神奈川大学は,2021年4月,本学発祥の地に隣接する「横浜みなとみらい地区」に新たな都市型・未来型キャンパス「みなとみらいキャンパス」を開設します。地域や社会との接点としての機能を重視し,低層階は人々の自由な交流と賑わいを創出するため,図書館,生涯学習エクス
1.はじめに
将来の集中型基幹電源として期待される核融合発電に向けた研究開発は,今大きな展開を見せようとしている。日米欧露中韓印が参画する国際協力の下,南フランスで建設が進む国際熱核融合実験炉ITER(イーター)計画は,約10年の製作・建設を経て現在完成度65%,2025年の運転
1.JT-60SA計画の目的
JT-60SA計画は,日欧の幅広いアプローチ活動のサテライト・トカマク計画と,我が国のトカマク国内重点化装置計画の合同計画である。(国研)量子科学技術研究開発機構(QST)那珂核融合研究所の臨界プラズマ試験装置JT-60を,日欧が製作した機器を用いて超電導装置に改修
1.はじめに
JT-60SAトカマク装置において,プラズマの不安定性を抑える観点から,誤差磁界(コイルの寸法や据付の精度で生じる磁界の非軸対称成分)をトロイダル磁界の10−4倍以下に抑えることが要求されている。直径が10 m,高さ7 mを超える超電導トカマク本体の主要機器では,運
1.はじめに
(国研)量子科学技術研究開発機構(量研)那珂核融合研究所(那珂研)では,核融合エネルギーの早期実現のための幅広いアプローチ(BA)活動の一環として,日本の実施機関である量研とヨーロッパの実施機関であるFusion for Energy(F4E)が物納貢献により共同で進める国際事
1.はじめに
外部から核融合炉内のプラズマに上手にエネルギーを供給すると,炉内のプラズマ温度を数億度まで上げることができる。さらに,プラズマ温度の分布も制御することができ,発電に適した炉内条件を作りだすことが可能となる。そのツールとして,高エネルギーの粒子ビームを打ち込む
1.はじめに
本稿では,JT-60SAにおいてプラズマを安定に維持するための制御手法と,超高温プラズマの内部情報の診断手法について説明する。
2.プラズマの制御システムと診断計測システム
2.1 プラズマ制御システム
本特集2で述べた研究目標(1)を達成するために,JT-60SAには本特集3~5で述べられた以外にもさまざまな
1.はじめに
近年,世界的に社会・経済は急速に変化しており,我が国が国際競争力を高めるために,新たな産業を我が国主導で創出していくことが期待される。その実現に向け,文部科学省は,さまざまな分野で新たな知の創造と活用を主導する「高度な知のプロフェッショナル」を育成する卓越大
1.はじめに
電気エネルギーを高い頻度で利用している今日の社会において,モータや変圧器をはじめとする電磁応用機器は欠くことができないものである。電磁応用機器の主要部分は鉄心と巻線によって構成されており,その性能は機器の設計のみでなく鉄心自体の特性にも強く依存している。この
1.はじめに
「日本を変えた千の技術博」は上野・国立科学博物館の特別展として,2018年10月30日から2019年3月3日までの期間で開催された(1)。2018年は明治改元150周年,さらに2019年には元号が令和となったが,本展は時代の節目に合わせ,明治,大正,昭和,平成に至るまでに日本