画像電子学会誌
Online ISSN : 1348-0316
Print ISSN : 0285-9831
ISSN-L : 0285-9831
38 巻, 3 号
A Special 200th Commemorative Issue
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
200号記念特集
画像電子関連技術の今後の展望
論文
  • 安藤 慎吾, 鈴木 章, 高橋 裕子, 安野 貴之
    2009 年38 巻3 号 p. 281-289
    発行日: 2009/05/25
    公開日: 2011/08/25
    ジャーナル フリー
    本報告では,画像上におけるパターンの変形を伴う対象の検出・識別に有効な “同時確率増分符号相関(JPrISC:Joint Probabilistic Increment Sign Correlation)” を提案する.提案手法では,複数の学習用画像より算出された増分符号の生起確率を識別に利用する.その際,近傍の複数の符号を組み合わせた同時生起確率に基づく統計量を用いるため,従来法である確率的増分符号相関と比べ,多クラス問題における識別能力が向上する. 更に,同時生起確率分布のエントロピーが小さいものから順に参照して類似度計算し,途中で予測上限値がしきい値を下回った場合にそれ以降の計算を省略することで,処理の高速化を可能とする.30クラスの絵画を対象とした検証実験の結果,従来法(粗密型部分空間法,確率的増分符号相関)よりも識別精度が高く,かつ高速に物体を検出・識別できることが確かめられた.
  • 包 躍, 長崎 圭太
    2009 年38 巻3 号 p. 290-295
    発行日: 2009/05/25
    公開日: 2011/08/25
    ジャーナル フリー
    立体ディスプレイの分野では,レンチキュラレンズ方式やパララックスバリア方式がよく知られているが,モアレ方式も両眼視差を利用する三次元画像表示方式の一つである.この方式は,逆立体視領域がなく非常に広域の立体視領域を有しているが,観察者に一定の奥行き感しか与えられなかった.そこで本稿は,可変奥行き感表示可能なモアレ立体画像表示システムを提案する.このシステムはプロジェクタの光学ズームを使うことで投影パターンの大きさを微小に変化させ,モアレパターンを形成する二種類の格子縞の間隔の差を変える事により奥行き感を可変できる.試作システムを用いた実験の結果,提案システムでは連続的に奥行き感が表現できることを確認した.
  • 増崎 隆彦, 筒井 弘, 尾上 孝雄, 水野 雄介, 佐々木 元, 中村 行宏
    2009 年38 巻3 号 p. 296-304
    発行日: 2009/05/25
    公開日: 2011/08/25
    ジャーナル フリー
    高解像度ディジタル画像を処理するJPEG2000コーデックLSIの システムアーキテクチャを提案する. 画質劣化を抑えるためにシングルタイル処理を行う場合, オンチップのメモリ量およびコア外部との入出力データ量が 膨大になる恐れがある. そこで本稿では,ラインベースDWTと呼ばれる二次元DWTを使用し, データを短冊状に分割して処理するシステム構成を採用したシステムアーキテクチャ を提案する. また,対応画像サイズ,コア内でのDWTの段数, 中間データの内部保持可否に対し, 各種構成に必要となるリソースを包括的に求め, 効率的なシステム構成を検討する手法についても述べる. 本システム構成に基づき, 8,192×8,192の画像をシングルタイルで処理可能な JPEG2000コーデックLSIを実装した結果, 回路規模は2.1Mゲート, 消費電力はI/O 3.3V,Core 1.8V,27MHzでの 符号化時に137.1mWであった.
連載技術解説
医用画像—基礎と臨床応用—V
社会安全のためのトレーサビリティ IV
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