札幌医学雑誌の編集委員として投稿原稿を審査し, 編集委員として反省すべき点や, 原稿が内容的にも体裁的にも正しく書かれていないことが多いことを経験した。
1) 原稿の受付, 受理について: 論文の priority に鑑み, 受付 (received) と受理 (accepted) を明確にすべきこと。
2) 校閲の迅速性について: 拙速を充分にいましめた上で, 受理の可否決定をなるべく早めるべきこと。
3) 原稿の体裁について: 本文中に著者の名を出して文献を引用するときの記載法に混乱のあること。本文または文献欄におけるet al. の用い方に誤りの多いこと。
4) 英文について: 論文の内容が正しく表現されているかどうかを第一とすべきこと。
5) 引用文献について: 引用文献がその論文の価値を示すほど大事であること。
6) 謝辞について: 謝辞が型式的に書かれることを厳にいましめたいこと。
7) 編集委員の責任について: 論文の内容審査について委員の責任を考えてみたこと。著者の責任を第一としても, レフェリーとしての責任を考え合わせて, 悩み多き仕事であると感じたこと。
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