燃料電池の耐久性を確保するには燃料電池スタックの固体高分子膜への鉄(Fe)の混入を防止することと,適切な湿度にコントロールすることが重要である.今回ゼネラルモーターズと共同開発した燃料電池システムは,燃料電池スタックのステンレス製バイポーラプレートにチタンとカーボンの2層コーティングを採用し Feの溶出を 1/10に低減した.また,高精度の加湿モデルによる水蒸気量推定と高効率加湿器,電動クーラントミキシングバルブ採用によるアクティブ温度コントロールをおこなったことで加湿量を増大させた.冷媒温度を低温側にシフトしつつ高精度に管理された湿度の高い空気を供給することで膜の高含水化を実現した.これらにより耐久性を従来システムの2倍以上に向上させた.
また,システム停止時の調湿制御と起動時の急速暖機制御をおこない,-20℃での低温環境下において始動時間を従来システムの 1/9に短縮した.
さらに燃料電池スタックのコスト低減及び,システム簡素化をおこない燃料電池システムコストを従来システムの1/3に低減した.
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