近年,乳児保育の重要性が叫ばれているが,賃金体系や労働条件などの課題からくる保育者不足は深刻な問題であり,乳児保育の量的拡大の裏で乳児ならではの発達理解ができる保育者の専門性の向上が喫緊の課題である。本研究では歩行が確立し身体活動による神経系の爆発的な発達や自我の芽生えが著しい0~2歳児クラスを対象に,乳児の身体活動を促すためのルーブリック型保育環境評価ツールを開発し,評価ツールと乳児の身体活動量の関連について検討を行なった。
その結果,保育所内で取り組める乳児に必要な身体活動環境として抽出された26のラベルを中目標とし,そこから7つの大目標が生成された。さらに大目標の行為の主体ごとに【子ども主体】と【保育者主体】の2つに編成した。これらと乳児の身体活動量との相関を検討した結果,8項目との相関が確認された。
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