コンピューティング方式の電力量計は,これまでにも何回か試みられてきた。今回は,マイクロコンピュータを使用したディジタル乗算方式を電力量計に適用して,十分な性能を満足している。
この電力量計は,CPUを用いているため従来の演算方式と全く異なる原理で動作するほか,多くの新しい機能を比較的容易にもたせることができる。
調整工数の削減,軽負荷特性の改善,レンジの拡大などこれまでの電力量センサとしての機能拡大のほかに電力の監視,測定電圧,電流の実効値の出力,電力量制御などと将来のロードマネージメント対応としてシステマティックに応用できる複合計器としての機能である。今後は,その特徴を生かした機能をソフトウェアにもたせることで,将来の電力量計としての地位を築くものと考えられる。
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