因子や特徴を分析し,学生の生活指導に生かすことを目的とした.有症状としては,月経痛67.0%,月経不順29.8%,月経量異常6.3%,無月経5.2%,不正出血5.2%の順に出現し,10%に月経痛と月経不順の重複がみられた.有症状群では無症状群に比して,痩せており,昼食または夕食の欠食が多く,肉類の摂取が少なく,食事は栄養バランスより食べたい物を優先していた.また,睡眠時間が短く,手足の冷えやだるさの身体症状を伴っていた.有症状群内の症状別の特徴は,月経痛,月経不順のある学生で欠食が多く,特に月経不順のある学生は,牛乳,卵などの蛋白質および野菜の摂取が少なく,眠れないとの睡眠障害が認められた.月経痛のある学生では頭痛,だるさを,月経不順のある学生ではだるさなどの身体症状が認められた.無月経の学生では血圧が低いことがわかった.
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  • 岩瀬 靖彦, 上杉 宰世, 小林 実夏, 彦坂 令子, 堀口 美恵子, 吉田 真知子
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 300-304
    公開日: 2013/11/28
    ジャーナル フリー
    入学前に本学の授業内容等を理解している受験生は,入学時にすでに卒業時の進路が明確であった.在学中は,授業等で教員や先輩からの助言により3年次で進路希望職種の数が増え,職域の視野が一時的に広がるが,4年次には,1~2つの進路志望に絞った上で就職活動をすすめており,理想的な専門職キャリア教育が遂行されていることが確認できた.また,入学時に卒業後の進路が明確な学生は,4年次に専門以外の職種を進路として希望する者はいなく,入学時の目的意識が在学中および卒業時の進路選択に影響していることが示唆された.これらのことから,今後は入学時に目的意識が低い学生に対し,専門職種に関するキャリア教育サポート体制を構築することが重要であると考えられた.
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  • 行方 衣由紀, 帰山 世理, 伊香賀 玲奈, 田中 光, 田中 直子
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 305-309
    公開日: 2013/11/30
    ジャーナル フリー
    ミトコンドリア機能はエネルギー代謝の制御に中心的役割を果たしており,生活習慣病の発生・予防とも深く関連している.我々は細胞のフラボプロテイン蛍光イメージングによりミトコンドリア機能を計測する方法を確立した.共焦点顕微鏡法により,フラボプロテイン蛍光がミトコンドリアに由来することを確認した.フラボプロテイン蛍光は電子伝達が亢進した状態で増大,抑制された状態で減弱することを観測した.またミトコンドリア内膜のATP感受性カリウムチャネルの開口による蛍光の増大を観測した.本研究で確立した蛍光イメージングによる解析法は,ミトコンドリア機能の制御機構およびその栄養学的意義の解明に有用である.
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資料
  • 大喜多 紀明
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 77-96
    公開日: 2013/02/14
    ジャーナル フリー
    アイヌ口承テキストには,代表的な2種類の配列パターンを確認することができる.この2種のパターンは,交差対句法と呼称される対称性に富んだ修辞技法を基本としており,テキスト全体の領域に渡る構造的な規模を有する.本稿では,確認された2種の配列パターンを持つアイヌ口承テキストを紹介する.同時に,紹介したそれぞれのテキストの修辞的な視点による分析データを資料として提示している.
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  • 山岸 あづみ, 青江 誠一郎
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 176-178
    公開日: 2013/06/25
    ジャーナル フリー
    昆布を各種有機酸(シュウ酸・クエン酸・乳酸・コハク酸・リンゴ酸)および有機酸塩(シュウ酸K・シュウ酸Na・クエン酸K・クエン酸Na・乳酸Na・コハク酸Na・リンゴ酸Na)溶液にて煮沸した.その結果,有機酸溶液のpHは3-4であり,有機酸塩溶液のpHは6前後であった.また,昆布は有機酸溶液ではシュウ酸溶液,有機酸塩溶液ではシュウ酸Naおよびシュウ酸K溶液と煮沸した際にもっとも軟化した.本結果から,溶液のpHは昆布の軟化に関与していないことが示された.
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  • 吉田 真知子, 岩瀬 靖彦, 福島 哲夫, 宇都宮 由佳, 岡田 弘
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 179-183
    公開日: 2013/07/05
    ジャーナル フリー
    2009年に策定された管理栄養士養成課程におけるモデル・コア・カリキュラムにおいて管理栄養士に必要な知識,技術に加え,対人業務の基本的な能力であるコミュニケーション能力を養うことに重点が置かれるようなった.そこで本研究では,管理栄養士に求められるコミュニケ-ション能力や技法を修得する方法として,SGEを活用した体験的学習の導入を提案し教育効果を検討した.尺度得点全体及び,各因子においても有意な差が認められ,コミュニケーション能力の向上に対するSGEの効果を確認することができた.
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  • 島本 和恵, 岩瀬 靖彦, 森岡 加代, 阿部 和子, 柴山 真琴
    2013 巻 (2013) 23 号 p. 216-221
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    母親の飲料特性の理解度が,子どもの飲料摂取に与える影響を明らかにし,子どもの食に対する悩みとの関連性について検討することを目的とした.対象施設は都内A保育園,および都内A保育園併設子育てサロンにおいて,11か月~3歳児を持つ母親を対象とした.対象者の概要は,保育園児の母親の有効回答数は37人,子育てサロンの母親の有効回答数は39人であり,カウプ指数が18以上の幼児は保育園では0人であったのに対し,子育てサロンでは5人であった.子どもの摂取飲料については,『おやつのときの飲み物』として,「水・お茶」を飲むものは保育園に比べ,子育てサロンの方が多かった.子育てサロンでは次に「その他」の飲み物が多かった.子育てサロン児は保育園児に比べ,『午前のおやつ』を与えられていない割合が3倍以上であり,『午前のおやつ』の代用として飲料をあたえている可能性が示唆された.子育てサロンの母親の摂取飲料については,間食を含む『その他のときの飲み物』で「その他」の飲料を飲んでいるものは40%であった.これらを踏まえ,食習慣・食行動は,親の影響を受けるという多くの報告[1] [2]や,乳幼児を持つ母親が家庭とともに食育に取り込んで欲しい機関に子育て支援センターを挙げている[3]ことから,調査を子育て支援センターで行うとする検討ができた.
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大妻女子大学大学院 修士論文概要(平成24年度)
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