日本造血細胞移植学会雑誌
Online ISSN : 2186-5612
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総説
  • 小野寺 雅史
    7 巻 (2018) 2 号 p. 32-39
    公開日: 2018/04/16
    ジャーナル フリー

     現在,遺伝子治療は 「疾患の治療や予防を目的として遺伝子又は遺伝子を挿入した細胞を人の体内に投与すること」 と定義され,変異遺伝子はそのままに機能的な遺伝子を新たに追加する方法が採られている。ただ,gain-of-functionにより発症する疾患やベクター挿入による腫瘍発生の問題もあり,近年,CRISPR/Casシステムを始めとする遺伝子編集技術による遺伝子治療の開発が急速に進められている。本稿では,現行の 「Gene additionによる遺伝子治療」 の問題点と今後の展開が期待される 「Gene correctionによる遺伝子治療」 に焦点を当て,その有効性,安全性,さらにはそこに生ずる倫理問題等を考える。

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  • 加藤 剛二
    7 巻 (2018) 2 号 p. 40-48
    公開日: 2018/04/16
    ジャーナル フリー

     造血細胞移植の成功を妨げる大きな要因として移植関連合併症死亡があり,移植後急性期の原因としては感染症,移植片対宿主病,および臓器障害に大別されるがとりわけ臓器障害としての肝中心静脈閉塞症や血栓性微小血管障害は重篤な合併症として認識されており,また血管内皮障害が共通した原因である。そのため当科では血栓形成を予防して血管内皮を保護する目的で移植の経過中抗Ⅹa/Ⅱa活性の高いdanaparoidを投与した結果,移植関連死亡率が有意に減少した。また晩期障害としての不妊に対しては移植前処置のbusulfanや高線量全身放射線照射を用いない,もしくは減量することで妊孕性を維持する可能性が示唆された。このように造血細胞移植施行時の支持療法の改良や移植前処置の検討によって移植後の短期的および晩期合併症の低減をめざす努力がなされるべきと考える。

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研究報告
  • 岡田 陽介, 山村 武史, 寺本 昌弘, 田地 規朗, 河村 俊邦, 堀内 俊克, 加藤 章一郎, 嵯峨 玲奈, 前川 隆彰, 渡邉 純一, ...
    7 巻 (2018) 2 号 p. 49-55
    公開日: 2018/04/16
    ジャーナル フリー

     2007年8月から2015年11月の間に当院で骨髄採取術を行った非血縁ドナーについて,術前健診時の年齢・性別・身長・体重・血算値と骨髄有核細胞数の関係を後方視的に検討した。対象は57名で全員がドナー適格性判定基準を満たしていた。重回帰分析では有核細胞数を予測できる因子として血小板数が有意であり,この分析で得られた有核細胞数の予測式をもとに,患者体重あたりの有核細胞数2.3×108/kgを得るのに必要となる骨髄液量と血小板数の関係を求めた。体重60kg以下の患者への移植では,血小板数が比較的少ない場合でも,骨髄液量を増やすことで十分な有核細胞数の確保が可能だった。一方で体重70kg以上の患者への移植では,自己血貯血を最大量まで行ってから骨髄採取をしても,十分量の有核細胞数が得られないと予測される場合があることがわかった。血小板数の多いドナーを選定する,あるいは末梢血が提供可能なドナーを選定する,といったストラテジーが有効であろう。

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学会記
  • 稲本 賢弘, 松岡 賢市
    7 巻 (2018) 2 号 p. 56-63
    公開日: 2018/04/16
    ジャーナル フリー

     慢性移植片対宿主病(graft-versus-host disease,GVHD)は同種移植を受けた患者の30-50%に発症し,晩期の有病リスクや死亡リスクに影響し,生活の質を損ねる主な原因の一つである。現在日本で保険承認された慢性GVHD予防薬および治療薬はステロイドとカルシニューリン阻害剤が中心であるが,体外循環式光化学療法,低用量IL-2,タミバロテンなどの新規治療の治験が終了し,承認が期待されている。第39回日本造血細胞移植学会総会のシンポジウムでは,慢性GVHDのメカニズムに関する最新の知見と,日本人の慢性GVHDの特徴が紹介された。また,日本の慢性GVHD治療の現状アンケート調査の結果も紹介された。さらに,海外の専門家より基礎および臨床の最新知見を紹介いただき,日本の現状を踏まえた上で,慢性GVHD治療の将来について議論を深めることができた。本総説ではシンポジウムの概要を報告する。

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