照明学会 全国大会講演論文集
最新号
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  • 椛島 一稔, 三沢 達也, 大津 康徳
    セッションID: 01-1
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
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    無水銀光源に関して誘電体材料によるプラズマ特性に与える影響について測定を行った。本実験では、ArやNeガスを用い、Al、MgO、SrTiO3などの誘電体材料による放電開始電圧やプラズマ密度などのプラズマ特性に与える影響に関して測定及び評価を行った。0.1から1.25Paまでガス圧を変化させ実験を行った結果、ガス圧の増加に伴い放電開始電圧は減少し、どの電極に関してもArよりもNeの方が大きい値が得られた。これはガス圧の増加により、電子の平均自由行程が小さくなったため、ガス粒子と電子が衝突しやすくなったためであると考えられる。ArよりもNeの方が放電開始電圧が高いのは、Neの電離電圧が高いためであると考えられる。また、プラズマ密度に関してはガス圧の増加に伴い増加し、MgOとSrTiO3に関してはAlよりも高い値が得られた。これは、誘電体の二次電子放出係数が大きいため、イオン衝突による電子放出量が多くなったため、高いプラズマ密度が得られたものと考えられる。
  • 比嘉 司, 小野 志門, 三栖 貴行, 後藤 みき, 荒井 俊彦
    セッションID: 01-2
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    気体放電におけるダイヤモンド表面粗さに対する放電開始電圧と二次電子放出係数(γ値)はよく知られていない。我々は、反応性イオンエッチング(RIE)装置による酸素エッチングで表面形状の粗いダイヤモンドを作製した。RIE装置の電極材料として、ステンレスとMgO焼結体を用いた。これらの電極材料の上にダイヤモンド基板を置き、2時間のエッチングを行った。エッチングしたダイヤモンド基板の表面形状を知るため、原子間力顕微鏡(AFM)で観測した。また、製作したダイヤモンド基板を電極として用い、V-Qリサジュー法を用いた放電開始電圧を測定し、測定した放電開始電圧からタウンゼント火花条件式を用いて、二次電子放出係数(γ値)を求めた。AFMの結果からダイヤモンド基板表面は微細針状となり、MgO焼結体電極でエッチングしたものではMgOが堆積していることがわかった。ステンレス電極でエッチングしたダイヤモンドのγ値は0.1、 MgO焼結体電極でエッチングしたものでは0.2の値となり約2倍増加した。
  • 井上 正司, 粕谷 俊郎, 和田 元, 五島 成夫
    セッションID: 01-3
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
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    蛍光灯放電開始時には高電圧印加により高エネルギーイオンが衝撃してエミッタ損傷が生じる.これが電極劣化を加速する妥当な手段となり得るか,これまで検討を行なってきた.今回は蛍光灯のフィラメント電極を直接加熱することにより,電極が損傷した場合と逆に電子放出能が増大した場合の放電特性を調査した.具体的には蛍光灯放電管の片側のフィラメント電極に通電を行なっている期間中の,ランプ管電流-ランプ管電圧特性を調査し,非加熱時との差異を検討した.
  • 中村 有佑, 後藤 みき, 荒井 俊彦
    セッションID: 01-4
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
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    液晶バックライトの低電力・長寿命化を図るためには高電子放出で耐スパッタの陰極材料を用いることが必要である。そこで本研究ではCCFLの電極材料として使用されているNiカップ電極の放電特性と、NiカップにMgO薄膜を被膜した電極の放電特性を比較した。 実験に用いた放電管は内径は4mm,電極間距離は20mmである。放電管の両端のカップ電極(直径2.7mm)材料として、一方の電極にはNiを用い,他方の電極にはMgO薄膜付Niを用いた。放電にはNeガスを使用した。NiとMgO薄膜付電極の放電特性を同一条件で比較するために交流電圧を印加した。放電開始電圧と維持電圧は、高圧プローブ(1000:1)とデジタルオシロスコープを用いて測定した。MgO薄膜付電極の維持電圧はNi電極での各電圧より低下した。使用後の細管ランプのMgO薄膜付電極では細管内にスパッタ膜がほとんど生じなかった。
  • 岡 浩司郎, 宮本 恭介, 平碆 三明, 本村 英樹, 神野 雅文
    セッションID: 01-5
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
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    パルス駆動のキセノン蛍光ランプのランプ外壁に外部補助電極を配置することによって、陽光柱が拡大し、より多くの電流を流すことができるようになり、輝度および発光効率が改善されることが確認されている。本稿では主電極と同期した高電圧パルスを外部補助電極に印加することにより、最大輝度が2倍以上上昇し、発光効率も30%程度向上した。このとき、陰極と外部補助電極の間に収縮した放電(バリア放電)が生じており、ICCDを用いた時間分解撮影を行った結果、このバリア放電が予備放電となり、径方向に拡大した内部電極間の主放電を誘起することがわかった。
  • 池田 健太郎, 黒河 久悦, 本村 英樹, 神野 雅文
    セッションID: 01-6
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
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    著者らは無水銀冷陰極蛍光ランプについて、外部補助電極による高輝度・高効率化を行ってきた。今までの研究では、管内径については26 mm程度の場合に最も外部補助電極の効果が高くなっていた。本研究では細管径(8.7 mm)のキセノン冷陰極蛍光ランプについて、外部補助電極の効果が得られるように、内部電極形状をスリーブ状とし、外部補助電極付きキセノン冷陰極蛍光ランプの電極構造の最適化を行った。陰極については細くて長いほうが、陽極については太くて短いほうが光束が上昇した。陰極については、細いほうが陰極上で電界が集中し、長いほうがホローカソード効果が高くなると考えられ、陽極については短いほうが陽光柱の陽極への接触位置が安定し、太いほうがより陽光柱が外側へ拡散するため、陽光柱の収縮が抑えられて光束が上昇したと考えられる。
  • 安宅 とも子, 仁熊 泰郎, 元家 淳志, 後藤 由合香, 北 嘉之, 伊藤 雅信, 本郷 弘貴, 牛 美紅
    セッションID: 01-7
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    EUのRoHS指令では有害物質の含有を禁止しているが、蛍光ランプの電極部には加工性が良いなどの理由から鉛ガラスが使用されてきた。現在、RoHS指令では蛍光ランプの鉛ガラスは適用対象外になっているが、鉛ガラスに代わりうる加工性の良い鉛フリーガラスが求められている。さらに、冷陰極蛍光ランプの発光管にも鉛フリーガラスが採用されてきているが、表面の傷によるガラス強度低下が課題であった。我々は、アルカリ土類酸化物の組成設計によりガラスの比熱を下げ、少ない熱量で加工できる鉛フリーガラスを開発し、ガラスの加工性を改善した。加えて、ガラス表面をノニオン系界面活性剤によりコーティングし、表面の摩擦力を下げることにより、傷発生を抑制し、ガラス強度低下を低減することができた。以上の取組により、蛍光ランプの電極及び発光管に使用できる鉛フリーガラス(PEG-F)を開発、導入することができた。
  • ガス種と圧力依存性
    山形 幸彦, 内藤 奨, 神尾 一貴, 富田 健太郎, 内野 喜一郎, 甲斐 誠, 真鍋 由雄
    セッションID: 01-8
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    低圧水銀蛍光ランプ(FL)のランプ効率,寿命は,主に電極のホットスポット(HS)からの熱電子とエミッター粒子の放出によって決定されるため,HSの温度制御がFL最適動作のキーポイントとなる.我々はFLの高効率・長寿命化について知見を得る事を目的とし,レーザー誘起蛍光(LIF)法によりエミッター粒子(Ba原子)の電極からの放出過程,及びその放電形態との関連性を一部明らかにしてきた.本報告では,FLの電極温度分布とBa原子放出特性のガス種及び圧力依存性について議論する.
    交流電源(100 V,60 Hz)と銅-鉄バラストにより点灯した透明直管FL(Panasonic製,民生用20 W相当)において,LIF法により電極近傍のBa原子の時間・空間密度分布を測定した.さらに,分光感度較正した受光システムを用いてフィラメント電極からの700~820 nmの熱放射スペクトルを測定し,電極温度を推定した.
    Ar 100 %のFLでは圧力増加とともにエミッター放出量が低下した.AC 60 Hz通常点灯時のエミッター放出は電極の電源側接続端部に生じたHSからの熱蒸発であることから,この低下の主因は圧力増加によるエミッター蒸気圧の抑制,またはHS温度の低下が考えられる.一方で,この場合のHS温度は200 Paの1400 Kから500 Paの1230 Kまで,圧力増加に伴い約170 Kも低下している.これらの事から,圧力増加によるエミッター放出量の低下はHS温度の低下が主因である事が初めて示された.
  • 神野 雅文, 濵西 謙一郎, 田村 祐紀, 本村 英樹, 橘 邦英
    セッションID: 01-9
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    キセノンを用いた冷陰極型無水銀蛍光ランプにおいて、外部補助電極を高電圧側電極(陰極)の近くに配置し、接地または正電圧を印加することで陽光柱が径方向に拡大し、放電の収縮を抑制しながらより多くの電流を注入できるようになる。ランプのさらなる高効率化のためには、電子密度分布の測定により、電離の局所的な集中から陽光柱の収縮に至る過程を系統的に解析する必要がある。しかし、従来用いられてきたプローブ法の場合、プローブ自身が外部補助電極と同様に電流分布を変化させてしまう。マイクロ波干渉法の場合、波長が長いため空間分布を得るのが困難である。そこで、本研究では波長10.6 μmのCO2レーザ光をプローブ光として用いることでビーム径(約1 mm)程度の空間分解能を確保し、ヘテロダイン干渉法によりプラズマの屈折率変化を検出することでランプ内の電子密度分布を測定した。測定対象のランプは、レーザ光の光路を確保するため、電極を管の側面に取り付け、両底面にZeSe窓をトールシールで貼り付けた。電極間距離は50 mm, 管内径は14 mmで、キセノンを50 Torr封入した。点灯時の電流を直流25 mAに保持し、0.5 ms点灯、1.5 ms消灯のサイクルで点滅を繰り返した。測定の結果、陽光柱中心での電子密度は約2.5×1013 cm-3という値が得られた。今後外部補助電極配置により電子密度分布がどのように変化するかについて検証する。
  • 安田 誠
    セッションID: 01-10
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    陽光柱部に放電を狭窄する複数のピンホールを設けた、新規のランプ構造をした重水素ランプを試作した。各ピンホールから出射する光がランプの軸方向に分布し、全体として広い照射領域を持つ管状のランプが可能であることを確かめた。
  • 玉木 善之, 筏 邦彦, 中村 俊之, 小林 勝之
    セッションID: 01-11
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    ミニクリプトン電球サイズの電球形蛍光ランプを開発。 ミニクリプトンPS45と同一サイズまで小形化し、省電力・長寿命の電球形蛍光ランプを2010年に商品化した。
  • 万波 寛明, 由田 宏史
    セッションID: 01-12
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    近年,地球温暖化防止と地球環境保護が叫ばれるなか,家庭の消費電力の第二位を占める照明器具に対する省エネルギーのニーズは非常に強い。そこで住宅用シーリングライトにおいて,明るさセンサを用いて周囲の明るさの変化に対して設定した明るさを保つよう蛍光灯の光出力を自動で変化させる自動調光機能を付加した照明器具を開発した。従来の手動操作による連続調光機能に比べ,快適性を保ちつつ自然光を利用して省エネルギーが可能となる。本稿では,自動調光機能を付加するにあたっての課題と対策について報告する。一般住宅のインテリアは多種多様であり,カーペットの色やテーブルの有無などにより反射率が大きく異なるため,明るさ検知には広いダイナミックレンジが必要となる。調査結果によると,調光(下限出力10%)も含めたセンサ電圧の動作範囲は,想定した室内環境においておよそ0.02V~3.3V であり,低電圧領域の測定精度が問題となる。このように様々な室内環境に対する適応性が課題となる。そこで負荷抵抗切替回路を採用し,幅広い反射率に対し明るさ検知の精度向上を図った自動調光機能付きシーリングライトの商品化を行った。
  • 岩井 直子, 石北 徹, 佐藤 和彦
    セッションID: 01-13
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    これまで蛍光灯を深く調光するためのインバータ回路にはパルス重畳方式や周波数変調方式が採用されていた。これらの方式の場合、回路の複雑化や騒音等の課題がのこされていた。今回一般的なLC共振回路を用い、周波数制御で深調光、閃光レスが可能なインバータを開発した。
  • 坂本 祐一, 柳井 武志, 高橋 賢一郎, 中野 正基, 福永 博俊, 小笠原 宏, 掛橋 英典
    セッションID: 02-1
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    無電極放電ランプは,長寿命,高効率,比較的高い演色性,などの特徴を有しており次世代の光源として期待されている.無電極ランプの発光状態は,プラズマの状態に依存するため,プラズマ状態を把握することは,効率改善を検討する上で有効であると考えられる.本稿では,プラズマへの伝達電力に着目し,パナソニック電工社製の球状無電極放電ランプ(150 Wタイプ)内のパワーカプラに関する設計指針を検討した. プラズマ電力,Cu管およびAl土台で消費される電力に対するフェライトコアの位置依存性を検討したところ,フェライトコアの位置を市販のランプのコアの位置よりも上昇させることで,プラズマ電力が増加することがわかった.この原因は,フェライトコアを上昇させることにより,コア下端とアルミ土台の上端の距離が離れ,アルミ土台を流れるうず電流が減少するためであることがわかった.次に,パワーカプラ(コア+Cu管+Al土台)全体の位置を変化させて解析を行ったところ,パワーカプラの上昇に伴ってプラズマ電力が増加することが確認された.同様の実験を実機にて行い,光量を測定したところ,プラズマ電力と同様,パワーカプラの上昇に伴って光量が増加し,光束とプラズマ電力の増加の傾向は比較的良い一致を示した. 以上の結果より,パワーカプラの構造はプラズマ電力に影響を与え,プラズマ電力が増加すると光量が増加する傾向にあることがわかった.
  • 榎 恭輔, 本村 英樹, 神野 雅文
    セッションID: 02-2
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    近年市場では、無毒性かつ環境にやさしい製品が求められており、自動車の前照灯用ランプでは無水銀メタルハライドランプ(MHL)が製品化されている。無水銀MHLではXeガスが熱を保持する重要な役割担っている。したがって、Xe封入圧力のばらつきはランプの品質に大きく影響する。そこで著者らは、無水銀MHLの点灯初期のピーク電流を測定することによって、Xe封入圧力を推定する新規かつ簡便な手法を開発した。実験式を用いることにより、±(0.1~0.3) atm程度の精度でのガス圧推定が可能であることがわかった
  • 伊東 大輔, 粕谷 俊郎, 和田 元, 五島 成夫
    セッションID: 02-3
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    HIDランプは運転時間に伴って発光管が黒化し照度が減少することが知られているが,その他にも劣化の指標となるものがあればより正確な寿命予測が可能と考えられる.また,それらの測定手段も簡易なものであれば今後大いに普及するものと予想される.本研究では電力投入時のグロー放電期間について高速度カメラを用いて25 ℃に保たれた実験室内で測定した結果,ランプ劣化に伴って放電期間が延長する傾向があることを発見した.そこでこの劣化とグロー放電との相関が新たな劣化の指標となり得るか調査をすると,ランプの運転履歴によらず照度の減少に応じ放電期間が延長しており,この関係をランプ劣化の指標として用いることが可能と考えられる.またこのグロー放電期間は高速度カメラを使用しなくても,電子バラストにより決定されるのでこの時間をモニターすることによりランプの劣化状況を知ることができる.そのため,今後詳細な検討を行うことにより寿命予測の手段として大いに普及する可能性がある.
  • 植月 唯夫, 松尾 明, 森井 克之, 幡中 久夫
    セッションID: 02-4
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    酸化トリウムタングステンは、その電子放出性能が優れているため、半導体用プロセス用超高圧水銀ランプ、溶接加工用電極などに広く利用されている。しかしながらこの電極材料は放射性を有するため、環境上、この電極に代替されるべき(放射性を有しない)新電極が望まれている。我々は、金属酸化物を酸化トリウムタングステンに代替できる新材料の作成に取り組んできた。そして酸化ネオジウムをタングステンに少量混入することで、酸化トリウムタングステンより電子放出性能が優れる材料を作ることに成功した。
  • 柏崎 英徳, 藤田 寛治
    セッションID: 02-5
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    高周波放電プラズマを光源とした発光輝度を管径30mm、20mmについて実験的検討を行った。放電管の内側にはXe励起の蛍光体(BaMgAl10O17:Eu)を塗布し、Ne-Xe混合ガスを封入した。封入ガスの混合条件はNe流量 50sccmと100sccm、Xe流量を0.1~4sccmの範囲である。発光輝度と電子密度は、発光管の中心50mmにおいて計測した。発光輝度はNe 流量を一定(50sccm) としてXe流量を増加すると(0.1~4sccm)、発光輝度は管径30mmと20mm共に減少した。特に、Xe流量<1sccmでは発光輝度は急激に減少した。この場合、管径30mmの発光輝度は20mmの場合と同様な傾向を示したが、発光輝度は強くなった。しかし、電子密度は、管径20mmの方が30mmのときより高い値を示した。電子密度が低いにもかかわらず、発光輝度が高い理由は、検討中であるが、おそらく、発光管周辺で管壁との電子衝突の衝突が盛んに起こり表面再結合が盛んに起きており発光への寄与が減少していると考えている。
  • 山内 健太郎, 岡田 淳典
    セッションID: 02-6
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    近年,地球温暖化対策としての二酸化炭素削減,環境負荷低減の観点から,高効率で長寿命の光源が望まれている.その一手段として,30~240Wまでの球状無電極蛍光ランプが既に実用化されている.これらは,コイルによる誘導電界で水銀プラズマを励起してランプを点灯するため,ランプ内部空間の水銀プラズマ密度が一様ではなく,その挙動の把握が困難であった.そこで,水銀プラズマの挙動を光学的に観察し,ランプ内部空間における水銀プラズマの発光強度分布を波長毎に導出する手法を考案した.観察に用いる装置は,蛍光体を塗布していないランプを点灯させ,ランプ近傍の光学系によって,ランプ内部空間に発生している水銀プラズマの像をスクリーンに投影し,投影像各部の発光スペクトルを測定する仕組みとなっている.水銀プラズマの発光強度分布を,誘導コイル中心軸を回転対称軸とする円環状分布と仮定し,この装置を用いて得られた発光スペクトルデータを演算すると,水銀プラズマの発光強度分布を波長毎に導出することが出来る.これを応用すれば,例えば異なる波長の水銀輝線の強度比分布を算出することで,水銀プラズマの各励起状態等のプラズマ諸量を導出し,プラズマの挙動を解析する事が可能となる.今後は種々の条件にて水銀プラズマを評価し,ランプ光束量との因果関係を明らかにする.
  • 二次元バーコード方式による省力化
    金子 健介, 梅澤 佳久, 寺山 一郎, 釼持 芳生
    セッションID: 03-1
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    スポーツ施設などの夜間貸出しにおいて利用される照明点灯盤では、従来磁気カードやコインを使用した方式が主に使われている。利用に際して管理者は磁気カードやコインの貸出しや使用済みの磁気カードやコインの回収及び管理業務のために人員や時間を割かなければならず、利用者は利用前に磁気カードやコインを借りたり、未使用の磁気カードやコインを返却するために窓口等に行かなければならないという不便さがあった。 これら従来の方式で発生していた手間を省き、夜間の施設貸出しにおける業務の省力化を図るために、近年様々な分野で利用されている二次元バーコードを使用した照明点灯盤を開発した。二次元バーコードを使用した方式では管理者は使用済みのバーコードを回収及び管理業務が不要で、利用者はバーコードを借りるために窓口等に行く必要はない。 二次元バーコードを使用することで、管理者の回収及び管理業務と利用者の施設利用手続きの省力化が可能となるため、夜間の施設貸出しにおける業務の省力化を図る上で有効な手段といえる。
  • 長添 和史, 江尻 裕一, 三枝 浩和, 菅原 洋, 村上 善宣
    セッションID: 03-2
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    中国においても省エネルギーに対する関心が高くなっている.そこで既に日本国内で実用化している別置型の明るさセンサ内蔵照明コントローラをベースにして,調光信号方式など中国市場に対応したコントローラを開発した. 設置工事後に赤外線リモコン送信機で設定した照度を目標にフィードバック制御を行い,机上面照度が一定になるように照明器具の調光制御を行う.このように昼光利用等により無駄な人工光を抑制して省エネルギー化が図れる. 調光信号方式は,日本国内で主流のパルス幅変調(PWM)制御方式から,中国市場で普及している直流電圧制御方式に変更した. 本コントローラを用いることにより,経済発展著しい中国市場においても,明るさセンサを利用した一定照度制御の省エネ照明制御システムを実現して普及することで地球環境保護に貢献できる.
  • 渡辺 加津己, 山内 哲, 野間 真二郎, 山村 泰典
    セッションID: 03-3
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
     切削加工や板金加工などを行う金属加工工場では,照明器具への飛散したオイルミストの付着による,器具効率の低下が課題となっている。そこで,反射板に独自の撥水撥油コーティングによる防汚機能層を形成し,オイルミストの付着抑制と付着汚れの簡単なふき取りを可能にした。  この防汚機能層は,静的接触角および後退接触角がともに大きい値を有するポリシロキサンを結合したアクリルユニットと,表面エネルギーが低く,表面への配向性を高める性質をもつフッ素ユニットを共重合させることにより,オイルミストを弾く成分を表面に緻密に局在化させ,3次元的に高密度で架橋させたフッ素-ポリシロキサン系コーティングを反射板表面に形成したものである。  本技術開発により,初期の高い器具効率を長期間 維持することが可能となり,工場における作業環境を向上させるとともに省エネルギー化を実現している。
  • 遮光球の設置による予測精度について
    内田 暁, 大谷 義彦
    セッションID: 04-1
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    照明設計で用いる照度計算では,対象となる室の寸法や反射率,また光源の種類(寸法および配光)や位置などを設定した後,被照面の照度分布を得ることができる.しかしながら,この過程とは逆に,希望する照度分布から室や光源の設定に関する情報を得ることができれば照明設計手法が拡張されることとなり,非常に有益であると考えられる. そこで本研究では,室内面の照度分布を手がかりとした光源位置の予測に着目し,簡易かつ精度の高い予測手順の確立を目的としている. 本報告では,既に提案した予測手順ならびに方法を,室内に遮光物体(遮光球)を設置した場合に適用し,光源の位置の予測精度への影響について検討を行った結果を述べる.
  • 調理品及び人の顔の見えと食卓の印象
    山寺 優子, 福本 陽子, 奥田 紫乃, 岩井 彌
    セッションID: 05-1
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    食事において、調理品を目で見て楽しむことと家族とコミュニケーションをとることは重要な要素であると考えられる。そのため、食事の場の光環境には調理品をおいしそうに見せることと家族とのコミュニケーションを円滑にすることが求められる。本研究では調理品の見え、及び家族との団らんにとって好ましい光環境を明らかにすることを目的として光源、光量、及び光色を組み合わせた計14条件下で主観評価実験を行った。被験者は20代の女子学生20名であり、調理品及び食卓を囲む人の顔を視対象として、各条件下において「明るさ」「明視性」「好ましさ」、及び総合評価として「光環境の満足度」を6段階の言語評価尺度で評価させた。また、食卓上の雰囲気に対する印象評価では20種の形容詞対について7段階の評価尺度を用いたSD法で評価させた。その結果、光量、光色、及び光源の分光分布が評価に影響することが示された。また、食卓の印象評価結果より、光量及び光色を変化させることで食卓の印象を変えることができるとわかった。
  • 福本 陽子, 奥田 紫乃, 原 直也, 岩出 浩, 岩井 彌
    セッションID: 05-2
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    調理には様々な作業が含まれており、住宅の台所空間ではこれらの複数の作業が同じ場で行われている。本研究では、様々な調理作業の中から下ごしらえ作業である食材の鮮度・劣化の程度を確認する作業、加熱調理作業である加熱調理過程を判断する作業、調理関連作業である料理本をみる作業の3種の視作業を対象とし、これらの作業を安全・快適に行うことのできる照度・色温度条件を明らかにすることを目的とした主観評価実験を行った。 実験に先立ち、調理時の視作業性評価のための指標として、下ごしらえ作業における食材の色の分かりやすさ評価のための色票、加熱調理作業における加熱時の食肉の色の分かりやすさ評価のための色票、及び調理関連作業における料理本の分かりやすさ評価のための料理本の1ページの3種の指標を作成し、評価時の視対象とした。 光源に蛍光灯及びLEDを用いて、照度及び色温度を組み合わせた48種の照明条件の下、食材の色のわかりやすさ、加熱時の食肉の色のわかりやすさ、及び料理本のわかりやすさを、言語評価尺度及びME法を用いて評価させた。 その結果、5500K以上の場合は200lx以上、3500K~5000Kの場合は400lx以上、3000Kの場合は800lx以上の条件下で、8割の人が食材の色を苦労せずにわかることができることが示された。また、4500K以上の場合は400lx以上、4000Kの場合は800lx以上、3500Kの場合は1200lx以上の条件下で、8割の人が加熱時の食肉の色を苦労せずにわかることができることが示された。
  • 作業面へ入射する光の方向性が作業性に及ぼす影響
    村上 慶太, 原 直也, 奥田 紫乃, 岩出 浩, 岩井 彌
    セッションID: 05-3
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
  • 池田 翔平, 望月 悦子
    セッションID: 05-4
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    小学校教室において昼光を十分に活用し,照明用消費電力を削減するために小学校教室での天井照明や日除け装置の使用実態把握することが必要である.本研究では実際の小学校に対してアンケート調査を行った. 調査を行った小学校の主要窓面方位は約6割が南,次いで南西・南東が各1割程度で,概ね南側に主要な窓を設けていることがわかった. 天井照明・日除け装置はともに90%以上が教師の手によって操作されていることがわかった。天井照明は約半数の教室で終日点灯状態である一方で、日除け装置は一日で全く使用されていない教室もあることがわかった。  教室の廊下側の座席付近の明るさは,4階では「明るい」と申告した回答者が増加した.これは,階高による外部景観の違いや,窓上部のバルコニー有無による天空率の違い,昼光の入射状況の違いが要因として予測される.  今回行ったアンケート調査では,ほとんどの教室で担任の教員が,外部状況の変化に関係なく照明・日除け装置を使用していることが明らかになった.
  • 金子 直也, 岩田 利枝
    セッションID: 05-5
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    昼光を照明として利用するには直射日光遮蔽が必要となる。直射日光遮蔽装置の一つにブラインドがあり、求められる視環境性能として、「窓面不快グレアの抑制」の他に「室内の明るさの確保」があげられる。近年オフィスビル等で使われている自動制御ブラインドを不快グレア抑制によって制御する方法を提案した。本研究ではこの方法を用いた場合の室内の明るさについて検討した。ブラインドスラット幅・間隔が天井面照度へ与える影響を年間シミュレーションで示した。シミュレーション結果では不快グレア抑制制御時には市販のスラット幅・間隔では、その違いは天井面照度にほぼ影響を与えないことを示した。
  • 北田 惠士, 望月 悦子
    セッションID: 05-6
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    平成15年の建築基準法改正により天空率規制による斜線制限の緩和規定が制定された。 これにより従来の斜線制限によって形成された都市とはことなるものになろうとしている。 本研究では斜線制限または天空率規制を適用した場合の比較を行い、周辺建物が当該建物の採光に影響しうる範囲を検討した。また、天空率規制により建物高の不均一性が増す可能性があるため、建物高の不均一性と当該建物の壁面照度の関係を検討した。 その結果、前面道路幅が狭い時、天空率規制を適用した場合の方が斜線制限より照度が低くなる可能性が示唆され、また今回の検討条件において建物への採光は、正面の対向建物だけでなく斜向かいの建物による影響も10%程度受けており、周辺建物の平均高さが高くスカイラインが不均一になる時、採光量が減少する可能性も示唆された。
  • 田中 佑樹, 戸倉 三和子
    セッションID: 05-7
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    本報では、ベランダに設置した太陽光発電パネルで発電した電力をバッテリーに充電し、LEDによる夜間照明に利用する可能性を検討した。LED点灯時に照度変化があったが、実用の可能性もあるのではないかと考えられる。
  • 齋藤 晴美, 高山 圭介, 沖山 和也, 徐 爽, 岡嶋 克典, 鈴木 敬明
    セッションID: 05-8
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    現在の日本は超高齢社会に突入している.加齢による視覚機能の低下を補うために,居住環境を構成する一要素である照明の性能向上および改善が求められている.加齢に伴う水晶体の分光透過率の変化により主に短波長領域での分光視感度が下がることから,高齢者では黒背景上の青や緑の文字が見えにくくなるという問題がある.しかし,照度を上昇させるだけでは白内障等によるグレアが起こりやすく,また加齢による変化の個人差も大きい.よって対象者や状況に合わせて最適な照明となるよう分光特性を変化させた照明を提案し,かつその操作も容易にできるシステムは社会的にも重要性が高いと言える.本研究では任意の分光分布を持つ光の照射が可能な「波長プログラマブル光源」を使用し,高齢者の視覚特性の低下を補う分光特性を持つ照明を提案するシステムの検討を行なった.今後は実際の高齢者による評価と他の視覚機能の低下を補う照明の提案アルゴリズムを検討し,バリアフリー照明の実現を目指す.
  • 持永 愛美, 奥田 紫乃
    セッションID: 05-9
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    京都には町家を利用した町家カフェが多数ある。その外観の主な特徴として挙げられる格子は、採光・通風・外部からの視線の遮断などの機能を持ち、町家カフェ内外に適度な繋がりを持たせ、居心地の良い内部空間を作り出す機能も持っている。カフェは飲食だけでなく、休息・対話などのためにも利用されるため、カフェ内部空間には落ち着くことやくつろぐことが求められる。カフェ内部空間の落ち着きやすさを左右する要因は、内部照明、内装・家具の色彩、什器類、開口部の位置・大きさ、及び開口部に付随する窓装備など多種多様である。本研究では、格子を介したカフェ内部と外部空間との繋がり及び内部の光量・光色がカフェ内部空間での落ち着きやすさに与える影響を明らかにすることを目的とし、格子密度(開口率)及びカフェ内外の光環境の設定が可能な縮尺模型を用いた主観評価実験を実施した。その結果、外部の視線を遮り、外部の様子がある程度わかる格子密度であり、内部光環境が低色温度であることが、町家カフェとして落ち着きやすい空間であると示された。
  • 明るさ画像から作成したUGR画像の実用性検討
    菅野 普, 中村 芳樹
    セッションID: 05-10
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    住宅やオフィスの窓や照明を設計する際、不快グレアの程度を把握し対策することは照明空間の快適性や利便性、知的生産性の向上のみならず照明エネルギーの削減においても重要である。
    特に昨今のシミュレーション技術の向上により、シミュレーションによる照明や窓の設計が容易になってきた。こういったシミュレーションから得られた輝度画像を用いて不快グレアの評価を容易にできるようになることで、今後より高いレベルで室内の光環境を設計できるようになる。
    本報告では、シミュレーションを用いて、窓や照明の不快グレアを評価する手法の紹介を行う
  • 光環境設計検証ツールVRADの開発
    柴野 伸之, 星野 洋, 天沼 はるか
    セッションID: 05-11
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    省エネをベースとしながらより快適な生活空間を実現するために、室内環境すなわち光環境や熱環境、空気質環境、音環境等を適切に制御する商材や空間を実空間としてではなくコンピュータ内部のデジタル空間上に配置、構築し、それぞれの要素が住まい手に及ぼす効果を物理指標によって評価する生活快適シミュレータの開発に取り組んでいる。我々は光環境のデジタル化にまず取り組み、光環境設計検証ツールVRADを開発した。本稿では、VRADの精度や対話的な設計機能、人を中心とした空間評価機能について述べる。
  • ホロライトを用いた県立森林公園大草山の景観照明について
    池田 貴裕
    セッションID: 05-12
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    近年、高輝度LEDが実用化され新しい固体光源として注目されている。一方、建造物や樹木等を特長的に明るく浮かび上がらせる従来のライトアップは、周辺に対する光害、高い消費電力とメンテナンスによる維持管理費の増大、発熱などによる安全性の確保などの問題がある。本論文では、高輝度LED本来の特長である高い指向特性を活用した高指向性LED照明装置「ホロライト」(英語表記HOLORER-it!)の新しい応用研究として、多数のホロライトを用いた遠隔ライトアップ実験を行った。本実験は、静岡県浜松市舘山寺町にある県立森林公園大草山の景観照明の一環で行われた。実施期間は、平成21年9月19日から11月23日の金土日祝の計34日間である。大草山は静岡県県営林であり、人工物を設置することが禁じられている。そこで、大草山から500m離れた対岸にホロライトを設置し、大草山を遠隔からライトアップする実験を試みた。結果して、500m遠方にある大草山を部分的にライトアップすることに成功した。高い安全性と環境性能、低消費電力、メンテナンスフリーのために維持管理費の低減、従来に無い新しいライトアップ方法として期待される。
  • 鈴木 敬明, 加藤 俊文, 小野 巳吉, 外山 勸, 古賀 靖子
    セッションID: 05-13
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、天窓の光学部材から計測した変角分光透過・反射率データから双方向透過率・反射率分布関数を構築し、CIE標準晴天空下で天窓を透過した昼光の配光を算出する方法について検討した。本手法をによって得られたトップライトの配光データを用いて、汎用的な照明設計ソフトを用いて天窓施工時の照度分布を人工照明と同様に簡便に計算できることを確認した。
  • 八木 裕司, 清水 正則
    セッションID: 05-14
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    快活な活動空間の創出を意図して、相関色温度が10000Kを超える超高色温度の蛍光ランプの研究開発が世界的に加速している。ここで「薄明視レベルでは桿体の働きを伴った視感度特性をもち、錐体のみが働く明所視に比較して、分光感度は短波長側にシフトする」ことから、超高色温度ランプが薄明視レベルで使われる街路灯/防犯灯等にも有用であることが期待できる。一方、心理的な鎮静作用を狙い青色防犯灯が広まりつつあるが、エネルギー効率の低さや、防犯カメラ撮影時に色判別がしにくいという課題もある。街路灯等への適用可能性を5000K、12000K、17000Kの3波長域発光形蛍光ランプ及び青色ランプで検討した。結果、薄明視感度、色判別等の観点で12000Kランプの適性が高い事がわかった
  • 岩田 三千子, 石上 雄太
    セッションID: 05-15
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    誘導用照明は、歩行路の視認性確保を想定するものや、大規模停電の際の避難誘導を想定するものなどが考えられる。その設置については、従来の低位置照明と同様に取り扱われ、照明が自ら光ることによる「手がかり」効果に着目された具体的な手法についての検討はない。そこで、本研究では、誘導用照明を想定した器具の設置間隔、明るさ、相関色温度などの条件を設定し実験を行った。
  • 青木 義郎
    セッションID: 05-16
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    夜間時において自動車事故は発生しやすく、特に死亡事故比率は夜間時に半数近くを占める。また暗い夜道でのロービーム使用による事故も指摘されており、その対策が求められている。この研究では、夜間運転時の視覚情報のCGシミュレーション解析を行い、前照灯により見えやすさがどのように変化するのかを解析した。
  • 望月 悦子, 斎 尚樹, 川口 久美雄
    セッションID: 05-17
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
     近年、省エネルギーの観点から道路照明を白色LEDに交換する動きもあり、色順応の影響を考慮した照明計画を行うことで、更なる省エネルギーの可能性や視認性の向上も考えうる。本研究では、日中のトンネル入口部を想定し、輝度ならびに光色が急激に変化する場合の視認性を明らかにすることを目的として被験者実験を行った。  日中屋外を想定した順応視野から、トンネル入口部を想定した評価視野に急激に変化した場合に、被験者が視力0.75に回復するまでの時間を計測した。評価視野は、光色2条件、評価輝度4条件の組み合わせ計8条件とし、1条件につき3回ずつ測定した。被験者には、運転に必要な視力0.75以上を有する21名の大学生を用いた。  評価輝度が低い条件では、暗順応開始から90秒経過後も、視力0.75まで回復しない場合が5%程度あった。評価輝度4.5 cd/m2と9.0 cd/m2の場合は6700 Kの方が、2.3 cd/m2の場合は2050 Kの方が視力回復に時間を要しているが、Wilcoxonの符号付順位検定の結果、いずれも有意な差とは認められなかった。今回の実験のように、輝度・光色が段階的に変化する条件においては、光色の違いが視力回復時間に与える影響は有意でなかったが、実際のトンネルでは、路面輝度は徐々に低下する。今後、順応輝度が緩やかに低減する場合についても、光色の影響を確認する必要がある。
  • 本間 睦朗
    セッションID: 05-18
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    "省エネルギーは居住環境に配慮する必要がある。しかし、居住者が不在となった場合には設定値の低下などで省エネルギーを実現させる手法が考えられる。以上により、オフィス執務室内照明に対する在/不在制御は、有効な省エネルギー手法とされている。本研究では実運用されたオフィスビルにおいて、計測をもとにした解析から在/不在制御の削減効果を明らかにし、削減効果を高めるための設計上の留意事項をまとめた。 10分毎に記録された調光率データをもとにした2つの建物での解析の結果、在/不在制御における不在確定確率は、理論どおり制御ゾーンの面積に概ね反比例することが実績からも確認できた。つまり、機能を効果的に活かすためには制御ゾーン内の居住者が少ないほうがよい。また、ゾーン内で離席した居住者はフロア共用部分への動線上を頻繁に移動することから動線上となるゾーンは不在確定確率が低い。以上により、在/不在制御の機能を効果的に活かすためには、例えばTALにおけるタスクライトのように、照明設備は大部屋対応ではなく個別化することが確実と考えられる。 "
  • 一ノ瀬 雅之, 井上 隆
    セッションID: 05-19
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    オフィスビルにおいては,照明は直接の電力消費に加えて,冷房が卓越する熱負荷特性においては内部発熱負荷としても大きく作用するため,ビル全体のエネルギー消費およびCO2排出量に与える影響は大きい.その一方で,執務者の要望に応じた制御性さらには知的生産性を高める室内環境の形成が必要不可欠である. 従来の昼光利用効果の評価においては,照度・輝度が主たる要素であったが,日射が有する波長特性すなわち色温度について定量的に検討された事例は少なかった.しかしながら,日本のオフィスビルにおける高色温度・高照度の傾向にある照明環境を改善し,設定照度を大幅に低減することによる省エネルギーおよびCO2削減の可能性がある.本研究では,照明器具による光環境の形成のみならず,建築外皮および照明設備の一体的な計画を指向し,太陽光が有する光束と色温度の特性を活用することによって,昼光利用効果を高める手法を提案し,その効果を検討するものである.
  • 山本 正人, 武内 永記, 黒田 功
    セッションID: 05-20
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    「コミュニケーション プラザ」は、(株)関電工本社ビル1階エントランスホールの、窓の外に緑があふれる場所に位置し、多くのお客様や従業員がコミュニケーションを図る場として多目的に用いられている。その用途はプレゼンテーション、展示、各種セミナー、パーティーなど多岐に展開。 照明は全て省エネ・長寿命のLEDを採用。低グレア・高演色の照明器具を用い、人が集う空間において視環境に優れた設計となっている。LEDベース照明には連続調光を可能にした直付角形器具を採用。壁面に沿って設備したLEDダウンライトも連続調光可能形。ベース照明とは対照的に低色温度の壁面をつくることで、交流の場に相応しい穏やかな雰囲気を生み出している。素子ごとに反射板を兼ねたグレアカットルーバーを備えた器具は不快なグレアの抑止効果を高めている。 照明器具自身に加え、照明制御でも省エネを図っている。人感センサを組合せたほか、会議・セミナーシーンや映像使用シーン、パーティーシーンなど、用途に合わせて8つのシーンをコントローラーに設定し、誰もがワンボタンで簡単に必要シーンを呼び出すことを可能としている。
  • ―照明空間の印象と作業性―
    井上 容子, 松井 千佳
    セッションID: 05-21
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    視環境の質とエネルギー効率に配慮した実効性のある照明方法として、自動制御タスク&アンビエント照明があげられる。本報では、タスク&アンビエント照明を適用した場合の空間の印象と作業性についての検討結果を紹介する。 実験室は4.5畳大で、内装白色仕上げである。アンビエント照明は光天井(FL、5000K)、タスク照明は笠付き卓上スタンド(LED、5400K)である。被験者は青年30名であり、実験室中央に設置した机(70_cm_×150_cm_)に椅座して、初期照明環境に順応した後、快適に視作業が行える限界のT/E 、もしくはTに調節する。次いで、印象評価→抹消作業→印象評価を行い、最後に再調節を行う。 初期環境の不均一性が高い程、許容T/Eは大きくなり、また、初期作業面照度が低いほど低作業面照度が許容される。初期環境が不均一または低作業面照度の結果は危険側の設計資料となり、初期環境が均一または高作業面照度の結果は安全側資料となる。 抹消作業量については、T/Eが大きくなると作業量は低下するが、作業面照度が高い方が均一照明と同等の作業量を得易い。 照明空間の印象に関しては、T/Eが大きくなるほど、不均一感は高まる。集中度はTにより異なる。「快適」「落ち着く」は、T/E≦10では全般照明のみの場合と同等の評価である。Tが高いほど、均一照明と等しい評価が得られるT/Eが大きくなり、不均一さが許容され易い傾向がある。
  • 戸倉 三和子, 岡本 愛
    セッションID: 05-22
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    本報では、住宅室内のディスプレイに着目し、居住空間に対して3倍程度の照度比をつければ、ディスプレイ空間としての演出性を確保できることがわかった。
  • 渡邊 健一, 海宝 幸一, 滝澤 総, 本間 睦朗, 原 耕一朗, 澤村 晋次, 上野 大輔, 中尾 理沙, 加藤 元紀, 篠田 博之, 山 ...
    セッションID: 05-23
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    "建築意匠や照明方法の多様化により,従来からの明るさ設計指標である水平面照度と人が感じる「空間の明るさ感」が一致しない状況が増えた.そういった中,空間の明るさ感を推定する方法が数多く報告されている.その一つに岩井らが提案する誘導視野内の輝度から計算されるFeu 値があり、昨年の照明学会全国大会ではこの指標を簡易的に予測する方法について述べた.本年は昨年の報告に続き,Feu 値の解析から空間の明るさ感を向上させる設計技法について検討を行った. 検討はある空間において天井部から布を吊り下げ正対面をつくり、明るさ感を向上させる方法をシミュレーション及び明るさ感の実測を行う。シミュレーションにおいては布を吊り下げた場合に明るさ感が向上する結果が得られた。同様に実測においても向上が見られることが考えられる。 "
  • 山口 秀樹, 田茂井 稔明, 篠田 博之
    セッションID: 05-24
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    近年,水平面照度では評価が困難な環境に対する空間の明るさ感を評価する手法として,視野の輝度分布に基づくものが提案されている.しかし過去の研究から,同じ輝度分布を有する空間においても室内に置かれた家具の彩度の違いや,照明光の演色性の違いにより空間の明るさ感が異なることが報告されている.そこで本報では,無彩色の家具で構成された部屋に比べて,有彩色の家具で構成された部屋の明るさ感の違いを,色モード境界輝度により定量的に評価できるかを検討し,以下の知見を得た. 実験より無彩色家具で構成された部屋よりも有彩色家具で構成された部屋のほうが,色モード境界輝度およびマグニチュード推定法による明るさ感判定値ともに高い値を示した.また内装家具の彩度が高くなるにつれ,両者ともより高い判定値をとることが示された.これらの結果から,無彩色家具の部屋における色モード境界輝度値に対する有彩色家具の部屋での境界輝度の比を用いることで,内装家具の彩度が空間の明るさ感に与える影響を評価できることが示された.
  • 張 明, 高松 衛, 中嶋 芳雄, 澤 一寛
    セッションID: 05-25
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    一般的な都市構造物と異なり,伝統的建築物はその時代を反映する特別な意味を持つ建築物である。その為,ライトアップに際しては,如何にしてそのものの特徴を演出し,且つ美しさ,親しみやすさ,環境のやさしさ等の要素を融合した照明を設計するかが特に期待されていると言える。 本実験では,主に京都,北陸エリア内の『寺』,『神社』,『城郭』,『歴史的町並み』計22ヶ所を対象とし,実験用のサンプルとして選定した。撮影した写真はすべて画像処理ソフトにより,照明光源の色温度を変化させ,全部で,156枚の実験用サンプルを作成した。実験に使用した照明光源の色温度は,2000K,3000K,5500K,10000Kの4段階である。評価方法はSD法である。SD評価データの解析には,因子分析法を用いた。 結果として、2000Kと3000Kの照明は,伝統的景観に活動的な印象を与え,5500Kの照明では,評価の高い印象を与えることが明らかとなった。ただし,10000Kの照明においては,第1因子,第3因子軸のマイナス側に位置する傾向が示された。よって,伝統的景観には,青味を含んだ照明は適していなことが示唆された。
  • 大野 治代, 神農 悠聖, 田村 繁治, 平賀 隆
    セッションID: 05-26
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    日常空間の光環境が私たちに様々な心理的影響を与えている。その空間が作業を目的とするのか、休息を目的とするかにより、要求される明るさや雰囲気は大きく異なるので、それらの環境における心理的影響があらかじめ予測できれば、照明設計上有用である。また、日常生活において、目的とする室内の雰囲気を演出するに相応しいランプを容易に選ぶための資料とすることもできる。 近年、室内の雰囲気を演出するための光源に関心を示す人も多いことより、ここでは若者が光源に対して評価した結果を報告する。
  • 長田 直之
    セッションID: 05-27
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    現代の住宅における天空採光の効果を、筆者自身が設計した住宅をモデルとして調査するものである。これまで、住宅の自然採光計画の多くは設計者自身の経験によって決定されてきたが、自然採光(特に天空採光)について調査することで、自然採光(天空採光)についての心理的な影響や快適性との関係などの分析を行う。
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