国際教養大学 アジア地域研究連携機構研究紀要
Online ISSN : 2433-5657
Print ISSN : 2189-5554
ISSN-L : 2189-5554
8 巻
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 豊田 哲也
    2019 年 8 巻 p. 1-10
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/07
    ジャーナル オープンアクセス
    秋田県では2018 年9 月から原則として全ての公共交通がGoogle マップ上で検索可能となっている。同様の取り組みは全国でも容易に進められうるであろう。その普及を阻害しているのは、GTFS 形式について理解の不足とデジタルマップ上の経路検索の効果についての調査の不足である。GTFS 形式についての理解の普及のための活動と公共交通のGoogle マップをはじめとするデジタルマップ掲載の効果についての調査の実施により、2020 年までに全国公共交通機関を網羅した経路検索が実現することに期待したい。
  • 名越 健郎
    2019 年 8 巻 p. 11-20
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/07
    ジャーナル オープンアクセス
    筆者はアジア地域研究連携機構研究紀要の第1 号(2015 年6 月)に「秋田犬の国際化戦略」、同3 号(2016 年8 月)に「秋田犬ブランドの活用策」、同6 号(2018 年1 月)に「秋田犬の国際的人気をどう活用するか」と題して、秋田犬が世界的に人気を集めていること、海外の人気が国内にブーメラン効果をもたらしていることを紹介した。その後の2018 年5 月、平昌冬季五輪の女子フィギュアスケート金メダリスト、アリーナ・ザギトワさん(ロシア)への秋田犬保存会による秋田犬贈呈が大きな話題になり、秋田犬人気を爆発的に高めた。秋田県や大館市は秋田犬をキラーコンテンツとして観光客誘致戦略を展開しており、内外からの県への訪問者も増加、秋田犬グッズの売り上げも伸びた。秋田犬の聖地を売り物にする大館市が2019 年5 月にJR大館駅前にオープンする観光交流施設「秋田犬の里」のプロジェクトをどう成功させるかが次の課題となるが、問題点も少なくない。過去1、2 年で空前ともいえるほど拡大した内外の秋田犬人気や、県と大館市の取り組みを分析した。
  • ゲダクト アン・ギブリン
    2019 年 8 巻 p. 21-30
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/07
    ジャーナル オープンアクセス
    戦前日本の近代化について検討がなされる際には、東北地方史の観点が欠落しがちである。しかしながら、北海道への入植、太平洋を越える移住、帝国各地の植民化といった近代日本の発展を特徴づける多種のモビリティのあり方に、東北地方出身の人々が大きな貢献を果たしたことを見落とすべきではない。秋田県庁は、これら3 種のモビリティの各形態について、東北地方と世界とのつながりに関する多くの資史料を擁している。筆者は、現在単著で執筆中の「限りなき東北地方( Tōhoku Unbounded)」(仮題)に取り込むべく、2018 年夏に日本で2 週間の調査を行い、未だ十分に渉猟されていないこれらの資史料の調査に着手した。本稿は、筆者が秋田市での調査で確認した史料群、図書館資料、その他の貴重な資史料について簡単にまとめたものである。最終的には、これらの資史料を筆者の著書に取り込み、日本の内外における複雑なモビリティのネットワークの核心に秋田を位置付け、東北の閉鎖性というステレオタイプに対して疑義を呈 するものとする予定である。
  • 竹村 豊
    2019 年 8 巻 p. 31-37
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/07
    ジャーナル オープンアクセス
    2014 年、第1 回3 地域経済交流会議が秋田市で開かれてから、回を重ねて第5 回会議が8 月29 日、中国・延辺朝鮮族自治州の延吉で行われた。3 年前ロシア・沿海地方の反対で流れた韓国・江原道の韓国中小企業江原連合会がメンバー入りし、今回から4 地域経済交流会議に発展した。極東の3 地域の経済団体による貿易・経済交流の促進を目的とする定期会議という他にはない取り組みが4 地域に拡大したことを機に、これまで培われた各地域間の相互信頼のみならず、貿易経済で具体的な成果を上げ、秋田経済活性化に資することを願う。
feedback
Top