保全生態学研究
Online ISSN : 2424-1431
Print ISSN : 1342-4327
12 巻 , 1 号
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  • 原稿種別: 表紙
    2007 年 12 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 目次
    2007 年 12 巻 1 号 p. Toc1-
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
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  • 水野 敏明, 中尾 博行, 琵琶湖博物館うおの会 , 中島 経夫
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
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    現在、琵琶湖流域では、400万年とも言われる歴史が育んできた固有種を含む在来種の淡水魚類が急速に減りつつある。外来生物であるブルーギルは、在来種に脅威を与えているその大きな要因の一つと考えられている。そのため、特定外来生物被害防止法の趣旨に基づき、ブルーギルの生息について科学的知見を充実させて、防除に応用することが急務の課題となっている。しかしながら、これまではブルーギルが生息し利用している環境にどのような特徴があるのか、流域レベルなど広範囲な調査に基づいて定量的に評価されたことはほとんどなかった。本研究では、7年間の歳月をかけて琵琶湖博物館うおの会が集めた、のべ2、814箇所の琵琶湖(瀬田川・大戸川含む)流域の淡水魚類と生息環境のフィールド調査データを用いて、ブルーギルの生息について、ロジスティック回帰モデルを用いて定量的なリスク評価を行った。解析の結果、ブルーギルの生息に密接に関係すると考えられる項目が14項目見つかった。その結果から、例えば、琵琶湖流域では、水深90cm以上の環境条件ではブルーギルの生息リスクが約2.5倍になり、逆に水深が30cm以下では生息リスクが約5分の1に下がることなどが定量的に明らかになった。
  • 吉田 正人, 河内 直子, 仲岡 雅裕
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 10-19
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
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    市民参加型モニタリングにより海草藻場の空間動態を正確に把握するためには、リモートセンシング等で得られる空間分布情報との比較解析により、データの精度および代表性を評価することが必要である。そこで、2004年1月から2005年1月にかけて日本自然保護協会によって沖縄島北東部で行われた市民参加型モニタリング(ジャングサウォッチ)と同時に無人観測気球を使って低高度・高解像度で撮影された海草藻場の空中写真を解析し、両方法の有効性を検討した。ジャングサウォッチと空中写真の解析は、調査期間中に頻発した台風に伴う撹乱による海草藻場面積の減少を同様にとらえており、両方法が藻場全体スケールおよび局所スケールでの時間変動を追跡するモニタリング手法として有効であることが明らかになった。ジャングサウォッチでは、空中写真では判別不可能な海草の種ごとの被度変化、および種多様性の変動も明らかにすることができた。一方、空中写真は面積1m^2以上の植生部(パッチ)の判別が可能であり、パッチの面積頻度分布や、パッチの消失率、形成率、連続植生部からの分断化などの変動プロセスを解析できた。ジャングサウォッチによる海草被度と、空中写真から判読した藻場の植被率の関係について、写真からの読み取り面積を段階的に変化させて、両者の相関係数を比較したところ、一部を除き有意な正の相関が認められた。しかし、読み取り範囲の変化に伴う相関係数の変化のパターンは、年により異なっており、これには、両年における海草藻場の全体の植被率や連続性の違いが関連している可能性が示唆された。市民参加型モニタリングと低高度・高解像度で撮影した空中写真の解析を統合的に行うことで、両方法の制約を克服した海草藻場の空間動態の様式およびそのプロセスの解明が進むことが期待される。
  • 辻野 亮, 松井 淳, 丑丸 敦史, 瀬尾 明弘, 川瀬 大樹, 内橋 尚妙, 鈴木 健司, 高橋 淳子, 湯本 貴和, 竹門 康弘
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 20-27
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
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    深泥池(京都市北区)には、貧栄養な水質の池に高層湿原的なミズゴケ泥炭地が浮島として成立しており、貴重な水生植物群落が発達している。シカによる浮島利用を明らかにするために2005年に浮島に自動撮影装置を設置した。撮影された全182枚の写真のうち、シカが33枚、タヌキが28枚、キジが10枚撮影された。撮影された時間帯からシカは日中の活動を避けて主に夜間に浮島に侵入していることが確認された。さらに、浮島全域に総延長1,600m、幅1mのベルトトランセクトを設けてシカの採食痕の空間分布と採食品目を調査した。その結果、14種の草本植物から採食痕が発見され、特にカキツバタとミツガシワは5割以上のサブトランセクト(1×10m、N=160)で採食痕が発見された。さらに、優占種のうち1割以上のサブトランセクトで採食痕が見られたミツガシワ、カキツバタ、チゴザサの空間分布はある場所に偏ることはなく、採食痕も湿原全域にわたることから、シカは湿原全体を採食場所として利用していると考えられる。シカは陸上の生態系エンジニアとして機能することが知られており、深泥池湿原でもミツガシワ・カキツバタ・チゴザサへの大きな採食圧によって湿原植生を変化させる可能性がある。深泥池湿原植生を保全するためには、深泥池の植物群落を成立させている酸性で貧栄養な水質をけじめとして、植物群落分布とシカの影響を追跡調査しながら植生保護柵を設置することが必要である。
  • 亘 悠哉, 永井 弓子, 山田 文雄, 迫田 拓, 倉石 武, 阿部 愼太郎, 里村 兆美
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 28-35
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    2000年5月から2006年11月までの間に、奄美大島の森林で採集した135個のイヌの糞の内容物分析を行った。出現頻度では、アマミノクロウサギが45.2%、アマミトゲネズミが23.7%、ケナガネズミが20.0%と高い値を示し、これらの種がイヌの影響を最も受けやすい種であると考えられた。これらの種は特別天然記念物および天然記念物に指定されており、イヌ対策の重要性はきわめて高いといえる。奄美大島では現在までに森林でのイヌの繁殖は確認されていない。この理由として、奄美大島では、大型の餌動物が少なく、繁殖に十分な餌資源を得られないことが考えられた。一方で毎年多数のイヌが人間の管理下を離れている。このような状況は、ペット管理のモラルが森林のイヌの個体数、ひいては在来種への影響を大きく左右することを示唆している。これを受けて、本論文ではイヌ対策における方策を以下に提言する。1)長期的な方策:森林へのイヌの供給を絶つための方策。ペットや猟犬の管理に関わる現行法や罰則の周知、適切な法の運用、飼い主のモラル向上のための普及啓発の推進などが強く望まれる。これらは森林のイヌを減少させる根本的な解決策であり、最も優先順位の高い方策である。2)短期的な方策:すでに森林に生息するイヌに対する方策。イヌや糞などの目撃情報の提供先の明確化、情報提供後のすみやかな捕獲が可能なシステム作りが重要である。
  • 清水 静也, 山村 靖夫, 安田 泰輔, 中野 隆志, 池口 仁
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 36-44
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    甲府盆地を流れる重川の河川敷では、近年外来一年生草本であるオオブタクサのヨシ-オギ群落への侵入が顕著になってきた。重川では毎冬、河川敷植生の火入れが行われ、周辺の果樹園からの栄養塩を多く含む排水が流れ込む。そこでオオブタクサの生育に対する人為的な撹乱と環境条件の効果を明らかにするために、重川の中・下流域において、群落の分布パターンや構造、オオブタクサの成長様式、生育地の微環境などを詳しく調査した。オオブタクサ侵入群落は下流域に偏って分布し、この分布は冬季に行われる火入れの実施区域と高い割合で重なっていた。火入れは河川敷のリターを除去することによって地表付近の光環境を改善するとともに土壌表面温度を上昇させ、これによってオオブタクサの発芽・成長を促進すると推察された。オオブタクサが侵入したヨシ-オギ群落の群落構造と微環境要因について正準対応分析を行ったところ、在来種の分布は主に土壌の水分条件に依存するが、オオブタクサの分布と環境条件との関係は低いことがわかった。オオブタクサは優占種のヨシとオギの生育地の中間において有意に高く成長することから、種間関係がオオブタクサの生育にとって重要であることが示唆された。火入れ後に発芽し成長したオオブタクサ実生のうち、一部は多年草群落のギャップで優占するが、多くは地下の栄養分を使って急速に成長する多年草からの厳しい競争によって被圧される。したがって河川工事などによる多年草の地下茎の破壊は、オオブタクサの侵入を促進するであろう。
  • 森 章
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 45-59
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    近年、生態系や景観レベルでの機能や動態を重視する管理り・保全方策に焦点が当てられている。特に森林生態系は多くの景観における主要要素であり、それゆえ生態系の健全性を包括的に維持する森林管理が、結果として、内包される遺伝子・種・個体群・群集、そしてさらには各森林生態系の存在する地域景観に至るまでの各レベルにおける多様性の維持に貢献できるといった、生態系を基準とした森林管理の概念が認知されるようになった。カナダ・ブリティッシュコロンビア州には、低頻度で起こる大規模な火事撹乱が規定する森林景観、高頻度・低強度の林床火事により維持されてきた内陸の乾燥林、小規模なギャップ形成が主要撹乱要因として卓越する太平洋岸温帯雨林など、様々な森林生態系が存在する。卓越する撹乱体制は州内でも地域ごとに大きく異なり、生態系の動的側面を重視しない管理方策により森林生態系を本来あるべき姿から変えてしまうことを避けるため、そしてすでに変化してしまった森林生態系の健全性の回復のためにも、近年自然撹乱体制に関わる研究が担う役割は大きくなっている。これは生態系を基準とした森林管理を実行する中で非常に重要と考えられている。そして現在、ブリティッシュコロンビア州では、森林を管理運営する立場の機関・団体が、現行の研究により得られる新たな知見を取り入れて、様々な撹乱により維持される森林の動的側面や森林景観の多様性を尊重しつつ、試行錯誤しながら管理方策を改善していく適応的管理が行われている。このように、最新の研究成果が実際の管理運営に反映されることは、これからの持続可能な森林管理において非常に重要であると考えられる。
  • 長津 惠, 大林 夏湖, 程木 義邦, 小野 有五, 村野 紀雄
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 60-65
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    エゾホトケドジョウは北海道に分布する固有種で、環境省レッドデータブック(RDB)により絶滅危惧II類(VU)に指定されている。本研究では、エゾホトケドジョウの分布状況の確認を北海道全域で、また野幌森林公園とその周辺部での生息状況の把握を行った。これまで北海道内で本種の生息が確認されている5水系10地点について、個体の採捕と生息地の物理環境・水質環境調査を行った。その結果、エゾホトケドジョウが採捕された5地点すべてで、エゾホトケドジョウが優占種であった。本種が確認された水域は、流れが緩やかもしくは止水域の池沼や細い水路であり、CODが高く、底層の貧酸素化か生じていた。野幌森林公園およびその周辺では、35地点中18地点で生息が確認され、採捕数は野幌森林公園のため池で多く、ため池から続く下流河川でも採捕された。このため池は湿地状の環境を呈しており、他の準絶滅危惧種を含む複数の魚類も同所的に採捕された。本種のもともとの生息地である自然の湿地環境加減少しているが、北海道内の同様の人工ため池に絶滅危惧種が生息している可能性もあり、それらの調査を早急に行い保全対策をとる必要がある。
  • 藤井 伸二
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 66-71
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    We censused herbivory on Cirsium lucens var. opacum by sika deer at Katsuragawa, Shiga Prefecture, Japan, in 2006. Of these plants, 30-60% had leaf damage and 46-70% had capitula damage. There was no difference in herbivory among the three habitats. Two plants decreased about 30-50% in height from 1997 to 2006. Bombus diversus, which was a common pollinator in 1997, was not found in 2006. The diversity or density of pollinators possibly decreased between 1997 and 2006. Seed set has possibly declined due to herbivore damage and pollinator decline.
  • 金井塚 務
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 72-77
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    The environmental preservation investigation conducted by the Japan Green Resources Agency has a number of shortcomings. In addition, the rationality of the plan, in general, has been questioned by concerned citizens. As a result, a political movement requesting withdrawal of the plan has begun, with citizens cooperating with scientists. What stance should ecologists take in relation to this movement? Let us consider this problem as a case study.
  • 大谷 達也, 揚妻 直樹, 揚妻-柳原 芳美
    原稿種別: 本文
    2007 年 12 巻 1 号 p. 78-85
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    The western lowland of Yakushima Island, the World Natural Heritage area, is covered by broad-leaved evergreen forest subjected human disturbance, such as cultivation and wood charcoal production. However, details of the forest utilization remain unclear, because most of this area has been owned privately with no available track records for land use. Comprehension of the past human impact is required to understand the current forest condition and to develop an effective conservation scheme. We conducted field work and literature survey, including interviews with local people, in order to review the history of forest utilization in Han-yama and Kawahara sites in the western lowland of Yakushima Island. Results of literature survey and treering core analysis suggested that people appeared to first colonize these sites around 1900 to undertake cultivation, wood charcoal production, and camphor distillation. According to information gleaned from local people as well as aerial photos taken in 1947, areas totaling 32.2 ha in Kawahara have been clear felled for military purposes in the early 1940s. From the scattered distribution of abandoned charcoal kilns in the gaps of logged areas shown in aerial photos, it was deduced that almost the entire area of Han-yama and Kawahara sites experienced logging of varying intensity for charcoal and wood pulp between the 1940s and the end of the 1950s. Except for the road construction in 1967, these sites have been free from organized logging since around 1960.
  • 原稿種別: 付録等
    2007 年 12 巻 1 号 p. App6-
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    2007 年 12 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 2007/05/31
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
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