Honda R&D Technical Review
Online ISSN : 2187-381X
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9 巻
選択された号の論文の33件中1~33を表示しています
  • 小椋 正己, 鈴木 茂, 松本 謙次
    1997 年9 巻 p. 1-10
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    1996年4月、ホンダは日本で初めて専用設計による本格的な電気自動車、“HONDA EV PLUS”を発表した。大人4人がゆったり乗れて、高速道路を含む一般公道を過不足なく走ることができ、さらに電気安全、衝突安全等に対応した実用電気自動車である。

  • 岩舘 徹, 五十嵐 政志
    1997 年9 巻 p. 11-16
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    新型ラクーンは、部品ごとに仕様を見直すことにより、使い勝手を向上させた廉価な電動補助力機付自転車を目指して開発した。

    小型DCモータを、減速機および踏力検出部より成る補助力ユニットに一体化し、U字型低床フレームに搭載し小型軽量化を図った。また、6段階のバッテリ残量表示およびワンタッチチャージシステムなどを採用することにより利便性も向上させた。

  • 新井 作司, 村石 忠
    1997 年9 巻 p. 17-24
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    ホンダは小型乗用車、シビック4ドアをベースに圧縮天然ガス(以下、CNG)を燃料とした天然ガス自動車(以下、NGV)「シビック GX」の開発を行ってきた。ここでは次世代の NGVを目指して取り組んできたエンジンおよび車体技術を紹介する。エンジン性能向上のために、高圧縮比化、VTEC-E(Variable valve Timing and lift Electronic Control)機構の採用や各部品の剛性向上を行った。エンジンの耐久性確保のため、バルブ、バルブシートの材料および熱処理方法を変更した。CNG専用構造の電子制御マルチポイントインジェクタと集積二段圧力レギュレータを新開発し、高精度で応答性の良い燃料制御や圧力制御で最適な空燃比コントロールをおこなうと共にデュアル・600セルキャタライザで浄化性能の向上を図り、世界最高水準のクリーンな排出ガスレベルを達成した。車両重量の増加を防ぎ、長い航続距離を確保するために、CNG燃料容器として軽量・大容量オールコンポジット(複合素材)タンクを開発した。その結果、ガソリン車並みの性能および航続距離を達成した。

    また、CNG燃料容器(タンク)とタンクバンド、高圧配管等を一体としたモジュール構造を採用し、車体搭載性や衝突安全性、高圧ガスシール性を最優先したデザインとした。

  • 本間 日義
    1997 年9 巻 p. 25-32
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    日本のモータリゼーションも50年を経て、今やどんな人でも日常の中で、街の中で、車を使いこなしている時代に至っている。そういう認識に立ってみると、「どなたでも」に対し、「日常や街の中」で、「ベスト」な車の在り方が改めて問われることとなる。

    ホンダLogoは、そういった視点から車の「性能」を全体的に再評価し、そこに新たに「その目的に優れた性能」の目標値を設定し直し、『ちょうど良さの高性能』の合い言葉のもとに、そのようなコンセプトを徹底して追求する開発を行った。

    高い水準のバリュフォーマネーを実現する為、パッケージからプラットフォームに至るまで、ほとんど新規設計がなされ、体質改革的な開発マネジメントも併せて実行された。

  • 山中 勲, 加藤 正, 萩原 紳治, 鈴木 哲夫, 豊田 秀敏, 新川 國明
    1997 年9 巻 p. 33-43
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    CBR1100XX Super Blackbird は、高い動力性能と軽快なハンドリング特性を両立させ、さらに、長距離クルージング走行時の快適性も考慮して開発された。

    高い動力性能を得るために、高出力を発揮するパワートレインを新規開発し、さらに、空力特性の大幅な向上を図った。また、軽快な、ハンドリング特性に対しては、各機能部品の構造シンプル化および各コンポーネントの小型軽量化を図った。

  • 志賀 光男, 西田 隆夫, 龍 康武, 告川 高則, 東 健次
    1997 年9 巻 p. 44-50
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    刈り払い機に代表される2ストロークが主流のハンドヘルド作業機用エンジンとして、2ストロークエンジンと同等の自在傾斜使用が可能な4ストロークエンジンの開発を行い、これを達成した。

    これらを達成する代表的な技術として、

    ①潤滑システム構築による360°傾斜運転可能化技術。

    ②薄肉一体構造シリンダなどによる軽量化技術。

    ③中低速トルクと10,000rpm以上での常用回転を両立させる高出力高回転化技術。

    などがある。

    その結果、2ストロークエンジンと同等の取り回し易さおよび同等以上の仕事力を達成した。さらに、始動信頼性および排気エミッションの大幅改善、ランニングコストの半減化が得られた。

  • 大津 啓司, 中原 一浩, 坂本 泰英, 今井 世志弘
    1997 年9 巻 p. 51-60
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    高性能と低燃費を両立する技術として知られている、可変バルブタイミング・リフト機構(VTEC: Variable Valve Timing & Lift Electronic Control System)技術を基本に、小型で軽量な3.0L V6エンジンを開発した。このエンジンの特徴は、回転一次振動が低減可能な60度のバンク角を採用したことと、VTEC機構を用いて高性能と小型軽量化を両立させた点にある。本稿では高性能・小型軽量化を達成させるために採用したVTEC機構および部品仕様について、その特徴と効果を述べる。

  • 大橋 達之, 谷沢 正一, 朝付 正司, 守谷 弘史, 望月 哲也
    1997 年9 巻 p. 61-69
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    小型・軽量・高効率な電子制御4速自動変速機(AT)をプレリュードとアキュラCL3.0用に開発した。新ATでは、従来ATのLowワンウェイクラッチとLowホールドクラッチを廃止しLowホールド機能を統合した。これを達成するために次の三つの新技術の開発を行ない、Lowワンウェイクラッチの機能の代替が可能となった。

    (1)Low・2ndクラッチ用遠心油圧キャンセラ機構

    (2)リニアソレノイドによるフルダイレクト制御

    (3)新シフトロジック制御回路

  • 芝端 康二, 栗城 信晴, 北村 克弘, 本多 健司, 和田 一浩, 梶原 肇, 森 淳, 桑原 一好, 大熊 真司
    1997 年9 巻 p. 70-79
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    FF車における左右輪へ駆動力を最適に配分し、旋回性能を大幅に向上する左右駆動力配分システム(Active Torque Transfer System;以下ATTSと呼ぶ)を開発した。左右輪への駆動力配分により車両運動を制御する理論、増速機と多板クラッチを用いる駆動力配分の原理、独自のプラネタリギヤによる増速機構、左右駆動力配分を最大限に機能させるダブルジョイント式サスペンション、油圧電子制御システム機構と制御方法および実車性能について解説する。

    本システムは昨年秋発表した新型プレリュードに搭載し、従来の駆動方式にない新しい運動感覚を実現した。

  • 谷 一彦, 松任 卓志, 若林 威, 大田 淳朗
    1997 年9 巻 p. 80-89
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    “安心感のある、使い易いブレーキ”を提供するため、後輪ブレーキ操作時の前後輪連動ブレーキシステム(Combined Brake System)と前後輪ブレーキ操作時のアンチロックブレーキシステム(Antilock Brake System)を組み合わせたモータ駆動式前後輪連動ABS(Motor Actuated Combined Antilock Brake System)を小型二輪車用に開発した。

    当システムは前後輪ブレーキの1チャンネル同時制御を、正逆転モータ、電磁ブレーキ、複式差動遊星ギアなどから構成される一つのアクチュエータで行うことにより、低コスト、小型化を達成した。

    一般初心者による試乗テストの結果、当システム非搭載車に対して安心感が向上し、制動減速度も平均20~30%向上していることを確認できた。

    本システムは、50ccスクータの国内モデルに適用され、量産されている。

  • 石井 清, 佐々木 隆, 浦田 泰弘, 吉田 一夫, 大野 敏久
    1997 年9 巻 p. 90-99
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    希薄燃焼ガソリンエンジン(1.5L“VTEC-E”)の成層給気過程の理解には、吸入空気と燃料液滴の挙動の計測が不可欠であり、これらについて吸気ポートよりシリンダ内までの観察を行い、その挙動と分布について調べ、主および副吸気弁から流入する噴霧の様子や液滴の分布状態および噴射時期による差を示すことができた。その結果、吸気行程噴射の燃料噴霧の多くは燃焼室中央に生じた強い下向き流れに沿って流入するため分散が抑制され、残りは弁上端よりペントルーフに沿って排気弁下側に達すること、副吸気弁からの噴霧は狭い間隙によって微粒化がより促進されて流入し点火プラグに衝突し飛散すること、吸気行程中に噴射された液滴は、圧縮行程には粒径が5μm以下となり、吸気行程以外での噴射では粒径が5μm以上の液滴がシリンダ内に流入していないこと等が分かった。

  • 川合 誠, 橋本 英樹, 赤崎 修介, 西村 要一, 大保 慎一, 上田 伸一
    1997 年9 巻 p. 100-110
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    ULEV(超低排出ガス車)の排気エミッション低減技術のなかで、現代制御を応用した高精度空燃比電子制御が特に重要な役割を果たしている。気筒間の空燃比ばらつきの補償にはオブザーバ理論が、過渡状態と外乱にはセルフチューニングレギュレータが適用され、制御性能の向上が図られた。CPUには高速演算能力が必要となり、演算速度が早くチップサイズの小さい車載用RISC型マイコンを開発し、ULEV制御ECUに適用し、C言語によりソフト開発を行った。これにより、高精度空燃比制御を実現し、コールドスタート時の排気ガス低減手法や、触媒活性化時間の短縮化とあわせ、初めのガソリン車によるULEVを実現した。

  • 吉田 秀昭
    1997 年9 巻 p. 111-117
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    金属ベルトのリングに作用している四種類の力は、エレメントがプーリの外側に行くのを妨げる二種類の力(一つは軸推力により生じ、もう一つは遠心力により生じる)とリング-エレメント間の摩擦力、そして、曲げにより生じる力である。

    過去の論文にて1)~3)、5)、低回転域に於ける遠心力を除いた三種類の力の分布に関する研究は発表されている。今回、積層リングの遠心力を含んだ四種類全ての力を高回転域で連続測定することに成功したので本論文では、定常状態に於ける最内周リングに作用する四種類の力の分布について述べる。

  • 高林 徹, 石川 直宏, 伊藤 秀昭, 三澤 吉次
    1997 年9 巻 p. 118-124
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    エンジンの出力性能向上と吸排気音の低減に対する手法はお互いに相反し、この両者の妥協点を見いだすことに多大な開発期間を必要としている。そこで、この両者をエンジンレイアウト段階で同時に予測できるようなツールを開発した。本論文においては、このシミュレーションの考え方、精度検証および開発への適用について述べる。

  • 浦野 剛
    1997 年9 巻 p. 125-130
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    音は空気伝播音および固体伝播音の両者で構成される。ロードノイズでは、路面の違いにより両者の構成比率が異なっていることが予想される。これを明らかにすることにより、効果的かつ定量的なロードノイズ対策手法の検討が可能と考えた。簡易的な空気/固体伝播音分離手法を検討したので、その手法の提案と適用事例を報告する。

  • 能村 幸介, 岡田 義裕
    1997 年9 巻 p. 131-139
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    自動車の商品性を向上させるためには騒音の低減と音質の改善が重要である。これを達成するためには音質を正確に評価できる音質評価手法が必要である。しかし、従来より行われてきた評価手法では、聴感上、真に問題となる周波数帯域とその度合いを定量的に表現できないことが多かった。

    本研究では、人間の聴覚特性を考慮した音質評価システムの開発およびこれをピストン打音負荷時騒音の評価に適用した結果について述べる。

    本システムの特徴は、音の収録にダミーヘッドマイクロホンを用いることにより原音の忠実再生が行えると同時に、人間の主要な聴覚特性をモデル化した演算処理により、聴感に一致した尺度で客観評価値の算出が可能なこと等である。

  • 大森 弘喜, 五十嵐 定之, 野尻 裕之
    1997 年9 巻 p. 140-147
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    乗用車の乗心地に対する客観評価整備の一環として、ロスアンジェルスに代表されるアメリカのフリーウェーに多く見られるジョイント路に於ける乗心地評価指標および評価システムを開発した。

    評価指標には人体の体感特性を調査したものを利用し、又、ISO1)~3)に規定される人体の体感特性との比較を行った。

    種々の検証により、主観評価と非常に良く一致する評価指標であることが確認できた。

  • 二宮 次郎, 皆川 正明, 織本 幸弘, 中原 淳
    1997 年9 巻 p. 148-155
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    乗心地性能解析に対する新しい取り組みとして、路面からタイヤに伝わる力や、ばね下からボディに伝わる力を定量的に把握することを目的とした測定手法を開発した。

    この手法を用いて測定した結果、路面からタイヤに伝達される力は、ばね下共振域で明確な指向性・車速依存性の有ることが分かった。

    さらに我々は、乗心地性能向上のために、ばね下共振域の前後伝達力の削減を検討し、ホイールセンタ軌跡の接線の後傾角に適正値が有ることも確認した。

  • 森山 正人, 喜多 晃義, 向坊 長嗣, 安藤 敬祐, 高木 善昭
    1997 年9 巻 p. 156-166
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    電気接合材として最も使用頻度の高いSn-Pb共晶ハンダ材に関して、劣化モード5種(①熱疲労②金属間物成長③クリープ④振動疲労⑤イオンマイグレーション)の信頼性評価を行った。

    信頼性工学的手法を取り入れ、最初に劣化メカニズムを究明し、加速試験方法および特性パラメータを設定した。その上で、数水準の条件で加速試験を実施しストレス依存性を求め、劣化のモデル化を行った。一方で環境ストレス頻度を求め、それらをマイナ則を用いて融合することで、寿命保証に必要な加速試験条件の設定を可能とした。

  • 今村 謙三, 大釜 俊洋, 松本 裕一, 大澤 充
    1997 年9 巻 p. 167-173
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    自動車に使われている点火系部品、さらに電装部品の接続部、接触部は火花放電が発生する可能性がある。この火花放電によって放電生成気体として窒素酸化物(NOx)やオゾン(O3)が発生し、これらの物質は大気中の水分(H2O)と反応する事により硝酸(HNO3)を生成する。HNO3は電装部品を劣化させる要因となる。特に、点火系部品、スイッチ類では部品内にグリースを使用しており、グリース劣化を引き起こすことがある。しかし、どの様な挙動でグリース劣化が進行していくのか定量的に評価した例は多くない。

    本研究では、グリースへ放電生成気体および冷熱サイクルを同時に与え、そのグリース劣化の可視化、油分の経時劣化を観察することにより、グリース劣化メカニズム、劣化速度を定量的に示すことができた。また劣化対策として、抜本的原因であるNOx、O3等を生成しない構造、あるいはこれらを排出する機能が必要であることを明らかにした。

  • 竹内 寿浩, 今中 正, 木内 啓治
    1997 年9 巻 p. 174-179
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    従来、塗装の耐食性評価は大変時間を要し、短時間で評価できる技術が求められていた。塗装の塗膜密着性評価試験方法の一種として陰極塗膜剥離試験が知られている。この試験方法の塗膜剥離状態に影響を与える種々の因子について検討を加え、従来の腐食試験方法に対して極めて短い時間で耐食性の評価ができる試験方法を開発し、実用的なテスト装置として商品化した。

  • 山下 郁也, 上原 斎
    1997 年9 巻 p. 180-184
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    TiFe水素吸蔵合金は希土類系水素吸蔵合金と比較して約1.5倍の水素吸蔵量を有しながら、合金の初期活性化(初回の水素化)が困難であるため、事実上実用化されていない。著者らは、触媒活性に優れたPdに着目し、TiFe金属間化合物を構成するFeの一部をPdで置換することによりTiFe水素吸蔵合金の特性改善を試みた。開発された合金は初期活性化特性が飛躍的に改善され、実用的な条件での初期活性化処理が可能となった。

  • 佐藤 克明, 坂 勉, 大野 丈博, 野田 俊治
    1997 年9 巻 p. 185-190
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    排気バルブ用に、無鉛ガソリン専用材として、従来のニッケル基耐熱合金に対し、ニッケル含有量を低減した耐熱合金NCF3015を開発した。

    本合金は、高温強度と長時間使用後の組織の安定性に優れた材料である。この特性は、低ニッケル化に伴う強度低下をガンマプライム生成量の増加で補うと共に添加元素の最適化を図ることにより得られた。

    本合金を用いた排気バルブは、1996年式のLogoより量産適用されている。

  • 西村 泰輔, 広瀬 謙治, 音羽 卓
    1997 年9 巻 p. 191-196
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    軽量コンパクトな弁ばねの実現には、高強度と同時に加工性が要求される。本開発では、材料成分の見直し、炭化物組織制御、高精度表面軟化(脱炭)製法等の検討を行なった。その結果、従来弁ばね材(SWOSC-VH材)に対し、強度が30%以上向上し、かつ加工性が同等の高強度弁ばね材を実現した。

  • 川瀬 祥司, 浦田 秀夫, 石島 善三, 四方 英雄
    1997 年9 巻 p. 197-205
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    汎用エンジン用コネクティングロッドは、アルミニウム合金ダイカスト製が主流であるが、さらなる小型・軽量化およびより高い品質信頼性を目的としたアルミニウム焼結合金製を開発した。

    このアルミニウム焼結合金製コネクティングロッドは、Al粉、Cu粉の純金属粉末とAl-Si粉、Al-Mg粉等の合金粉末を混ぜ合わせる混合法によって作製され、初晶Siを斑状に分散させ、Si粒径の最適化を図ることにより耐摩耗性の向上と、遷移金属の微量添加と時効処理による延性の向上を見出した。また、欠陥の少ない緻密な組織が可能な焼結鍛造法により高い疲労強度を有し、従来のダイカスト製に比べ30%の薄肉化、50%の軽量化を実現した。

    その結果、関連部品のクランクシャフト、クランクケースを含め、エンジンの小型・軽量化が可能となった。

  • 西野 俊哉, 和泉 浩一郎
    1997 年9 巻 p. 206-212
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    鋼板・アルミニウムハイブリッドボディの表面処理として、耐食性に優れたリン酸亜鉛処理技術を開発した。

    アルミニウムの耐食性向上のため、合金中のCu量、リン酸亜鉛処理液のフッ素添加量、電着塗料の防錆顔料の最適化を図った。また、リン酸亜鉛皮膜の表面分析によってフッ化物が塗膜の密着を阻害することが明確になり、密着性向上のために後処理としてクロムリンス工程が必要であることがわかった。

    また、従来の鋼板専用リン酸亜鉛処理工程を、アルミニウム・鋼板両用のリン酸亜鉛処理工程に変更することが可能となり、生産性の向上が実現できた。

  • 佐伯 芳久, 小川 剛志
    1997 年9 巻 p. 213-219
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    従来バンパフェイシア材は、高衝撃性が要求されるため、高剛性化するには限界があり、うまくバランスをとって薄く軽くすることが困難であった。今回、この相反する課題を解決するためにバンパフェイシアを構成する素材/塗料を新たな角度で徹底追及する事により、高剛性/高衝撃を高次元で両立させ、なおかつ低コストにする材料を開発した。

    素材として、PP(ポリプロピレン)の立体規則性のコントロール、ゴム成分の最適化、PP/ゴムのモルフォロジー構造をさらに向上させ、その上で素材との密着性を向上させるための塗料の高弾性化と高浸透化を行った。

    その結果、バンパフェイシアとして、従来に対し18%の軽量化と素材35%のコストダウンを達成した。

  • Dennis CHUNG, Setsuo KATAYANAGI, Takayuki ONDA
    1997 年9 巻 p. 220-229
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    ホンダのサイドプロテクタモールシステムの歴史は、押出し成形法によるPVCの使用が主流であったが、ガスアシスト射出成形方法の導入により新たな領域へ適用の可能性を広げている。押出し成形はPVC材料を使用しているのに対して、ガスアシスト射出成形は、TPOを使用している。成形品は軽量で外観も良く安価、さらにPVCを使用しないことより環境にやさしいものとなっている。

    ここでは、96年モデルのシビックおよびアコードのサイドプロテクタモールに採用された新プロセスのガスアシスト射出成形法および材料開発について述べる。また、この工法の将来的な方向性についても言及する。

  • 坂口 由夫
    1997 年9 巻 p. 230-235
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    形成コスト(型費、加工費)の徹底的合理化による部品のコストダウンが可能で、かつそれ自体安価な成形天井用基材を開発した。

    開発基材は、ガラス繊維とポリプロピレンパウダを抄紙法によりシート化したケープラシート社のKPシートをベースに低目付け化し、表皮接着機能の付与と通気による汚れを防止するため非通気化したもので、短時間の基材成形の工程で表皮接着とトリムピアスを同時に行うことができる。

  • 坂上 義秋, 吉田 雄一
    1997 年9 巻 p. 236-244
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
    研究報告書・技術報告書 フリー

    本アルゴリズムは、自動車用レーダシステムの後処理として、カルマンフィルタと複数のターゲットを扱うためのデータ構造を用いて、移動する車両や障害物等の方向・距離・速度・加速度を推定し、追跡する。よって、自車のピッチやロール、または車両や障害物の形状によるターゲットの不検知・誤検知を補足することができる。また、画像処理による道路情報との融合により、道路内外の判定も行える。

    実験車システムにて本アルゴリズムの出力を行動計画・意思決定アルゴリズムの入力として使用し、前走車追従、障害物回避、他車との混走等を想定した実走行テストにより、アルゴリズムの有効性を示した。

  • 渋井 和彦, 斎藤 久人, 吉田 誠, 横田 勝成
    1997 年9 巻 p. 245-252
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    二輪車外観部品のマスタモデルや金型製作の工数削減と外観品質向上のために、複雑な意匠曲面形状や多機種・短期間開発に適合するスタイリングCADシステムを開発した。本システムはオブジェクト指向のデータ構造と処理アーキテクチャを基盤とする半自動曲面生成・修正機能により、クレイモデルの高速・高品質曲面データ化を実現した。この曲面データは二輪車開発の源流データとしてレイアウト設計やCAE解析にも活用され、三次元データ連動による開発効率向上に貢献している。

  • 矢羽々 隆憲, 林 登
    1997 年9 巻 p. 253-258
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    アルミニウム材のスポット溶接性を向上させるべく電極劣化のメカニズムについて検討を行った。

    連続したスポット溶接の工程において、電極表面とアルミニウム材との間に合金相(θ相:CuAL2)が形成されることと、電極表面にアルミニウム材から移動してきたMgOが堆積することで、電極の変形と通電路の阻害が発生し、溶接性を著しく低下させることが明らかになった。これらにより、電極寿命を向上させるためには、電極材の導電率を高くし、電極先端に発生する熱を抑制することが重要であることが把握でき、併せて、各種溶接条件についても、同様な観点で最適な条件設定を導くことができた。

  • 長谷川 清, 野尻 直哉, 寺脇 正明, 藤屋 啓樹
    1997 年9 巻 p. 259-264
    発行日: 1997/07/01
    公開日: 2026/03/16
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    一般的に自動車のフロント、リアウインドガラス(以下、ガラスと言う。)は、ダイレクトグレージング工法と呼ばれる接着方式により車体に取り付けられており、外れ防止の安全性はもちろんのこと、美観や精度などの商品性における建て付け品質が重要視されている。この接着工程の合理化を図るため、ガラス仮保持機能を持つシーラント材料の開発と建て付け管理のための高精度ガラス接着ロボット(ホンダエンジニアリング(株))およびモール設計仕様について開発し、建て付け用補助部品の廃止およびガラス接着工程の完全自動化を実現した。その結果、自動車の商品性を向上させ、さらに、工程の簡略化およびコストダウンを達成した。

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