HISPANICA / HISPÁNICA
Online ISSN : 1884-0574
Print ISSN : 0910-7789
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論文
  • 南 映子
    2018 年 2016 巻 60 号 p. 27-45
    発行日: 2018/08/01
    公開日: 2018/07/11
    ジャーナル フリー

    メキシコの詩人マヌエル・アクーニャの詩篇「死体の前で」(1872)は、古代ローマの詩人ルクレティウスの『物の本質について』に着想を得て書かれたものである。この二篇の関連性は長らく注目されてきたが、影響関係を実証した研究はまだなされていない。本稿では、デジタルアーカイヴを用いてアクーニャの時代の新聞の中に探し当てた、ルクレティウスの名の言及された記事を参照し、実証的な検証を行う。まずは二詩篇の対応関係を確認した上で、両者をつなぐ接点となったテクストがあることを検証する。次いで、復興共和政時代のメキシコにおけるルクレティウスの受容について検討する。検討の結果、自由派と保守派、自然科学の推進者とカトリックの擁護者が繰り広げた思想論争の中でルクレティウスが注目されていたこと、そしてアクーニャもこうした文脈を共有していたことが明らかになるだろう。

  • 三好 準之助
    2016 年 2016 巻 60 号 p. 47-67
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/07/19
    ジャーナル フリー

    スペイン語には伝統的に「疑いの副詞」とされている副詞や副詞句がある。それらは quizá(s), tal vez, acaso, a lo mejor, lo mismo, igual などである。また、「可能性の副詞」と呼ばれる posiblemente, probablemente, seguramente などもある。これらの副詞(句)は、今日では認識的モダリティ副詞の一部として研究されている。モダリティを研究している和佐敦子は、これらの副詞(句)を「真偽判断の副詞」として扱い、これまでに興味深い研究成果を発表してきた(2001, 2002, 2005, etc.)。本稿は和佐がa lo mejor に関して展開している論考を再検討する。そして文法概念の「焦点」foco の機能や比較表現の仕組みを手掛かりにして、この副詞句に関する新たな解釈を提案するものである。

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