初発多発性骨髄腫患者に対する自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法(HDT-ASCT)後のレナリドミド(Len)を用いた地固め療法及び維持療法を前方視的に検討した。症例12名。ボルテゾミブベースの導入療法奏効例に,HDT-ASCTとLen 10 mgによる維持療法を2年間施行。HDT-ASCT後に奏効が不十分な例にはLen 25 mg+デキサメサゾンによる地固め療法を施行した。年齢中央値68歳。Very good partial response以上の奏効率91.7%,2年無増悪生存率83.3%,全生存率91.7%。維持療法中に2例が増悪した。Grade 4の血小板減少を2例に,Grade 3–4の非血液毒性を皮疹3例,肝障害1例認めた。自家移植後Len地固め及び維持療法の有効性が示唆された。一方で維持療法中に早期再発や有害事象を認め,より効果的で安全な治療戦略の開発が望まれる。
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