私は,約40年間,医療の世界で泌尿器科学分野の診療に携わるとともに,診断・治療法の研究・開発に取り組んできました。この間,産業界では,さまざまな先端技術が開発され,社会に大きな変革が起こっています。特に,昨今のデジタル,ロボット,AI技術の進歩は目まぐるしく,膨大
1.はじめに
地球環境問題は,足元で世界の取り組みに個別の政治的背景による揺れが生じたとしても,マクロには今後30~50年続く問題であり,脱炭素社会に向けて立ち止まらず前に進むことが必要だろう。
掲題の「ローカルVPP(Virtual Power Plant)」は地域
1.はじめに
第7次エネルギー基本計画において,政府は2040年度の電源構成における再生可能エネルギー(以下,再エネ)比率の参考値を40〜50%程度と提示しており(1),さらなる再エネ電源の導入拡大が求められている。しかし,再エネ電源は気象条件に大きく左右されるため,電力系統へ大
1.はじめに
2020年6月の電気事業法改正を含むエネルギー供給強靭化法の成立によって,2022年4月に配電事業が新たにライセンス化され,新規参入が可能となった。また,平常時の系統運用は一般送配電事業者が実施し,災害時等の非常時には一般送配電事業者と連携して自立的な電力供給を行
1.はじめに
2050年のカーボンニュートラル実現に向け,再生可能エネルギーの主力電源化は待ったなしの課題である。しかし,天候により発電量が変動する太陽光や風力などの分散型電源(Distributed Energy Resources:DER)が大量に導入されることは,従来の系統運用に大きな負荷を与える
1.はじめに
分散型電源で構成されるローカルVPPやマイクログリッドは,太陽光発電(PV)等の再生可能エネルギーとその変動を補完する蓄電設備,商用系統が連系されたシステムである(1)(2)。個々の電源が安定であっても,システム構成時の相互干渉により不安定化する場合がある。直流
1.はじめに
我が国では,2020年10月,日本政府として初めて2050年までにカーボンニュートラルにするとの政策目標を表明した。そして,この政策目標の達成のためには,国と地方の協働・共創による取り組みが不可欠として,2021年6月9日,「地域脱炭素ロードマップ」(国・地方脱炭素実現
1.はじめに
東北電力ネットワーク(株)(以下,東北電力NW)は,東北6県および新潟県(以下,東北エリア)にわたる国土の約2割を占める広大なエリアを管轄している。管内は再生可能エネルギー(以下,再エネ)のポテンシャルが高く,特に北部(青森・岩手・秋田)は風力発電の適地が多いため,風力
1.はじめに
日本のエネルギー政策は,カーボンニュートラル社会の実現に向けて再生可能エネルギーのさらなる推進を求めており,太陽光発電(Photovoltaic Generation:PV)の導入が各所で進められている。しかし,PVは天候によって発電量が大きく変化するため,電力系統全体で発電量と需要量
筆者は某研究所の定年8年前から定年後の2年間を含め約10年以上にわたり,電気学会の出版事業委員会(出版企画部会)委員として,技術啓発書の出版事業を支援しています。近年の若手人口減少などに伴い,学会の書籍販売部数が年々減っていく状況を憂いています。
1.はじめに
産業は技術の進歩とともに形を変え,新たな市場を生み出してきた。それは宇宙という最先端のフロンティアにおいても例外ではない。かつて宇宙開発は国家が主導し,莫大なコストと極めて高いリスクを前提とするプロジェクトであった。しかし,その構図は近年,国家主導から民間主
電気学会社会連携委員会1は「ニコラ・テスラ ─その生きざまは私たちに問いかける」を2026年1月に上梓した。その概要と委員会の活動を紹介する。
1.「ニコラ・テスラ」はこんな本
電気系の人であれば,テスラは聞いたことがあるだろう。国際単位系(SI)で,磁束密度の単位はT(Tesla,