Journal of Inclusive Education
Online ISSN : 2189-9185
ISSN-L : 2189-9185
7 巻
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原著論文
  • ―大学教員と災害看護の活動経験者の考える必要性のある教育項目の比較―
    高橋 公一, 野中 良恵, 秋永 和之, 柴山 薫, 梅﨑 節子, 福山 由美, 新地 浩一
    2019 年 7 巻 p. 1-15
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス
    看護教育において, 2008年度より統合分野が新設され, 災害直後から支援できる看護の基礎的知識について理解するという方針が示された. 災害看護は, 災害サイクルすべてにおける活動が対象であり, 他職種と協働し, 臨機応変に行動することが求められる. しかし, 実践的な災害看護教育に関する研究は少なく, より効果的な災害看護の教育方法を検討するため, 全国の看護系大学における災害看護の担当教員と災害看護の活動経験がある看護職者を対象とし, 重視する教育項目の違いを明確にするため研究を実施した. その結果, 大学教員群が災害看護を学ぶ上で必要と考えている項目は, 主に基礎的内容を重視した項目であった. 一方, 活動経験者群は, より実践に即した項目を重視していた. 活動経験者群が優先的に必要と考える教育項目を災害看護教育に導入することで, 今後の災害看護教育の向上が図られると考える.
  • ―特別支援教育成果評価尺度(SNEAT)を用いた縦断データの分析を中心に―
    太田 麻美子, 小原 愛子, 運天 尚美, 權 偕珍
    2019 年 7 巻 p. 16-25
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス
    文部科学省(2019)は、2017年から次期学習指導要領に関する周知・徹底を行っており、それに伴い小・中学校においては「カリキュラム・マネジメント」の観点を取り入れた次期学習指導要領に即した教育課程の改善等が少しずつではあるが、行われてきている。  本研究では、沖縄県内の知的障害を主とする特別支援学校において、教育課程の改善を行った2017年度及び2018年度の授業を、特別支援教育成果評価尺度(Special Needs Education Assessment Tool; 以下、SNEAT) (Han, Kohara & Kohzuki, 2014)を用いて評価する。そうすることで、教育課程及び指導内容の改善が児童生徒にどのような効果を与えるのかを検討することを目的とした。
  • ―特別支援教育の専門性の観点から―
    玉那覇 静子, 田中 敦士
    2019 年 7 巻 p. 26-39
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス
    沖縄県内の通常学校(中学校)の教育現場で通常の学級に在籍する生徒を対象に,SNEAT10の信頼性と判別的妥当性を検証した。SNEAT10はQOLの概念を取り入れ,「体の健康」3項目,「心の健康」4項目,「社会生活機能」の3領域10項目からなる尺度である。小学校で信頼性(小原・太田・安藤,2016)と判別的妥当性(Kohara, Ando, Yano, et al., 2017)が検証されているが,中学校での信頼性および妥当性はこれまで検証されていなかった。 本研究において中学校でのデータ収集を行い,信頼性を検証した結果,Cronbach's α値が体の健康・心の健康・社会生活機能の3つの領域でいずれも基準値の0.7を上回ったため,信頼性が高い尺度であることが確認された。また,判別的妥当性分析の結果,IN-Child非該当生徒とIN-Child該当生徒の点数が3つの領域のすべてにおいて,p<0.001となり有意な差が認められた。これらの結果により,SNEAT10は小学校だけではなく中学校を含めたの教育現場でのスクリーニングツールとして十分に活用可能であることが示された。
  • 金 珉智, 小原 愛子, 權 偕珍, 下條 満代
    2019 年 7 巻 p. 40-49
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿では、既存の研究等を用いて特別支援教育における制度・政策の変遷について国際的比較を行い、日本の特別支援教育における課題を見出すことを目的とする。学校教育法の一部改正により、2007年からこれまでの特殊教育が変わり、特別支援教育が本格的に実施された。特別支援教育は、日本を含め、世界各国で障害者の権利に関する条約を基に実施されている。日本では、インクルーシブ教育を行うための人的・物的な環境整備等が十分に行われず、理念が先走ったインクルーシブ教育導入への危険性があり、特別支援教育の先進国であるイギリスとイタリアの例を参考にしながらインクルーシブ教育の現状を丁寧に分析していく必要がある。一方、障害児に対する特別支援教育の制度及び政策は、国によって体制が異なるとはいえ、インクルーシブ教育を目指す目標は同一であり、学びの場である学校は特別支援教育の制度において中心的機能をしていることが示された。
  • 照屋 晴奈, 趙 彩尹, 矢野 夏樹, 金 彦志
    2019 年 7 巻 p. 50-62
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/30
    ジャーナル オープンアクセス
    重度・重複障害児への教育は、意思表示や実態把握の難しい等の課題があること、また、新学習指導要領で求められる、子どもたちが「何ができるようになるのか」、資質・能力を育成するために「何を学ぶのか」という、具体的な教育目標を示すことの課題があった。そこで。自立活動の内容とQOL尺度を対応させ、QOLの観点が具体的な教育目標として活用できるのではないかと考えた。新学習指導要領の自立活動6区分27項目に2つのQOL尺度を対応した結果、すべての項目が自立活動の内容に含まれる可能性があることが分かった。自立活動の内容に当てはまらなかったQOL尺度の項目内容として、経済に関する教育と性教育についての課題が示唆された。 本研究により、新学習指導要領が実施される今後の教育について、重度・重複障害児への教育はQOL尺度の項目内容が子どもたちへの教育目標として活用できる可能性あることが明らかとなった。
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