近年,地球環境問題への対応としてCO2排出量削減に向けた取り組みが加速する中で,電気自動車(EV)への期待が高まっている.しかし,一般にEVは十分な航続距離を実現するとバッテリ搭載量が多くなり,重くて高価なものとなってしまう.こうした状況を踏まえ,今回,バッテリ搭載量を最小限とし,ビジネス用途を満足する電動二輪車EV-neoを開発した.
まず,ビジネス用途における使い勝手の調査をおこない,走行および稼働パターンの分類および目標とする性能を設定した.
ビジネス用途での目標性能を達成するために,最小限のバッテリ搭載と一体型パワーユニット構造による軽量,コンパクトな設計とした.モータ効率は実用域全域で75%以上とし,必要な動力性能である一人乗り+30 kg積載時の12度登坂発進性能を有しながら,航続距離34 km(30 km/h定地走行時)を実現した.
また,実用に耐えうる耐水性能とバッテリ冷却性能の両立を実現したリチウムイオンバッテリのパック構造およびバッテリ監視システムによる充放電制御をおこなうことにより,ビジネス用途に必要な外気温-10℃から35℃での使 用を可能とした.
上記に加えて,さまざまなビジネスユーザに対応できるように,バッテリ容量0%から80%までを20分で充電できる急速充電器およびコンパクトでユーティリティボックスに収納可能な普通充電器を開発した.
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