電氣學會雜誌
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46 巻, 453 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 宇田 新太郎
    1926 年 46 巻 453 号 p. 335-351
    発行日: 1926年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    すでに前報告に於て、使用短電波發振器のみに依り作られる周圍の電界分布の有様を知り、且つ適當の長さの一個の眞鍮棒を空中線として用ひた時の其の効果等が明になつたのであるから、更に進んでビーム式無線通信に用ひられる反射器の作用を調べねばならない。それには最も簡單な場合を取扱ふ方が現象の理解のため便利である。例へば只一本の棒を反射器として使用し、其置くべき位置や其長さを變へた時に、周圍の電界にどんな影響を與へるか。又反射器として二本の棒を種々に配置すればどうか。これらの點に就て研究を進めたのである。先づ棒の長さに就いての點であるが、之は半波長或はそれより僅かに長い時に、棒は最も有効に反射器として作用する。棒の長さが半波長より幾分短かくなつてくると、却つて電波を送るトランスミツターとなり反射器と反對の作用をする。併し棒の長さに關する詳細な點は繁離のため茲には省き後に譲る事とし、本文は主に反射器の置くべき位置に關しての研究である。從つて棒の長さは半波長或は僅かに之より長い場合のみである.かゝる場合は、多少の假定のもとに計算した結果が割合によく實驗結果と一致する。最後に三本の反射器を使用して、極めて簡單に然も極めて有効に短波長ビームを實現する基本の配置を提案してある、即ら半波長或は之より僅かに長い眞鍮棒を用ひ、一本は空中線の後方四分の一波長に、他の二本は其左右各々半波長の所に垂直に立て三角型に排列するのである。此の配置は極めて簡單である、然も實驗の結果は明に其反射器として有効の作用を證して居る。すべてが簡單になるとと云ふ事は短電波の特長であるが、之は目的に依つては非常に大切な事になるであらう。此の基本の配置を後來の便宜のため、八木教授に從つて三角型反射器(Trigonal r flcctor)と名付けたい。更に反射器として作用すると云ふより、寧ろ電波の後方洩漏を一層減じ、且つ後方よりの妨害を除く役目を持つ二本の棒を加へて、茲に我々の三角型反射器は5本の棒より成る事になる。以上の基本配置を受信所に設けるならば、有効に電波を集める働をし、且つ後方や側面よりの妨害を防ぐ利點がある。この目的に用ひる時は、之を三角型聚波器(Trigonal coilector)と云ふ方が適當であらう。この三角型反射器を本として、更に多くの反射器を適當に排列すれば、愈々顯蓍な指向性電波を實現出來る。またこれを聚波器として用ひる時は、一層聚波作用を増大させる事が出來る。
  • 鳥養 利三郎
    1926 年 46 巻 453 号 p. 352-361
    発行日: 1926年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    本論文は變壓器捲線内に起る經過現象的電氣振動を抑壓し捲線の層間絶縁破壞を防ぐ目的に對して有効なる一方法を理論的に考究したるもりにして、振動周波数の値の如何に係らず、完全に捲線の一局部に異常電壓の案中する事を避け得る事を論ぜり
  • 熊澤 尚文
    1926 年 46 巻 453 号 p. 362-396
    発行日: 1926年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    一つの三極虞空球を用ひて二つの電壓間の相角を測るにつきて四つの方法を試み、實驗的にしらべて見た。
    第一は、眞空球を一つのボテンチオメーターの如く用ひたる法である。即ち測らるべき相角をはさむ二電壓を他の測り得る相角をはさむ二電壓に合せて測定する法である。
    第二は、陽極電壓を一定にして補極電壓を變ずると或る一補極電壓に對して陽極電流が極少となり、而も其電壓は兩電壓間の相角に關することを知りて、之を利用した。
    第三は、第一の法に似た法で、兩角をπ/2角にて合せる法である。
    第四は、第二法をエミツシヨン電流の極小點につきて行つた。此方法には簡單な數式を導き出して、其式についても調べた。
  • 渡邊 寧
    1926 年 46 巻 453 号 p. 397-405
    発行日: 1926年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    高周波用三極眞空管増幅器の電壓増幅比Kとインプト•アドミタンスYiとの間に
    jωC2K=Yi-(Yt)。且し(Yi0は陽極を短絡せる時の値)なる關係の存在する事から、前論文に論じたるYiに對する考察をKの考察に移し、増幅器の二三の特性を論ずる。
    陽極の負荷インピーダンスの變化する時のKの軌跡なる圓線圖の吟味をなし、次に波長三千米に於ての實驗結果が計算の結果とよく一致する事を確むる。負性抵抗負荷の實驗には再生的インプト•アドミタンスを利用してをる。
    陽極電壓の測定にはCR型ボテンシオメーターを用ひ、その平衡點の檢出には「唸り法」を用ひてをる。
  • 岩竹 松之助
    1926 年 46 巻 453 号 p. 406-409
    発行日: 1926年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    空氣中に於ける針端極と平面極、並に球状極との花火の遲れを測定し、次に、變壓器油中に於ける針端極と、平面極間との火花の遲れを測定し、次の如き結果を得たり。
    (1). 火花間隙一定なる時、正極が針端、負極が平面なる場合は、此れに反する場合に比し、空氣中に於ける火花の遲れは小なり。
    (2). 火花間隙一定なる時、正極が針端、負極が球なる場合は、此れに反する場合に比し、空氣中に於ける火花の遲れは小なり。
    (3). 火花間隙一定なる時、正極が針端、負極が平面なる場合は、此れに反する場合に比し、變壓器油中に於ける火花の遲れは小なり。
  • 別宮 貞俊
    1926 年 46 巻 453 号 p. 410-428
    発行日: 1926年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
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