アメリカに住む一般人にも,ようやくマスクが広まりそうな気配である。「面倒くさいマスク着用など真っ平だ。我々はそんなヤワじゃない」と反発してきた勢力も,この1年間に40万人に迫る国民が〝見えない敵〞
1.はじめに
ハプティクス,すなわち触覚応用技術への期待について,産業界から学術まで,さまざまなところで耳にするようになってきた。視覚提示が8Kに到達し,バーチャルリアリティ(VR)も一般化してくると,その次に触覚の再現が期待されるのは自然の流れである。特に気付かずに過
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現在までに提案されているさまざまな触力覚提示装置を,まず二つの観点で分類しよう(図1)。第一は,装着して使うか,把持して使うかという,「使う前の準備」の観点である(図の上下段にて分類)。装着して使うものは一般に提示できる情報の自由度は高いが手間がかかる。把
1.はじめに
2011年頃から「表面ハプティクス」という概念が明確に意識されるようになり,タッチスクリーンなどの表面でバーチャルな「物理的相互作用」を取り扱うものとして議論されてきた。一つの例として,タッチスクリーンと触覚を提示する仕組みの統合が挙げられる。
1.はじめに
振動はヒトの触覚受容器が取得する最も基本的な情報の一つである。近年,たとえ一つの振動子であっても,数百Hzの高周波まで含む幅広い周波数の振動を再現することで,対象との衝突や,擦った際のリアルな触感を提示できることが分かってきた。このような高周波振動の特徴は,対
1.はじめに
触覚は接触を通して外界を認識する感覚であり,対象に触れた時に生じる自身の皮膚の変形や温度変化が基になっている。したがって,極めて身体とのつながりが強く,接触の検知や質感の知覚にとどまらず,運動や身体認識とも関連する。触覚を対象の情報ではなく,各人で異なる身体
1.はじめに
本特集において紹介されてきたように,ハプティクスの計測提示技術の進化は目覚ましく,さまざまな応用領域に適したインタフェースの設計開発が可能になってきている。一方で,これらの技術が今後社会に普及し人々の日常に浸透するためには,ハプティクスが利用者に対して具体
1.はじめに
筆者は,他者と“つながる”ためのコミュニケーション技術,特に“触れる”ことを通じたコミュニケーションの研究開発を行っている。現在,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を契機に,衛生上の物理的距離の問題とともに,そこでの親密さや信頼といった他者とのつな
1.はじめに
ロボットは近代産業を支える重要な機械の一つであり,溶接・搬送・塗装などを中心に産業用ロボットが世界中で活躍している。そのロボット自身の物理的運動を生み出す構成要素がアクチュエータであり,近代の産業用ロボットの大半は電磁力駆動アクチュエータ(以下,電磁アクチュ
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ボイスチェンジャー(音声変換)とは,音声を人工的に加工・変換する技術である。ボイスチェンジャーという単語から読者の皆さまは何を想起するだろうか。ヘリウムガス,映画「キングコング」,アニメ「名探偵コナン」・「ドラえもん」,それともVTuber(Virtual YouTuber)だろ
1.はじめに
2020年7月1日の東京駅。14番線ホームの先頭では新型車両一番列車「のぞみ1号」の出発式が行われていた。車体には金色のロゴ。東海道新幹線「N700S」の営業運転開始だった。13年ぶりにフルモデルチェンジした新型車両は午前6時,博多駅に向かって出発した。