目的:第1波COVID-19流行下の保健所保健師の活動における学生の学びを明らかにし,第1波COVID-19流行下に実施した公衆衛生看護学実習の効果と今後の課題を検討する.
方法:2020年度保健師教育課程選択制履修者4年次生13名の実習記録とレポートを質的記述的に分析した.
結果:感染症保健活動の学びとして,4カテゴリー【コロナに脅える住民の沈静化】【患者に迅速かつ普段通りの対人支援姿勢】【迅速,確実な感染拡大防止】【個から地域を見据えた対応】が抽出された.健康危機管理活動の学びとして,4カテゴリー【医療資源の確保】【情報の一元化による共有と予測】【感染拡大を防止するための適切な人員配置】【通常の保健活動を堅持】が抽出された.
考察:学生は第1波COVID-19流行下に身を置き,健康危機を感じながらリアルタイムに現実的で具体的な保健師活動を学んでいた.その時にしか学ぶことができない保健師活動を学生に体験させる実習方法を今後も検討する必要がある.
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