今回はからずも多数会員各位のご推挙をいただき,本学会会長の重任をになうことになりました。まことに光栄の至りに存じます。
本学会は明治21年わが国最初の電気工学総合の学会として発足し,たまたま本年をもって創立満80年を迎えるのであります。この間歴代の会長はじめ役員各位のご尽力と,会員各位のご協力によって発展をつづけ,今や2万近い会員を擁し輝かしい業績をあげているのであります。申すまでもなく電気工学とこれに基づく電力,電機,電子など各種の産業は国の経済,国民生活の一基盤をなすものであります。当会の活動はその発展に多大の寄与をして参ったことと存じます。ここに従来ご尽瘁をいただいた先輩各位に深く敬意を表するとともに,長くかつ栄ある伝統と電気工学の重要性を思うとき責任の重大さを感ずる次第であります。ひとえに皆様のご支援によりまして微力を尽くしたいと存じますので,なにとぞよろしくお願い申し上げます。
恒例によりまして,この機会に私が関係してきました電力関係を主体として若干の所感を述べて就任のごあいさつに代えたいと存じます。
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