保全生態学研究
Online ISSN : 2424-1431
Print ISSN : 1342-4327
14 巻, 1 号
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  • 原稿種別: Cover
    2009 年 14 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 2009年
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: Index
    2009 年 14 巻 1 号 p. Toc1-
    発行日: 2009年
    公開日: 2018/02/01
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  • 角野 康郎
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
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  • 松井 明
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 3-11
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
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    改正土地改良法(2001年6月)により、環境との調和に配慮した農業農村整備事業が強く求められることになった。しかし、従来型の整備による水田がすでに広範に存在する。これら整備済み水田地区においても、最小限の環境対策の実施が望まれるため、その一環として整備済み水田地区排水路における水生生物の成長過程を明らかにし、有効な対策の可能性を調査した。本研究は、茨城県筑西市の圃場整備済み水田地区の排水路を取り上げ、水路レベルを考慮した6調査地点において、2001年4月から2002年3月の間毎月1回定期的に実施した現地調査に基づき、水生生物の成長過程を検討し、以下のことを明らかにした。魚類は、オイカワが9月に、ドジョウが5月に当歳魚が出現した。トンボ類は、バグロトンボ幼虫が6月に、シオカラトンボ幼虫が5月および7月に羽化した。4種とも、非灌漑期になると採捕個体数が減少したことから、越冬地として本排水路系の下流部に湿地を造成することを提案した。
  • 上杉 龍士, 西廣 淳, 鷲谷 いづみ
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 13-24
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
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    日本において絶滅が危惧されている多年生の浮葉植物であるアサザの生態的・集団遺伝学的現状を明らかにするため、レッドデータブックや地方植物誌などから存在の可能性が示唆された国内の局所個体群について2001年から2003年の開花期にあたる8月から9月に踏査調査を行い、局所個体群の存否、各局所個体群における展葉面積、異型花柱性の花型構成(長花柱型・短花柱型・等花柱型)を調査した。また、それぞれの局所個体群から葉を採取し、マイクロサテライト10座を用いて遺伝的特性を評価した。確認された局所個体群数は64であり、27水系に存在していた。本種は異型花柱性植物であり適法な受粉を行うためには長花柱型と短花柱型の両方が必要であるが、開花を確認した33局所個体群のうちで、それら3つの花型が確認されたのは霞ヶ浦内の2局所個体群のみであった。各局所個体群から2〜57シュートの葉を採集して遺伝解析を行なった結果、同定された遺伝子型は全国で61であった(うち7は自生地では絶滅し系外で系統保存)。また多くの局所個体群は、単一もしくは少数のジェネットから構成されていた。しかし、例外的に長花柱型と短花柱型の両花型を含む霞ヶ浦内の1局所個体群では、遺伝的に近縁な10もの遺伝子型が確認された。有性生殖の存在がジェネットの多様性を生み出したものと考えられる。有性生殖が行われていない局所個体群では、突発的な環境変動によって消滅した場合に、土壌シードバンクから個体群が回復する可能性は低い。またジェネット数が極端に少ないことは、次世代に近交弱勢を引き起こす可能性を高める。これらの要因が、日本におけるアサザの絶滅リスクを高める可能性がある。維管束植物レッドリストの2007年見直し案では、アサザは絶滅危惧II類から準絶滅危惧種に格下げされている。しかし、今後も絶滅危惧種とみなして保全を進める必要があると考えられる。
  • 萩原 陽二郎, 山下 雅幸, 澤田 均
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 25-35
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
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    河原は希少な草原性チョウ類にとって重要な生息場所である。しかし近年、外来植物の侵入・蔓延によって河原環境は悪化している。静岡県安倍川本流の河原でもシナダレスズメガヤが分布域を拡大しており、環境省レッドリスト掲載種ミヤマシジミとその食樹であるコマツナギの衰退が懸念されている。そこで本研究では1949年以降にミヤマシジミが記録された32地点において、ミヤマシジミおよびコマツナギの生息・生育状況とシナダレスズメガヤの侵入状況を調査した。さらに1地点(門屋)においてシナダレスズメガヤ除去実験を行い、除去処理2年目と3年目にコマツナギの花および種子生産の回復程度を調べた。調査した32地点のうち7地点(21.9%)でミヤマシジミの生息が確認された。これらは中流部(河口から約22〜31kmの範囲)に集中していた。シナダレスズメガヤの侵入は32地点中20地点(62.5%)で認められ、うち5地点はミヤマシジミ生息地であった。優占地ではコマツナギ実生が全く観察されなかった。シナダレスズメガヤ除去実験では、コマツナギ個体の花および種子生産に正の除去効果が認められた。除去3年目の個体あたり花数は平均6965.5(±2308.9SE)個となり、非除去区(2467.7±658.6個)より2.8倍も多かった。これは、個体あたり花序数の増加によるものであった。個体あたり種子数は573.2±156.2個と、非除去区(300.7±29.2個)より1.9倍多かった。しかし、結果率がそれぞれ4.3±0.9%、3.2±0.6%と低いため、除去区でさえ個体あたり種子数は少なかった。今後、現存する生息地7地点においてシナダレスズメガヤ侵入による質の低下を防ぎ、ミヤマシジミ生息地の核として適正に管理すること、これら7地点と保全活動の拠点である門屋を結ぶように生息地ネットワークを復元することが、安倍川のミヤマシジミ保全にとって必要であろう。
  • 大澤 剛士, 赤坂 宗光
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 37-43
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    多年生草本植物オオハンゴンソウ(Rudbeckia laciniata L.)の地下部からの再生能力を実験的に評価し、併せて野外観察を行うことで、地下部からの引き抜きの駆除方法としての有効性を検討した。実験室内で、任意の大きさに切断処理を施した根塊を60日間栽培したところ、切片の重量が大きいほど地上部を再生する確率が高くなった。野外において毎年8月に開花したオオハンゴンソウを地下から抜き取ると、3年目には開花茎数が著しく減少した。しかし同時に、それまでほとんどみられなかった未開花茎が大量に確認された。未開花茎は種子由来と思われることから、オオハンゴンソウはシードバンクを形成していると推察された。以上から、複数年にわたり、可能な限り根を残さないように引き抜き続けることで、オオハンゴンソウを根絶できる可能性があると考えられた。しかし、抜き取りは非常にコストがかかるため、刈り取りなど、広範囲に対し低い労力で実行可能な方策との併用がもっとも現実的かつ有効であると考えられた。
  • 小西 真衣, 伊藤 操子, 伊藤 幹二
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 45-54
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    近年森林や山岳等自然地域では、レクリエーション利用が増加傾向にあり、それに伴う雑草の侵入の増加は重要な問題の一つとなっている。そこで雑草の侵入に対する人為的なかく乱(通行)と環境条件の効果を明らかにするために、京都大学芦生研究林において、かく乱地(通路:車道・林内歩行路・軌道)および非かく乱地の発生雑草の種類および環境要素を調査した。雑草は主にかく乱地で発生が観察され、特に車道基面では、量・種類共に多く雑草の侵入の成功が推察された。発生雑草種の特徴や生活型から、通路上では踏みつけ耐性を有する種が多く、繁殖体の移入経路は車道では人・車両および風、林内通路では人の持ち込みによるものが多いことが示唆された。環境条件は、相対照度と土壌水分率について、車道と林内の間に有意な差が認められた。しかし車道内では、発生雑草種数は相対照度が高い地点で少なく、また土壌水分率と相対照度との間には負の相関が認められたことから、相対照度の高い地点では、開放度の大きさゆえ風圧や乾燥が雑草の発生の障壁となる可能性が考えられた。また、車道基面-のり面、林内歩行路内-歩行路外での発生雑草種の違いから、非かく乱地では雑草の発生に対するなんらかの障壁の存在が予想された。この障壁に関して、土壌硬度が踏みつけのあるかく乱地で有意に高いことから、踏みつけに伴う土壌の二次的な変化の関与が考えられた。
  • 黒田 有寿茂, 澤田 佳宏, 小舘 誓治, 服部 保
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 55-65
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    法面保護のために編柵工が施工された植栽林(施工植栽林)と編柵工が施工されなかった植栽林(無施工植栽林)の下層植生を対象に、シダ植物に着目して調査・解析を行った。シダ植物の植被率、平均種数は無施工植栽林より施工植栽林で有意に大きかった。シダ植物の総種数および組成比も施工植栽林で大きい傾向が認められた。施工植栽林における単位面積あたりのシダ植物の種数は近隣の二次林のそれと比較しても大きかった。数種のシダ植物については出現頻度も施工植栽林で有意に大きかった。施工植栽林に出現したシダ植物には陽地生の種も含まれていたが樹林生の種も多く認められた。このようなシダ植物の傾向と比較して、種子植物の種組成と構造については施工植栽林と無施工植栽林であまり大きな違いは認められなかった。一部の緑化・園芸樹木に由来する樹種、先駆樹種、外来樹種、路傍生や林縁生の草本種については施工植栽林と無施工植栽林の両方に高頻度で出現した。これらの結果から、施工植栽林は、エッジ効果を受けているにも関わらず、樹林生の種を含め多くのシダ植物の生育立地として機能していることがわかった。施工植栽林におけるシダ植物の定着要因としては、編柵工の施工による土壌水分の保持能力の高さと階段状の斜面形態が考えられた。これらの知見をもとに、都市部やその近郊におけるシダ植物相の保全について考察した。
  • 藤井 伸二
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 67-72
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    近畿地方北部におけるオナモミ属3種(イガオナモミ、オオオナモミ、オナモミ)の相対的な過去の変遷について、植物標本に基づいた調査を行った。その結果、オナモミの1950〜1960年代の急速な減少とその後の絶滅、オオオナモミの1950年以降の優占化、イガオナモミの1980年代の急速な勢力拡大は大阪湾を起点にした河川沿いの内陸部への侵入によって起こったことが明らかになった。近縁種群の過去の変遷を知る上で、植物標本の情報を活用することの有効性が示された。
  • 高橋 純一, 福井 順治, 椿 宜高
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 73-79
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    絶滅危惧種であるベッコウトンボの羽化殻を用いたRAPD解析によって、ベッコウトンボの集団に直接影響を与えることなく、遺伝的多様性を明らかにした。静岡県磐田市桶ヶ谷沼地域の3つの発生地で採集した60個体に対して80種類のプライマーを使用しRAPD解析を行った。17種のプライマーから20個の遺伝子座で多型が検出され、12種のDNA型が見つかった。そのうち集団特異的なDNA型が合計4つ検出された。遺伝子多様度は平均0.317、遺伝子分化係数は平均0.07となり、集団間の多様性は小さかった。AMOVA分析によっても集団間の分化は検出できなかった。また3集団から見出された変異は98.7%が集団内の個体間変異に、集団間では1.3%となった。クラスター分析からも集団間は非常に類縁関係が高いことが明らかになった。
  • 道下 雄大, 梅本 信也, 山口 裕文
    原稿種別: Article
    2009 年 14 巻 1 号 p. 81-89
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    観賞利用を主な目的とした植物の人為的移動が及ぼす生物多様性への影響を考察するために、長崎県、和歌山県および静岡県の民家庭園にみられるRDB掲載植物の種類と常在度を調べ、導入経緯の聞き取りを分析した。環境庁または県のRDB掲載植物は、3県の民家庭園に25科53種みられ、82%の民家庭園に少なくとも1種確認された。聞き取りでは、自生地よりの採集が89例、親戚や知人等よりの贈呈が45例、購入による導入が12例あり、この傾向には地域による違いはなく、調査した民家庭園では採集による導入が多い傾向にあった。集落ごとにみられるRDB掲載植物の種数と多様度は、漁業を主とする海岸の集落では低く、農林業を主とする中山間地の集落で高い傾向にあった。民家庭園のRDB掲載植物には地域外からの導入や園芸品種化した植物があり、これらは野生化や近隣の自生個体との自然交雑をとおして生物多様性の劣化要因となると考えられた。
  • 大谷 雅人, 西廣 淳, 寺内 浩, 寺内 優美子, 鷲谷 いづみ
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 91-99
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    カッコソウは群馬県の鳴神山とその周辺にのみ分布する異型花柱性のクローナル植物である。拡大造林にともなう落葉広葉樹林の減少と過剰な園芸採集のため近年個体群の衰退が進んでおり、日本のレッドリストにおいて絶滅危惧IA類に指定されている。また、先行研究において相互に和合なジェネットの減少・孤立にともなうとみられる種子生産のいちじるしい低下が報告されている。したがって、長期にわたって持続可能なカッコソウ個体群の再生のためには、開花から実生の定着にいたる有性繁殖の諸過程が健全に行われる環境を整えることによって、個体群サイズを回復させる必要がある。筆者らは、(1)花粉添加処理による種子生産の促進、(2)種子の発芽処理、(3)実生の育成と自生地への移植からなる個体群再生プログラムを提案し、桐生市や市民らの協力のもと、6年にわたって実践を続けてきた。鳴神山に残存するジェネットおよび自生地外において系統保存されているジェネットを花粉親あるいは種子親として、異なる花型間で花粉添加を行ったところ、概して良好な種子生産が認められた。種子の発芽促進には、4℃の冷湿処理を2ヶ月以上実施した後に明24℃/暗10℃の変温条件下におくことが有効であった。しかし、発芽率には交配の組み合わせによって2%〜64%のばらつきがあり、近交弱勢に由来すると推測される種子の健全性低下の可能性も示唆された。これらの実験において得られた実生をインキュベータ内および圃場において育成した後、落葉広葉樹の優占する谷壁斜面4地点への移植を2004年から2006年にかけて3度にわたって実施した。その結果、15%〜100%のラメットが少なくとも移植翌年春まで生残し、開花に至るものも観察された。以上の結果から、上記のプログラムを用いたカッコソウ個体群再生の可能性が示唆された。
  • 岡田 久子, 倉本 宣
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 101-108
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    市民・行政・研究者の協働による絶滅危惧種カワラノギクの保全活動(カワラノギクプロジェクト)が2002年より東京都の南西部を流れる多摩川中流域において実施されている。河川生態学術研究会多摩川グループは、2001〜2002年に造成した実験地(面積:7,200m^2)にカワラノギクの種子(計18,000粒)を播種した。実験地を裸地として維持するため、カワラノギクプロジェクトは河川生態学術研究会の一環として発足し、競合する大型多年生草本類を毎年初夏と秋に除草した結果、2006年秋の開花個体数は35,000株を観察できた。植物の繁茂にともなう除草作業量の増加に対応するため、2005年よりプロジェクトメンバーの公募を行い、多くの市民を受け入れた。活動への参加人数の増加に伴い、研究者主体の運営体制では事務作業の実施が難しくなったため、2007年4月に協働の体制を見直して、運営における役割を市民・行政・研究者で分担することとした。2007年の活動を終えて、見直し前から活動していた市民から意見聴取し、新体制を評価した。体制が整って参加しやすくなったなど良いイメージを持っている人が多かったが、市民・行政・研究者の協働の関係はまだ不十分であるなどの組織的な課題も存在することがわかった。カワラノギクが生育する礫河原を増やすためには河川管理そのものの見直しなどの大きな社会的問題の解決が必要である。このためには、カワラノギクプロジェクトのような市民・行政・研究者の協働による保全活動の継続的な実践が重要となる。
  • 高川 晋一, 西廣 淳, 上杉 龍士, 後藤 章, 鷲谷 いづみ
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 109-117
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    絶滅のおそれのある水生植物アサザ(Nymphoides peltata)の個体群を土壌シードバンクから再生させるための事業が、霞ヶ浦(茨城県)において、国土交通省により行われた。本論文では、この事業の概要と、連動して実施した研究の成果について報告する。事業では、アサザの発芽・定着適地の条件を、生理生態学的特性と過去の湖岸環境に関する知見に基づき「春先の季節的水位低下で湖岸に露出する裸地的条件」と予測した上で、そのような条件を含む場の整備が行われた。その結果として、工事を実施した2002年に267個体の実生を定着させることに成功した。しかし、定着した実生は陸生型にとどまり、2002・2003年の生育期を通して浮葉型としての栄養成長は認められなかった。そこで、一部の実生を採取し、栽培条件下で過去の霞ヶ浦に存在した水位変動の条件を再現して育成し、2004年に湖に再導入した。その結果、少なくとも10ジェネットが定着し、導入から3年後にはその浮葉は合計488m^2の範囲に広がり、開花、種子生産、およびそれに由来すると推測される湖岸での発芽も確認された。これらの取り組みを通じて、「春先に水位が低下し、その後に上昇する」という、かつての季節的水位変動パターンを回復することが、自立的に存続可能な個体群の再生にとって重要であることが検証された。
  • 兼子 伸吾, 太田 陽子, 白川 勝信, 井上 雅仁, 堤 道生, 渡邊 園子, 佐久間 智子, 高橋 佳孝
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 119-123
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    The aim of this study was to evaluate the comparative importance of habitat types for the conservation of biodiversity. We determined the number of endangered vascular plant species for each habitat type using the regional Red Data Book that contains information for five prefectures in the Chugoku region, western Japan, together with data on the area covered by each habitat type obtained from the fifth national vegetation survey. The habitat types were classified as "forest", "agricultural field," "wetland," "rocky ground," "grassland," or "seaside." Although many of the listed endangered species belonged to forest habitats, at the regional level, the species/area ratios were higher in the grassland, wetland, and seaside habitats than in the forest and agricultural field habitats. However, the conservation priorities for the endangered plant species in relation to habitat type showed only a slight variation among the prefectures examined.
  • 兼子 伸吾, 瀬井 純雄, 高橋 佳孝, 井鷺 裕司
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 125-130
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    Echinops setifer is an endangered perennial herb found in semi-natural grassland in the Tokai, Chugoku, and Kyushu regions of Japan. To elucidate the status of E. setifer populations on Aso Mountain and Chugoku Mountain regions, we conducted field surveys and genetic analysis using microsatellite markers for all known populations in these two regions. Field surveys revealed the existence of only several tens of mature individuals in each population and a decrease in the number of mature individuals in most populations. Analysis of genetic diversity showed that the diversity of the remnant population was relatively low on Aso Mountain. In nearly half of all cases, the vegetation in E. setifer habitats has dramatically changed due to a change in, or abandonment of, traditional grassland management systems in recent decades. The change in grassland vegetation threatens the continued existence of E. setifer individuals. Thus, maintenance and monitoring of vegetation in the habitats of this plant are essential for E. setifer conservation programs.
  • 村中 孝司, 大谷 雅人
    原稿種別: 本文
    2009 年 14 巻 1 号 p. 131-135
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    Recently, local governments in Japan have published Red Data Books as a baseline for regional biodiversity management. However, these books often lack explicit criteria for selecting endangered species and the detailed information required for implementation of effective conservation programs. Considering these problems, we compiled a Red Data Book of endangered vascular plant species for Ushiku City, Ibaraki Prefecture, based on an objective approach. We also tried to infer practical measures required for conservation of each species described in the new book.
  • 原稿種別: 文献目録等
    2009 年 14 巻 1 号 p. 137-
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    2009 年 14 巻 1 号 p. 138-141
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    2009 年 14 巻 1 号 p. App5-
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    2009 年 14 巻 1 号 p. App6-
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    2009 年 14 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
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