目的:公衆衛生看護学の教科書の分析から「感染症の健康危機管理に関する公衆衛生看護技術」の構成要素を明らかにし,概念を定義づける.
方法:Rodgersの概念分析の手法を用いて,公衆衛生看護教育で使用されている教科書12件の「健康危機管理」に関する章を分析した.
結果:特性として【コミュニティの特徴とリスクに応じて保健指導・啓発を行う】【保健所内外と協働して保健・医療提供体制を強化・管理する】等6カテゴリが抽出された.感染症の健康危機管理に関する公衆衛生看護技術とは「疫学調査の分析から地域の感染リスクを推定し,保健医療体制を強化・管理する手法を用いて平時の保健師活動で把握しているコミュニティの特性に応じて個々人と地域全体の感染予防と感染拡大防止の対策を講じること」と定義した.
考察:COVID-19への対応を経て付加された技術があり,今後の保健師基礎教育において教授する必要があることが示唆された.
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