日本統合医療学会誌
Online ISSN : 2436-2158
Print ISSN : 2435-5372
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巻頭言
総説
  • 相原 由花
    2024 年17 巻2 号 p. 65-75
    発行日: 2024/11/15
    公開日: 2025/11/15
    ジャーナル フリー

    臨床アロマセラピーは、精油の心理的作用や薬理作用、アロマセラピーマッサージによるタッチの生理的作用により、症状の緩和やQOLの向上を図り、患者の自己治癒力を高め、健康回復や安楽の維持を目指すものである。欧米では、すでに看護ケアとして臨床アロマセラピーが導入されており、不安や恐怖の軽減などの心理的サポートや、痛みや倦怠感などの身体症状の緩和に用いられている。しかし日本では、「癒し」の手段としては認知されているものの、看護ケアとしては正式に認められておらず、各医療機関や看護師個人の判断で実践されているのが現状である。今後、慢性疾患患者や高齢者の増加は必至であり、治療だけではなくケアの重要性がますます高まっていくと予想される。そのため、従来の看護ケアだけでは限界があり、看護師はより幅広い看護ケア方法の習得が求められる。臨床アロマセラピーは、患者だけでなく看護師にとっても有用なケアとなるだろう。

原著
  • 鬼頭 和子
    2024 年17 巻2 号 p. 76-86
    発行日: 2024/11/15
    公開日: 2025/11/15
    ジャーナル フリー

    目 的:慢性期統合失調症患者へのふれるケアとしてマッサージの臨床での活用状況、患者-看護師の相互交流で何が起きているのか看護実践の様相を明らかにすることを目的とした。

    方 法:研究協力者は、精神科病棟で勤務する看護師3名を対象に半構造化面接を行い、質的記述的に分析した。

    結 果:93コードから【不確かさのなかでのマッサージの開始】【不確かさの減少と安心感の増大】【相互交流の増加】【ふれるケアが織りなす患者-看護師関係の構築】【患者の主体性の回復】【マッサージ実施の充足感】【臨床での活用が困難なケア】に集約された。

    結 語:マッサージを継続的に行うことで、相互交流が増加し、患者-看護師関係構築に有効な援助方法になることが、本研究の結果から示唆された。その一方で、マッサージによる看護実践は、【臨床での活用が困難なケア】と認識されていた。

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