画像電子学会誌
Online ISSN : 1348-0316
Print ISSN : 0285-9831
ISSN-L : 0285-9831
34 巻, 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
論文
  • 佐田 宏史, 前川 仁孝, 伊與田 光宏
    2005 年 34 巻 2 号 p. 116-125
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/03/10
    ジャーナル フリー
    本稿では低周波領域での分析性能に優れ,少ない周波数で精度良く波形を近似できる一般化調和解析とベクトル量子化を併用することでベクトル量子化よりも同ビットレートで画質を向上させる画像圧縮手法について提案する.画像圧縮技術の一つであるベクトル量子化は,高圧縮で画質が良いという特徴がある反面,画素の輝度値が緩やかに変化する,低周波成分を多く含む場合の圧縮に問題点がある.そこで,一般化調和解析により低周波成分を抽出・符号化し,残差誤差が閾値以上の部分に対してベクトル量子化を併用することで,ベクトル量子化のみでの圧縮に比べて圧縮性能の向上が期待できる.提案手法を評価した結果,提案手法はベクトル量子化より同ビットレートで0.3[dB]から0.5[dB]の画質の向上を確認した.
  • 安原 彰吾, 加藤 昇平, 加藤 諭, 伊藤 英則
    2005 年 34 巻 2 号 p. 126-133
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/03/10
    ジャーナル フリー
    本研究では,土器復元作業における考古学者の負担を軽減するために,計算機上で土器を自動的に復元する土器復元システムの開発を行っている.既存のシステムでは,破片画像から土器破片の輪郭線を抽出し,その輪郭形状を比較することにより接合判別を行っていた.しかしながら,遺跡発掘現場から出土した土器破片は欠損や風化などの影響を受けることが多く,破片の輪郭形状を比較するだけでは正確に復元できない土器も依然多く存在する.そこで本稿では,考古学者が復元の手がかりに用いる,土器の着色や表面模様などの色彩情報を考慮に入れた接合判別手法を提案する.まず,破片画像から色彩と形状の特徴をそれぞれ抽出する方法について述べ,与えられた破片画像に対して二つの特徴が持つ接合判別に対する有効性に基づいた重み付き類似度の評価手法を提案する.そして,重み付き類似度を用いることにより色彩と輪郭形状の双方を効果的に利用した接合判別手法を提案する.最後に,それらを実装した土器復元システムを実現し,遺跡発掘現場から出土した土器破片を用いた実験により,本手法の有効性を評価する.
  • 呉 剣明, 楊 達, 浦野 義頼
    2005 年 34 巻 2 号 p. 134-142
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/03/10
    ジャーナル フリー
    本研究では,著者らはいつでもどこでも誰でも利用でき,かつ学習者が自分のペースでより手軽に自学自習できることを狙いとした中国語学習支援システムを開発した.本システムは高機能バーチャル助手を用いた学習支援機能を備えることで,学習者に最適かつ最大限の学習機会を与え,学習意欲を維持・向上させながら学習できる環境の実現を図っている.同時に,自学自習にかかわる学習履歴などの統計情報を提供し,学習者が自分の学習達成度などを知りながら学習を進めることもできるように設計されている.最後に,評価実験の結果から,提案したバーチャル助手の有用性について考察した.
  • Kunitaka SATO, Kazuhisa TAKETOSHI
    2005 年 34 巻 2 号 p. 143-146
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/03/10
    ジャーナル フリー
    We proposed novel screen systems for magnifying stereographic depth lengths, such as a flat screen, a spherical dome screen and an oval dome (horn-type) screen as well as theoretical mechanisms for magnifying depth length. We fabricated the screens and confirmed the correspondence of theoretical and experimental values. The magnification ratio of the oval dome screen to the flat screen increased from 1 to 6.93 as the screen curvature parameter b increased from 1 to 4. Furthermore, we achieved depth distortions and obtained their eliminations.
資料
  • 田中 秀磨, 滝澤 修, 山村 明弘
    2005 年 34 巻 2 号 p. 147-155
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/03/10
    ジャーナル フリー
    ディスプレイなどの映像端末からノイズとして放射される漏洩電磁波を傍受することにより,表示画面を再現する実験を行った.パーソナルコンピュータを対象とし,以下の三つの手段を用いて表示画面の傍受を試みた.(1)近磁界プローブを端末に接触させた場合.(2)離れた場所からアンテナを用いた場合.(3)端末の電源ケーブルにインジェクションプローブをはさんだ場合.(1)の結果から,画面傍受が可能なだけでなく,ビデオ信号の同期周波数に関する個体ごとの僅かなばらつきによって,ターゲットの弁別が可能であることを示す.(2)の結果から,VCCIで規制対象となっている1GHz以下の周波数でもターゲットから4m離れた場所から画面傍受ができること示す.(3)の結果から,ACアダプタとプローブの位置関係が実験に影響を与えることを明らかにし,ターゲットから30m離れた電源ケーブルから画面傍受ができることを示す.
講座
連載技術解説
ビデオゲーム技術の動向と展望 II
feedback
Top