International Journal of Myeloma
Online ISSN : 2187-3143
3 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
EDITRIAL
REVIEW
  • Masahiro ABE
    原稿種別: REVIEW
    2013 年 3 巻 1 号 p. 2-11
    発行日: 2013年
    公開日: 2022/08/10
    ジャーナル フリー

    Bone provides a unique microenvironment for myeloma (MM) cell growth and survival, including niches to foster clonogenic MM cells. MM cells stimulate bone resorption by enhancing osteoclastogenesis, while suppressing bone formation by inhibiting osteoblastic differentiation from bone marrow stromal cells, leading to extensive bone destruction with rapid loss of bone. MM cells alter the microenvironment through bone destruction in bone where they colonize, which in turn favors tumor growth and survival, thereby forming a vicious cycle between tumor ­progression and bone destruction. MM is still difficult to be cured despite the recent implementation of new agents, and its bone disease also remains a significant clinical problem. Further elucidation of the molecular mechanisms of tumor-bone interactions and tumor growth in the bone microenvironment will provide us with new approaches that have a real impact on both bone disease and tumor progression.

総説
  • 石田 禎夫
    2013 年 3 巻 1 号 p. 12-25
    発行日: 2013年
    公開日: 2022/08/10
    ジャーナル フリー

    30年以上の期間,メルファランとプレドニゾロン(MP)の併用療法が移植非適応骨髄腫患者に対する標準療法であった。最近10年の間に,サリドマイド,レナリドミドやボルテゾミブなどの新規薬剤が登場し,治療の選択肢が増加した。VISTA試験ではMP+ボルテゾミブ(MPB)療法がMP療法に比較して,TTPとOSが有意に延長していた。6つのランダム化比較試験のメタアナリシスでMP+サリドマイド(MPT)療法はMP療法に比較してPFSとOSが有意に延長していた。この結果から,MPB療法やMPT療法が現在の標準療法と考えられているが,レナリドミド+デキサメタゾン療法も良い選択肢になると考えられる。最近カーフィルゾミブとポマリドマイドがFDAで認可された。これらの新薬も多発性骨髄腫に非常に有効である。現在,多くの第2相試験,第3相試験で新規薬剤の併用療法が試されており,新しい標準療法はこれらの新規治療法と比較されることになると考えられる。

  • 半田 寛
    2013 年 3 巻 1 号 p. 26-34
    発行日: 2013年
    公開日: 2022/08/10
    ジャーナル フリー

    近年,新規薬剤を含む治療法の改善により,多発性骨髄腫患者の生存期間は年単位で延長してきているが,高齢者の予後は充分に延長したとは言えない。本稿では高齢骨髄腫に最適な治療を提供するために考慮すべき点について考察する。年間新たに発症する骨髄腫患者の26%が65歳から74歳,37%は75歳以上であり,高齢者の疾患であることは明らかである。高齢者は若年者に比べると多様であり,暦年齢と生物学的年齢との間にギャップが存在する。European Myeloma Networkではcomorbidity, disability, frailityなどを総合したvulnerabilityに基づき治療薬や使用量を選択することを提案している。高齢者でもCRに到達により全生存期間の延長が見られ,新規薬剤を組み込んだ治療により全生存期間は延長する。しかし高齢者では臓器機能が低下しているので治療薬を適切に減量する必要がある。骨髄腫患者の治療前QOLスコアは低く,化学療法によってQOLが改善することも判明しているが,新規薬剤の種類によってはQOLスコアが一時的に悪化することも認められているので注意が必要である。

  • 花村 一朗, 飯田 真介, 谷脇 雅史
    2013 年 3 巻 1 号 p. 35-46
    発行日: 2013年
    公開日: 2022/08/10
    ジャーナル フリー

    多発性骨髄腫(multiple myeloma; MM)は,形質細胞性の腫瘍で,複数のがん遺伝子の活性化やがん抑制遺伝子の不活化により発症・進展する。MM分子病態としては免疫グロブリン領域(immunoglobulin: IG)転座によるがん遺伝子の活性化が重要であるが,病態形成にはさらに多くの遺伝子・染色体異常のほか,エピジェネティック変化,micro RNA,骨髄微小環境などが複雑に関与している。近年,次世代シークエンサー(next generation sequencing technology; NGS)による全ゲノムシークエンス(whole genome sequencing; WGS)が可能となり,MMにおいて想定以上に多くのゲノム変異があることが判明した。WGSにより,タンパクホメオスタシスやヒストン修飾などに関連した遺伝子群に変異があることや,患者個体内におけるゲノム変異の不均一性,IG転座発生時期などが明らかとなった。またNGSにより患者個々の詳細なゲノム異常の同定が可能となり,現在盛んに行われている新規分子標的薬の開発とあいまって,MM個別化治療の試みはますます広がるものと思われる。MM分子病態の解明やその理解に基づいた治療戦略の検討・考案は,治療成績向上におおいに貢献できる。本稿では主に,MMにおける代表的な染色体異常やそれらの生物学的臨床的意義,NGSから得られた知見などについて概説する。

原著
  • 牟田 毅, 上村 智彦, 宮本 敏浩, 大野 裕樹, 平安山 知子, 加藤 光次, 竹中 克斗, 岩崎 浩己, 藤﨑 智明, 衛藤 徹也, ...
    2013 年 3 巻 1 号 p. 47-54
    発行日: 2013年
    公開日: 2022/08/10
    ジャーナル フリー

    多発性骨髄腫に対するmelphalan大量投与後の自己末梢血幹細胞移植について,単回移植後に経過観察したsingle群49例と,短期間に2回の移植を施行したtandem群53例との間で比較した。両群で,年齢(中央値61 vs. 59歳),及びDurie-Salmon病期(III期84% vs. 70%)に差はなく,移植後の完全奏効はsingle群6例(11.3%),tandem群10例(20.4%)であった(P = 0.2)。5年生存率(46% vs. 62%,P = 0.007),及び3年無増悪生存率(27% vs. 41%,P = 0.02)はtandem群で良好であった。初回移植後に敗血症で2例の早期死亡を認めた。帯状疱疹の合併は,single群で1例,tandem群で10例であった。Tandem移植後の結果は良好だが,後方視的解析による選択バイアスのため,single移植に対する優位は結論できす,今後の検証が必要である。

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