国立科学博物館古植物標本は総数24,000点規模のコレクションで,約11,000点の登録標本を含み,論文に使われた多数の標本と385点の基準標本が含まれている。これら標本の整理・登録・保管の実情や情報化の現状を紹介し,今後の問題に触れた。とくに,標本保管では保管上の問題よりも整理して収納するまでに大きな問題があること,比較参照標本を充実し化石標本に準じた保管・利用の必要性,およびパソコンを利用した標本コレクションの小規模データベースの構築とその所在情報の公開が望まれることを述べた。また,植物化石データの活用例として,国際古植物学機構のデータベースPlantFossilRecordを紹介した。
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