本研究では,まず,FDが一般的に,授業アンケートや授業の相互研修など,教員による授業改善として捉えられている現状を説明した.次に,筆者が制作したFDのためのビデオ教材「ティーチング・ティップス集」について紹介した.最後に,FDでは本来,Facultyが集団として十全に機能することが重要であり,その集団的活動の成果が学生に還元されることが大切であることを指摘し,京都大学フィールド情報学研究会の実践事例をもとにFDの概念提起を行った.また,そのような視点からFDを見る場合,FDはプロジェクトとして捉えられ,教員の集団的活動を効果的にマネジメントすることが求められることを述べた.
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