保全生態学研究
Online ISSN : 2424-1431
Print ISSN : 1342-4327
11 巻 , 1 号
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  • 原稿種別: 表紙
    2006 年 11 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 目次
    2006 年 11 巻 1 号 p. Toc1-
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
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  • 湯本 貴和
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 1-3
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
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  • 遠藤 辰典, 坪井 潤一, 岩田 智也
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 4-12
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
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    砂防ダムなど河川工作物による段差は、河川に生息する生物にとって往来を妨げる障壁となる。特に魚類は、川に沿った線的な移動を余儀なくされることから、隔離の影響が著しく大きくなる。そのため、河川工作物によって分断化された場合、工作物上流に隔離された集団が絶滅している可能性がある。そこで、本研究では河川工作物がイワナSalvelinus leucomaenisとアマゴOncorhynchus masou inhikawaeの生息分布に与える影響を調査した。2004年6月から9月に、放流魚と交雑の無い在来個体群の生息が期待される富士川水系の小河川において野外調査を行った。流程に沿った潜水目視により2種の分布域を調べ、GPSによって分布最上流地点および河川工作物の正確な位置を把握した。在来個体群が生息していた29河川に設置されている工作物は計356基(1河川あたり12.3基)であり、全てにおいて魚道は併設されていなかった。調査の結果、1970年代に河川最上流部までイワナ、あるいはアマゴが生息していたが、本調査を行うまでに工作物の上流域で絶滅したと推定される河川が、両種ともに確認された。また、2種の共存河川も5河川から1河川に減少していた。ロジスティック回帰分析を用いて、最上流にある河川工作物(UAB)より上流の2種の生息に影響を及ぼす要因を検討した結果、種、河川にある工作物数、UABより上流の集水面積が有効な説明変数として選択された。すなわちUAB上流の個体群の存在確率は、アマゴの方が低く、またUAB上流の集水面積(生息水域)が小さいほど、工作物数が多いほど低かった。このモデルから、個体群維持(50%個体群存在確率)に必要な集水面積は、イワナでは1.01km^2、アマゴでは2.19km^2と推定され、これより上流に工作物が設置された河川ほど、工作物上流に隔離された集団が絶滅する可能性が高くなることが示された。
  • 佐藤 拓哉, 名越 誠, 森 誠一, 渡辺 勝敏, 鹿野 雄一
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 13-20
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
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    世界最南限のイワナ個体群キリクチSalvelinus leucomaenis japonicusの主要生息地において、過去13年間にわたって、キリクチおよびそれと同所的に生息するアマゴOncorhynchus masou ishikawaeの個体数変動を調べた。また、調査水城におけるキリクチ個体群の現在の分布構造を把握するために、流域に11カ所の調査区間を設定して、それぞれの場所での生息密度と体長組成を調べた。調査水城に設定した約500m区間におけるキリクチとアマゴの推定生息個体数はともに減少傾向にあり、特に2000年以降、キリクチの個体数は低い水準で推移していた。2004年時点では、アマゴの推定生息個体数は、キリクチの約2倍であった。2004年に生息範囲のほぼ全域で行なった捕獲調査において、キリクチは本流の下流域ではほとんど捕獲されず、上流域と支流を中心に分布していた。一方、アマゴの生息個体数はすべての調査区間で大差はなかった。また、キリクチ当歳魚はほとんどが支流で捕獲されたが、アマゴ当歳魚は支流と本流で大差なく捕獲された。標準体長の季節変化を調べた結果、キリクチ当歳魚はアマゴ当歳魚に比べて浮出時期が1-2ヶ月遅いと推察され、その平均値は、すべての月においてアマゴ当歳魚よりも低かった。また、1歳以上のキリクチの平均体長は、すべての調査区間でアマゴよりも小さい傾向が認められた。これらの結果から、本調査水域におけるキリクチの生息個体数と生息範囲はともに減少傾向にあることが確認された。また、キリクチはアマゴとの種間関係において劣勢にある可能性が示唆された。このような現状のもとでの、キリクチ個体群の保護・管理策について考察した。
  • 藤木 大介, 鈴木 牧, 後藤 成子, 横山 真弓, 坂田 宏志
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 21-34
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
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    ニホンジカの採食下にある旧薪炭林を対象に、その森林構造や林分構成種の幹集団構造の現況を把握し、今後の林分の推移について考察するため、兵庫県内のシカの生息密度で異なる4地域において植生構造の調査を行った。シカの採食下にある林分とシカの採食下にない林分で森林構造を比較したところ、前者の林分では、後者に比べて、小さな樹高階の幹数が顕著に少なかった。林分構成種を樹高階別本数分布のパターンから2タイプに区分すると、大きな樹高階に幹数のモードをもち、一山型もしくは一様型の樹高分布パターンを示すI型樹種と小さな樹高階に幹数のモードがあるII型樹種に区分された。シカの採食下にある林分において、I型樹種にシカの採食の影響は認められなかったが、II型樹種では樹高階別本数分布のパターンが本来のL字型から一山型へ変化していることが認められた。次に、林分構成種を二次遷移後における幹集団の存続性に応じて、幹集団衰退型と幹集団維持型に区分した。調査林分に出現した幹集団維持型の高木種の大半はII型樹種であり、シカの採食下にある林分において稚幼樹がほとんど確認されなかった。このことは、このタイプの樹種の林分への侵入と林分内における更新がシカの採食によって阻害されていることを示唆していた。伐採されなくなった二次林では、遷移後期種による林分の更新が進むことを考えると、遷移後期種と思われるII型で幹集団維持型の高木種・亜高木種の侵入・定着がシカの採食によって阻害されることは、高木層・亜高木層の幹集団の更新が進まないことを意味する。したがって、シカの採食圧が高い状況が長期的に続くと旧薪炭林における高木層・亜高木層は徐々に衰退する恐れがある。一方、I型で幹集団維持型の樹種を主体とした林分の更新が生じる可能性も考えられる。その場合は通常の二次遷移と異なる林分へ偏向遷移する可能性がある。
  • 中島 拓, 江崎 保男, 中上 喜史, 大迫 義人
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 35-42
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    コウノトリ野生復帰地における餌場の現状を明らかにするため、兵庫県豊岡盆地においてサギ類を用いた河川と水田利用の季節的な変動を研究した。調査地のサギ類は、繁殖のために当地に集まって来ており、その個体数変動は水田での個体数変動に起因していた。一年のうちもっとも多くの餌を必要とする繁殖期において、水田の個体数は河川の3倍に達し、サギ類は水田の餌生物に依存して子育てしていることが明らかになった。しかし、農閑期には水田の個体数は激減し、特に田面における採餌はほとんど見られなくなった。この事実は、農閑期の水田が餌場としての価値を著しく低下させることを示唆しており、この価値の低下は田面の乾田化に伴うものと考えられた。一方、河川は一年中安定した餌場を供給していた。しかし、水田が餌場としての価値を低下させる農閑期であっても河川の個体数が増加しないことから、河川が収容できる採餌個体は一年中飽和状態にあると考えられた。コウノトリの野生復帰を成功させるためには、一年中安定した水田の生物生産力を回復させることが必要である。
  • 森野 真理, 小池 文人
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 43-52
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
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    本研究では、鹿児島県屋久島において、猿害状況の異なる2地区の果樹園を対象に、空間パターンを考慮に入れた猿害予測モデルを構築し、リスクマップを作成した。モデルの目的変数は果樹の経済的被害の有無とした。説明変数は、果樹園といくつかの空間要素との距離、および猿害に対する脆弱性の地域差(猿害圧)である。ロジスティック回帰分析を行った結果、果樹園と森林・道路との距離、および猿害圧をリスク因子とするモデルが得られた。猿害圧という変数をとりいれたことで、猿害状況を定量的に比較することが可能になった。得られたモデルをもとに作成した猿害リスクマップから、既存の果樹園のリスクが明示的に示された。最後に、モデルの有効性と猿害リスクマップの利用可能性について論じた。
  • 青木 大輔, 中山 祐一郎, 林 正人, 岩崎 魚成
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 53-60
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    滋賀県琵琶湖におけるオオクチバスフロリダ半島産亜種の導入起源を検討するために、琵琶湖と西ノ湖(琵琶湖水域)のオオクチバス集団の遺伝的多様性を調査し、フロリダ半島産亜種の国内への導入記録のある奈良県池原貯水池のオオクチバス集団および九州地方の水産業者のオオクチバス養殖個体と比較した。2003年に採集した琵琶湖の9地点と西ノ湖産の107個体、奈良県池原貯水池産の39個体、水産業者から購入した10個体を供試して、ミトコンドリアDNA調節領域の塩基配列に基づくハプロタイプをダイレクトシーケンス法またはSSCP分析によって同定した。全156個体から、名義タイプ亜種のハプロタイプ3種類とフロリダ半島産亜種のハプロタイプ10種類が認められた。琵琶湖水域から検出された4種類のフロリダ半島産亜種のハプロタイプはすべて池原貯水池にみられた。水産業者から購入した個体からはフロリダ半島産亜種のハプロタイプは検出されなかった。集団のハプロタイプ頻度に基づくAMOVAでは琵琶湖水域の集団間に有意な遺伝的異質性が認められた。これらから、琵琶湖水城には池原貯水池に移殖放流されたフロリダ半島産亜種と共通の系統群が複数回導入されたと考えられた。
  • 小島 望
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 61-69
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    セイヨウオオマルハナバチ排除活動(在来および外来マルハナバチのモニタリング)が2004年5月21-23日に北海道日高地方南部の鵡川町と厚真町で行なわれ、36人、延べ人数90人が参加した。排除活動中に捕獲または目撃された頭数を用いて外来種と在来種の比率を調べた結果、エゾオオマルハナバチに対するセイヨウオオマルハナバチの比率は前年度の約30倍に達した。本排除活動は、(1)セイヨウオオマルハナバチの実質的な抑制効果に加え、(2)研究者と市民の交流の場とすること、(3)次世代の人材育成を意識すること、(4)協賛企業を募ることを目的とした。外来種対策にとって最も重要な点は、ボランティア調査員を含め市民の参加を促し、研究者と協働することによって外来種問題を深く理解することにある。市民と研究者が協働で行なう外来種排除活動は、環境教育的な側面から外来種問題を訴える効果的な普及啓発の方法となり、かつ情報共有のための有力な手段となると考える。
  • 渡辺 ユキ, 樋口 広芳
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 70-75
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    フェンチオンは有機リン系殺虫剤の一種であり、鳥類に村して非常に高い毒性を持つ。海外では殺鳥剤として使われて来た歴史もあり、生態系に対する影響の重大さを理由の一つに、欧米諸国では現在、使用が大幅に制限あるいは中止されている。一方我が国では、古くから広範な環境中で使用され続けているにも関わらず、鳥類への毒性もこれまで保全関係者にほとんど知られてこなかった。日本生態学会では、フェンチオンがウエストナイルウイルス熱対策でさらに自然環境中で使用されることを憂慮し、2005年3月第52回大会総会において、「ウエストナイル熱媒介蚊対策に際しての殺虫剤フェンチオンの使用回避についての要望書」を決議、同年4月、環境省、厚生労働省、および農林水産省の各大臣宛に提出した。その結果、同年7月、要望内容をほぼ全面的に反映した形で、厚生労働省よりフェンチオンの使用を差し控えるよう各自治体へ通知がなされた。本報告では、この要望書提出の経緯と内容について述べる。また、とくに鳥類に高い毒性を持つフェンチオンのような薬剤が国内では漫然と使用され続けている理由を述べ、生態系に対して適切な化学物質の使用に関して今後何をなすべきかについて考察する。
  • 森 貴久, 高取 浩之
    原稿種別: 本文
    2006 年 11 巻 1 号 p. 76-79
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    Nature and wildlife observation is a popular activity that attracts many people. From the viewpoint of conservation ecology, it is important to know the effect of such human activity on the wildlife concerned. The giant flying squirrel (Petaurista leucogenys) is a recent, popular subject of observation in Japan. Yakuo-In Temple in Takao, Tokyo, is a renowned location for the observation of giant flying squirrel. However, the observation of this species at the temple only became popular in the mid1990s. Observation records made by a high school club revealed that giant flying squirrel in Yakuo-In departed their nests 30 min after sunset in 1987-1998; here, we report nest departure data for 2003-2004. Giant flying squirrel that lived in a highly visited nature-observation area departed their nests 60 min after sunset on average, whereas those that lived in a more secluded area departed their nests 30 min after sunset. Giant flying squirrel also departed their nests later when there were >20 observers near the nest. Thus, wildlife observation activity is responsible for the delay in the time of departure from the nest in giant flying squirrel.
  • 原稿種別: 付録等
    2006 年 11 巻 1 号 p. 80-83
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    2006 年 11 巻 1 号 p. App6-
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    2006 年 11 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 2006/06/25
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
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