本研究では、世界で最もIT人材を輩出しているインドのITエンジニアが日本での就業を選択するまでのプロセスに焦点を当て、日本選択の背景を明らかにすることを試みた。研究手法として、日本で就業しているインド人ITエンジニアにインタビューを行い、M-GTAを用いて分析し、日本での就業を選択するまでのプロセスについて概念を抽出しモデル化を行った。環境要因、個人要因の影響を受けながら、認知、感情、評価、行動の一連のプロセスで日本での就業を選択していることが明らかになった。日本企業としては、インド人ITエンジニアの環境要因の整備支援、個人要因の理解、そして認知、感情、評価、行動の各プロセスへの働きかけの必要性を理解したうえで、効果的な施策を打ち出すことが求められる。
本稿の目的は、米国優良企業の日本現地法人が有する組織文化について考察を行うことである。公開されている二次資料の整理・分析によりジョンソン・エンド・ジョンソン社による日本市場への事業展開の事例を紐解き、長期的な競争優位性を生み出す条件を検討した。結果「優良米国企業の日本現地法人は、日本的な組織運営を取り入れることによって、果断なトップと能動的なジェネラリストが輩出できる」と「優良米国企業の日本現地法人は、日本的な組織運営を取り入れることによって、長期的な優位性の源泉となる組織文化が創出できる」の2つの仮説を提示した。
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