情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集
第1回情報プロフェッショナル シンポジウム
選択された号の論文の39件中1~39を表示しています
A1 特許情報 I
  • —ナノテクノロジー特許の情報解析—
    高橋 昭公
    p. A11
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    リスト型パテントマップは、電子化された特許情報をパソコンなどによる機械的な処理だけで解析できることから、効率的な特許情報の解析手法として注目されている。しかし、扱う件数が多くて電子データの入手費用が高額となるので、IPDLのデータで代替していたが、入手上の制約やデータの不備などが課題であった。本検討の目的は、ナノテクノロジー関連特許からその用途(応用)をFタームのテーマコードを用いて解析するという事例を介して、安価に入手できるようになったCSVデータを用いて、効率的かつ安価な解析手法を見出すことである。検討の結果、まずFタームのテーマコードを用いて用途(応用)を解析する手法は、IPCやFIを用いるよりも分かり易く、内容解析への移行も容易であった。さらに、CSVデータを用いてIPDLのデータを補完することも容易に行え、この手法は効率的かつ安価な特許情報の解析手法であることが示された。
  • —中国における特許調査の現状—
    赤壁 幸江
    p. A12
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    日本EPI協議会は、2002年度の小委員会活動の一つとして中国特許庁が提供する特許情報の活用検討を行い、その内容は韓国特許庁情報と併せてINFOSTAシンポジウム2003等で発表したとおりである。この1年、アジア特許情報の重要性が急速に高まる中、中国特許をめぐる環境も目まぐるしく変化し、カバーすべき情報も広がりつつあるが、一方で依然として特許調査の重要性が中国において軽視されているという現実がある。従って、今回は中国における特許調査の実態と、ここ数年で追加あるいは改善された中国特許情報関連データベースについて、特に網羅性に重点をおいた権利調査を視野に入れてまとめた。
  • —三つのエンドユーザ向け外国公報DBシステム(Delphion/QPAT/PatentWeb)の比較結果—
    川本 敦子, 堀越 節子, 国司 洋介, 福島 毅
    p. A13
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    日本EPI協議会では、2003年度の活動の一つとして、3つのエンドユーザ向け外国公報DBシステムについて検討するワーキンググループを作り、特にユーザから見た機能評価に焦点を絞って比較研究を行った。WGで作成した100項目以上からなる比較表をベースに各メンバでシステム毎に評価作業を分担し、各々の評価結果を持ち寄って一覧表に取りまとめた。本報告では、各システムの特徴的なプラス機能を以下のようなキャッチフレーズで表すと共に、その根拠とした機能について報告する。
    ・付加価値データと判断スピードと解析機能なら“Delphion”
    ・伝統的なオンラインサービス機能を継承する“QPAT”
    ・プロジェクト管理とファミリー調査と概念検索なら“PatentWeb”
    また、3システムに共通して、従来のオンラインサービスシステムと比べて「もう一歩」と感じられた部分も報告し、この種のシステムの現状の認識とした。
  • 清水 美都子, 岩澤 まり子
    p. A14
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    幅広い利用者を対象とした公的資金で運営される特許情報検索サービスを評価するために、データベースサービスの構成要素である、インターフェイス、蓄積内容および検索・出力機能の各観点からなる評価項目を設定した。この評価項目を用い、アメリカ特許商標庁のPatents Search、ヨーロッパ特許庁のesp@cenet、世界知的所有権機関のIPDL、ドイツ特許商標庁のDEPATISnet、および日本特許庁の特許電子図書館の現状調査を行なった。また、データベースサービスの運営の観点からも調査を行なった。その結果を基に、今後の公共の特許情報検索サービスのあり方について、考察した。
B1 医療・医薬情報 I
  • —主として病院内図書館について—
    竹内 文生
    p. B11
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    医療現場では近年、EBM(Evidence Based Medicine: 根拠に基づいた診療)といった考え方が急速に普及しつつある。これを実行する為には、世界中から最新の信頼性の高い情報を収集し評価しながら診療に当らなければならない。情報収集手段としてのインターネットはこの目的に最も叶ったメディアである。インターネットではオンラインジャーナルが利用できるようになり、また、EBMに関するデータベースも拡充してきており、その利用価値は益々高まるばかりである。診療の現場では従来から病院内図書室(館)が文献資料を収集し、利用者に提供してきたが、このような事態の中で、その機能も変質しつつある。病院内図書室が電子図書室に向けて脱皮していく為のポテンシャルについて現行の病院図書室の実態について調査した。その結果、図書室が病院内の情報拠点として機能することが期待されていることが分ると同時に、財政的にはその対応が容易でないことが分った。
  • —メールによる質問受付の分析から—
    加藤 砂織
    p. B12
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    東京女子医科大学図書館における利用者のサービス利用動向を把握するため、質問用アドレスに寄せられたメールでの問い合わせを内容別にカウントし分析をした。さらに質問者が臨床に携わっているかどうかで質問内容の傾向に差があるかを調査した。内容的な傾向の中にはEBM関連のデータベース導入の影響はあまりなかった。その結果、ネットワーク上のサービスとしては二次情報から電子ジャーナルなどの一次情報の入手に利用者の関心が移っている傾向が裏付けられた。また、ポータルサイトとしての図書館ホームページには直感的にわかりやすいデザインを求めると同時に、有益なコンテンツに対する選択眼は確かである。これらのことから、ナビゲータとしての使命を担う図書館は、情報環境を整えるだけではなく利用者との良好なコミュニケーションを目指し適切な関係の中で情報提供サービスの進展を図らなければならない。
  • 岡田 英孝
    p. B13
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    インターネット上の電子ジャーナルや二次データベースにおいて、訂正記事がどう扱われているのかを調査した。電子ジャーナルは東京医科大学図書館分館で受入した2003年出版の冊子体雑誌のうち、これに対応するPubMed収載の149タイトルを対象とした。二次データベースはPubMedを利用した。PubMedでは訂正記事の告知は約80%で、著者名などは書誌が訂正されている例が見られた。電子ジャーナルでは、被訂正論文から訂正記事へのリンクは68%の論文で見られたが、出版者によってはリンクしていない雑誌も見られた。被訂正論文自体の訂正がされている例は10%であった。訂正記事の扱いは、多くの雑誌で電子ジャーナルのリンク機能を活かしアクセス性は向上しているが、冊子体に準拠した扱いの雑誌もあり、被訂正論文自体の修正を含め電子ジャーナルの特徴を活かした対処が望まれる。
  • —eヘルス倫理コードマネージャー&アドバイザー資格制度—
    三谷 博明, 奥出 麻里, 下原 康子
    p. B14
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    医療法の広告規制の緩和の効果もあり、医療機関のWebサイトを通じた情報の発信提供が活発になってきている。わが国の病院の4割がWebサイトを開設していることが厚生労働科学研究でわかったが、提供するコンテンツの制作や提供法で課題を持っていることも示された。利用者に質の高いコンテンツやサービスを提供していくためには、提供者側が質の確保のための基準を自主的に策定し、日常的に運用していくことが望ましい。NPO法人の日本インターネット医療協議会(JIMA)では、国内で初めて医療系Webサイトの基準である「eヘルス倫理コード」を2003年から本格運用している。さらに、Webサイト管理者向けに、本倫理コードに沿ったサイトの構築運用のスキルを修得してもらう人材育成プログラムとして、eヘルス倫理コードマネージャー&アドバイザーの資格制度を始めた。
C1 物質・材料情報 I
  • —複数の材料データベースへの収録データ問い合わせシステム—
    藤田 充苗, 徐 一斌, 山崎 政義, 飯室 茂, 浅田 雄二, 八木 晃一, 宮木 清貴
    p. C11
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    物質・材料研究機構(NIMS)では、材料基盤情報ステーション(MITS)を新たに組織し、新材料開発や材料の信頼性・安全性・環境負荷を考慮する上で、知的基盤となる各種の材料データベースのインターネットへの提供を目指して、整備を行ってきた。当機構から提供する主要な材料データベースを当ステーションで一元管理して提供することを、15年度から開始した。これらの材料データベースは、これまでに当機構が構築してきた5種類とJSTから移管された6種類から成っている1-4)。これらのデータベースの充実を図り、材料分野の知的基盤となる情報提供を目指した活動を、物質・材料名あるいは特性をキーワードとして、希望のデータがどのデータベースに格納されているかを横断的検索できる「データベース統合検索システム」を開発したのでその機能の紹介を行う。さらに、当機構のデータベースの利用状況およびデータベースの活用例について報告する。
  • —高分子データベースPoLyInfoの構造情報をもつメタデータ—
    飯室 茂, 山崎 政義, 深尾 康秀, 桑島 功, 高柳 弘
    p. C12
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    NIMSの物質材料データベースは,2004年2月のMat Navi公開および5月のMDNへの接続により,検索機能の大幅な向上を果たした。高分子データベースPoLyInfoはこの統合検索用のインデックスとしてデータ処理ツールPoLyIndexを利用している。高分子材料はその構成成分や分子構造の多様性から得られる情報も多岐にわたり,分析はもとより得られた結果を整理・活用する段階でも従来のデータベース(DB)には満足できるものが無いのが現状である。13000件を超す登録ポリマーデータを含むPoLyIndexによる高分子辞書作成作業の現状を紹介し,高分子分子構造と対応したDBデータ構造とすることによる登録ポリマー拡張の方向について報告する。
C2 物質・材料情報 II
  • —材料用語のオントロジを用いた新しい知見の誘発—
    芳須 弘, 細谷 順子, 藤田 充苗, 芦野 俊宏
    p. C21
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    材料の世界を材料分類(JIS規格)、専門用語、材料科学の視点での語彙関係図で示し、その中で、社会の安全・安心に関わる情報の例として、発電機の材料選択や設計に欠かせない高温の材料特性であるクリープ特性データが、高温機器の設計に活用されるまでの課程を図示した。この図は、クリープ特性データをデータベースに格納・検索する際のデータ構造、データ解析、JIS規格などの照合の操作概念を示す語彙とそれら語彙の相互関係を示したもので、クリープ特性データのオントロジと呼ばれるものである。このオントロジにしたがって、クリープ特性データをデータベースから収集し、高温機器設計に必要な許容応力を算出するデータ解析をシームレスに行う方法について、Web情報(論文、テキスト、シミュレータ、データベース、規格、特許)を連携して、必要な関連情報の獲得をも含め、さらに新しい知見の誘発を検討した結果を報告する。
  • —中性子構造解析によって解明される生体高分子の水素・水分子の役割—
    黒木 良太, 海野 久雄, 大原 高志, 新村 信雄
    p. C22
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    Protein Data Bank (PDB)に集積された生体高分子(タンパク質、DNA等)の立体構造情報は、X線回折法やNMR解析によって決定された骨格構造情報が主なものであるが、近年では中性子回折法によって生体高分子の水素、水和構造の原子レベルでの本格的な決定がなされるようになった。水素結合や水和水はタンパク質の安定な立体構造を保つ上で重要な役割を担っているばかりでなく、タンパク質の機能発現やタンパク質同士の分子認識に深く関わっていることが知られている。そこでこれらの情報を統計的に処理し、その結果をわかりやすく表示することができる「生体水素水和水データベース(HHDB)」の構築を行った。このデータベースの構築により、これまで解明されていなかった水素原子や水分子の役割が明らかになる可能性がある。特に水和水はタンパク質に結合する様々な生体分子や医薬品との相互作用に重要な役割を有するので、生命現象の解明や創薬への貢献が期待されている。
ラウンドミーティング「これからの日本の学術誌」
  • —オ-プンアクセスの時代はやってきたのか—
    永井 裕子
    p. RM1
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    1998年米国ではじまったSPARC(Scholarly Publishing and Academic Resources Coalition)をご存知だろうか。日本でも、2003年同じ思想に基づき、国立情報学研究所が推進する学術流通基盤整備事業が始った。ここでご紹介するUniBio Pressはその生物系ジャーナル選定誌3誌による自主的な電子ジャーナルパッケ-ジである。自主的であるということが、わが国における学術団体が持っている背景や事情という観点から、画期的な意味をなしているという事実をここではご説明させていただき、合わせて今後の電子ジャーナルわけてもSTMジャーナルの動向が、学術流通におけるKEYとなっているということ、欧米SPARCが標榜するオープンアクセスについて、そして多くの研究者自らが、学術情報流通の中で何を選択するかにそれは大きく依拠するであろうという問題をお話しさせて頂きたい。
  • —課題満載の著作権処理—
    松下 茂
    p. RM2
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    国内学術雑誌の円滑で適正な著作権処理は、十分に進んでいない。主要な原因は、1)学術雑誌の国内での著作権処理機関(RRO)が複数に分かれていること、2)各著作権処理機関の管理する著作物が網羅性を欠くこと、3)利用者の意見が十分に反映されていないこと、などが挙げられる。また海外の学術雑誌の著作権処理も二つの著作権処理機関に分かれるなど、シンプルで円滑な著作権処理への道は決して平坦ではない。また、国内の学術出版者では著作権関係が曖昧なままになっている場合が多い。記事を書く著者と出版者の関係、及び「版面」に関する意識など、出版者側での整理が望まれるところである。この整理がなされなければ、本格的な電子ジャーナルの登場も期待しにくい。本発表では、このような現状を紹介し、そこからどのようにすれば円滑な著作権処理が可能であるかを提起し、更に出版者と著作権の関係のあり方についても考察する。
  • 殿崎 正明
    p. RM3
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    外国雑誌の価格の高騰および電子ジャーナルの普及に伴い、従来の学術情報コミュニケーションのあり方に変革が求められつつある。と同時に日本が情報立国、知財立国を標榜するならばトップランナーとなるべく「Science」、「Nature」を凌ぐ日本発の一流の学術雑誌を発行して行くべき時期が来ていること、日本の学術雑誌を世界に普及させる必要性とそれを育成する方法として、研究者の意識改革、日本の雑誌に発表した論文を評価し合う、研究助成金による報告書・研究成果は必ず日本の雑誌に投稿することを義務付ける、等の具体的な戦略について述べる。
  • —日本化学会の取り組み—
    林 和弘, 太田 暉人, 小川 桂一郎
    p. RM4
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    日本化学会は1989年から英文論文誌の電子化に着手し,試行錯誤の末,J-STAGEを効果的に利用した日本独自の電子ジャーナルを構築した.その結果は読者数の増大と高い海外比率として現れ,投稿数の増大につながっている.本稿では日本化学会での英文誌ジャーナルの現状と,有料公開に向けた取り組みを紹介する.
A2 医療・医薬情報 II
  • —ケースレポート—
    鈴木 博道, 重永 敦, 葉山 和美, 西岡 文美, 薄葉 千穂
    p. A21
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    ここ数年、わが国でも診療ガイドライン(Clinical Practice Guideline―以下「CPGL」と称す)開発が盛んになってきた。1990年以降国際的にも普及を始めたEBMの考え方が、わが国でも市民権を得始めたこと、EBMの考え方の延長上にCPGLがあること、そして平成11年度以来厚生労働省がCPGL開発を積極的に補助し始めたこと等が切っ掛けである。CPGL開発には組織的かつ大規模な文献の検索・収集と査読(レビュー)が必要であり、医学研究者が片手間に出来ることでもない。各分野の専門医学研究者等が、試行を繰り返しつつ、20数種の疾患別CPGLが形を整え、一部のCPGLは改訂作業も始まっている。筆者等はこれらの半分のCPGL開発に何らかの形で係わり、1/3強のCPGLについて文献検索から報告書編集までの多くの作業を担当してきた。この経験を基に、CPGL開発の手順や成果などについて分析し、評価を行った。
  • —データベースの機能比較と利用状況調査—
    仲 美津子, 網本 淳子, 安藤 聡子, 伊藤 幸紀, 今井 奈月, 上野 祐子, 岡 紀子, 鍛冶 恭子, 勝山 麗, 小島 史照, 酒井 ...
    p. A22
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    平成10年来続けてきた治験薬データベースの動向調査中、複合型Web版データベースシステムがインターネットの発展と共に台頭してきた。そこで今回、5年前に実施した治験薬データベースアンケート結果からどのように変化したかを調査した。その結果複合型Web版データベースの利用拡大が顕著であった。なぜ複合型Web版が受け入れられるのかを調べるべく、主要6データベースについてベンダーへのアンケートを実施し、さらに製薬会社別、薬理作用機作別に情報量、速報性、信頼性を比較調査した。また製薬会社のホームページに公開されている治験薬情報との比較も行った。その結果、複合型Web版データベースは臨床段階以前の化合物情報を多量に収録しているものの、臨床段階以降の治験薬収録数は大差がないことがわかった。そこでさらに複合型Web版データベースの優位性を探るべく、そのユーザビリティを比較検証した。
A3 特許情報 II
  • —Web検索の中でのワンストップ特許情報検索ツール(調査時間の短縮化とデジタルハンドリング)—
    桐山 勉, 長谷川 正好, 川島 順, 玉置 研一, 吉田 郁夫, 田中 宣郎
    p. A31
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    プロ・サーチャーの主題調査は通常20~30時間掛かり、如何にして3~5時間に短縮スピードアップするかが要求されている。また、オンライン検索システムもWeb型が主流になりInhouse DBもASPサービスに移行する動きが見受けられる。この様な状況下で、再現率と適合率の両方を同時に向上させ、かつ特許分類コードをすばやく分析解析し、合計検索時間を短縮し、的確にスピーディーに報告することがプロ・サーチャーに求められている。複数の検索システムを18個の主題モデルテーマを用いて検証中であり、そのシステム改善案を集約し考察と提案を発表する。具体的には、PATOLIS-IVとジー・サーチATMSおよびNRIサイバーパテントデスクの3つのシステムにおける概念または類似検索から始め、該当する特許分類コードを見つけ、最後にはブーリアン検索に到達する検索プロセスのスピーディー検索を試みた。その複数事例について報告する。
  • —視点の変化と技術の展開—
    岡谷 大, 森田 富士男, 小林 崇良, 村上 忠良
    p. A32
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    本発表では研究継続中のわれわれの「特許・発明評価および発想支援システム」について、最近の成果としてとくにトータル・システムの観点からの考察と、特許における評価と発想とを連携させたシステムを作成したので紹介し議論する。前者では特許の発想から訴訟までをトータルにとらえ、数量的な処理により全体として総合的なデータベースになること、後者ではそのトータル・システムや等価変換法の考え方にたって、特許・発明の発想と評価の連動した簡単なシステムを紹介し、問題点について特許実務、情報学、心理学などから議論する。終わりに今後の展望をのべる。
  • —分かりやすい出願経過表示—
    鉅鹿 明弘
    p. A33
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    特許検索システムで表示される出願経過情報は、審査記録、審判記録、登録記録が別々に表示されているので全体の状況を一目で把握できない。またユーザには重要でない情報が多く羅列されているので目的とする情報を探すのに手間がかかる。一方、特許法はしばしば改正され、それによって出願後の手続や手続の法定期間が変わっているので、表示された出願が適用された特許法と、その手続や法定期間を確認する必要がある。そこで出願経過情報の表示方法として、出願から権利消滅までのさまざまな経路を含む手続フローチャートを改正法に応じて作成し、フローチャート上のステップに審査・審判・登録のデータを割り付け、さらにデータが存在するステップをビジュアルに識別できるようにし、そのステップをクリックすればステップに割り付けられた情報が簡潔に表示される方法を検討した。ここで、表示される出願に適用されるフローチャートは自動的に選択され、各種の法定期間も自動的に計算されて表示される。この経過情報表示方法を特許検索システムを有する数社に提案して実用化された。ユーザビリティの高い経過情報表示方法としてユーザに好評である。
  • —グループ企業内におけるPATOLIS-IVの導入教育—
    岡本 和彦, 出口 昌信
    p. A34
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    エンドユーザー情報検索システムが普及、拡大している今日、企業の研究開発部門におけるエンドユーザー情報検索は一般化している。本発表では、宇部興産(株)研究開発本部及びグループ企業全体でのエンドユーザー教育とその中で取り組んでいるPATOLIS-IVの導入教育について述べる。エンドユーザー向け日本特許情報検索システムとしてはNRIサイバーパテントをグループ企業内で広く普及させ、利用している。しかし、事業化レベルでの特許調査、他社との侵害回避のための調査では、PATOLIS-IVも併用する必要があり、グループ企業内の拠点箇所でPATOLIS-IV活用のための教育を実施した。教育にあたっては、エンドユーザーである、研究者、技術者、知的財産部員各自が目的に応じた使い分けができることを目的とし、そのための利用者マニュアルを独自に作成した。加えて、特許情報検索システムの機能、コマンド、料金等についての比較表も作成した。
B2 情報管理 I
B3 Web情報利用
  • 上野 元治
    p. B31
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    Web技術の発展により,空間的,時間的に高い分解能を持つ情報を,極めて低コストでアクセスできる環境が構築されつつある.このことを背景に、Web技術を活用し,社会や産業経済のダイナミクスを観測するシステムの構成法を提案する.構成法は,自然科学(技術)における方法論,モデルの提案→観測(測定)→観測結果によるモデルの検証,を基本とする.例として,製品開発におけるイノベーション・ダイナミクスを取り上げる.研究開発,投資などの意思決定の支援を念頭に置き,イノベーション・ダイナミクスにおける実時間観測の実現性を考察する.実際、システムの技術的な実現性は,セマンティックWeb,Webダイナミクス,ロードマッピング,などの進歩により,高まってきている.すなわち,われわれは社会や産業経済のダイナミクスを実時間で観測できる装置を手に入れつつあるといえる.
  • —技術論文等の検索に関するケーススタディ—
    中村 理
    p. B32
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    インターネット上の情報、特に、専門技術情報の効率的検索手法を見出すことを目的として、インターネット上に公開されている論文等を検索収集する手法について検索エンジンGoogleを使用したケーススタディーを行った。ケーススタディーにおいて、まず、情報源(ページ)タイプとして論文のみを選択指定する方法を検討し、論文に共通な形式上の用語を組み込んだ検索式を検討した。この検索式は論文中の形式上の用語として共通性の高い「introduction」、「abstract」、「references」などを組み合わせたものである。この検索式により検索結果の中の論文適合率を一桁以上向上することが出来た。また、論文と同様に重要な情報源であるWhite Paper、ニュース資料に対しても同様な手法の可能性を検討した。
  • 植松 利晃, 山崎 匠, 近藤 裕治, 時実 象一, 尾身 朝子
    p. B33
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    科学技術振興機構(JST)が開発・運用する電子ジャーナルシステムJ-STAGE(科学技術情報発信・流通総合システム)に登載される電子ジャーナルと世界の科学技術情報をリンクするため、JSTリンクセンターが開発された。JSTリンクセンターではJ-STAGE論文に記載された引用文献からCrossRef、PubMed、ChemPort、JOISなど国内外の電子ジャーナルやデータベースへの出リンクと、これら電子ジャーナルやデータベースからJ-STAGE電子論文への入リンクをサポートしている。リンクの処理方法や新規な機能について述べ、またリンクの効果について議論する。
B4 情報分析
  •  
    宮入 暢子
    p. B41
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    年に一度更新される雑誌引用統計データベースJournal Citation Reports®では、さまざまな雑誌評価のための指標が提供されている。2002年版Science EditionのPharmacology & Pharmacy分野の雑誌188誌を中心に、これらの指標を用いて多面的な分析を行った。雑誌の影響力や重要性を計る指標であるImpact Factorは、分野を越えて比較できないことを、他2分野との引用動向をグラフ化することによってあらためて示した。Immediacy IndexやCiting/Cited Half-Life等の指標により、Annual Review of Pharmacology and ToxicologyAntiviral Therapyなどが、より速報性の高い薬学関連雑誌であることがわかった。Citing Journal Listingに基づいて描かれる2ステップマップでは、医学系総合誌がハブのような位置に出現し、より特化した薬学の各主題を扱う雑誌グループを結び付けていることがわかった。引用データの客観性を損なわないためにも、各指標や適切な分析手法を用いて、多面的なアプローチが求められる。
  • —JOISデータベースを使用した計量書誌学的考察—
    松山 裕二, 寺内 徳彰
    p. B42
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    日本の大学の論文発表状況について調査した。2003年に実施した電子ジャーナルを使用しての英語学術雑誌での論文発表状況調査(参考文献1)と同等の調査である。今回はJOISの2ファイル(JSTPlusとJMEDPlus)を使用して1997年と2003年での国内外の状況を調べた。JSTPlusでみると、所属機関が漢字で表記されている論文数は両年でほぼ同数であるが、機関名が英語で表記されている論文は約13%増加しており、これは電子ジャーナルでの調査結果とほぼ同じであった。JMEDPlusでは漢字機関名は84%、英語機関名は128%増加(2.28倍)している。同ファイルの収録レコード数が122%増加(2.22倍)したことが主因であると思われる。この影響を除くために、2003年の検索結果から会議録文献を除いて検討を進めた。さらに、大学毎に論文あたりの平均著者数と所属機関数を算出し、雑誌タイトルへの論文発表の集中度(雑誌集中度)についても調査した。最後に、外国機関や企業との共著論文率を調べた。
  • 原田 郁子
    p. B43
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    世界中で刊行されている科学技術に関する刊行物がどの程度存在し、その発行国、本文使用言語、分野などの傾向を調査した。また、その中でもJSTで収集している資料がない中南米地域発行の資料について、分野や言語などの詳細を調べた。
C3 ファクトデータベース
  • —水産研究所が収集した20世紀の始めから現在までの調査データのディジタル化—
    渡邊 朝生, 石田 行正, 宮地 邦明
    p. C31
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    水産研究所は都道府県の水産試験研究機関と連携して、明治・大正期から現在に至るまで100年以上にわたり我が国周辺海域の海洋環境と水産生物、漁業に関する組織的な調査を実施してきたが、これにより取得された海洋環境情報や生物情報の多くは報告書や観測原簿等紙文書としてのみ保管されてきた。これらの資料は地球温暖化の影響を受けた我が国周辺海域の海洋環境の長期的な変動の実態や数十年の間隔で増減を繰り返すマイワシやニシンなどの水産資源の変動の要因を明らかにする上で重要なデータであるとして注目されている。このためこれらの未開発の研究資源を利用可能とすること及び紙の劣化等による情報の散逸に対処することを目的として資料の磁気化を行うとともに、水温や塩分などの海洋物理観測から卵稚仔、魚体、漁獲量等の生物調査情報までの多岐に渡る海洋生態系情報を統合するためのデータベースの開発を行った。
  • —GODACシステムの文書情報DB応用の試みについて—
    宮城 博, 園田 朗, 砂川 貴之, 宮城 哲, 荻堂 盛誉, 大城 美香, 設楽 文朗
    p. C32
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    JAMSTEC(独立行政法人 海洋研究開発機構)では、海洋・地球変動情報の利用促進の一環として、GODAC(国際海洋環境情報センター)でのデジタルアーカイブ、DB構築、webによる公開・提供を推進しており、筆者らは、それらDBシステムに関する報告を行ってきた。[1]、[2] 今回は、大城ら[3]で紹介した映像情報DBと文書情報DBの機能連携を、さらに発展させた複合型DBの構築を試みた。動画データと文書データを組合せて複合型DBを知識ベースとして構築することで、アーカイブ作業者の映像情報DBのメタ情報構築に役立てるとともに、深海調査の現場の研究者、観測技術員等による船上でのビデオログ作成支援にもなる「深海調査ナレッジベース」の検討と、「有孔虫DB」の試作、検討を行った。
  • —感染症発生動向調査、47都道府県別、1981-2003年—
    長谷川 伸作, 井上 仁, 陶山 昭彦
    p. C33
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    感染症発生動向調査事業で収集される患者発生データを用いて、クライアントサイドが必要に応じたデータの時系列解析を行える簡易なソフトの構築を試みた。信頼性のあるデータの収集、欠損データの補完法、データの分布とその位置を捉える基本統計解析、傾向変動、季節変動、循環変動などの時系列データの構造解析などの方法をプログラムした。これらデータ解析に基づく各感染症の過去・現況把握の方法および流行予測法についてのプログラムも装備した。実践的には、小児科およびインフルエンザ定点把握の13感染症について、全都道府県別(1981年から現在まで)患者報告数データも搭載し、ソフトワークシートへの入力で時系列解析・流行予測の最終結果を導けるようにセットした。
C4 情報管理 II
  • —辞書引きソフトと索引ソフト—
    立花 肇, 海野 喜美夫, 礒川 佳之
    p. C41
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    文献データベース作成を支援する各種のソフトを開発し,実際に使用してその効果を確認した。開発したソフトは(1)英文和訳の辞書引きソフト,(2)分類・索引付与ソフト,(3)過去の作成データ検索・解析ソフト,(4)完成したデータのチェックソフト,の4種である。特に辞書引きソフトは約200万語の辞書を持ち,長文の英語を一瞬に辞書引きする強力な支援ソフトである。実際に翻訳やインデキシングを行っている専門家の意見を聞きながら開発し,利用のためのテストを繰り返して改良を重ねた。これらのソフトを社内でルーチンに使用することにより,データ作成の作業効率が大幅に短縮し,過ちを防いで均一な正しいデータ作成ができるようになった。開発したソフトは種々のデータベース作成に応用可能であり,また英文和訳の辞書引きソフトは科学技術文書の翻訳作業はもとより,和文英訳の支援ツールとしての利用も期待できる。
  • —(株)日立製作所日立研究所の事例—
    服部 博之
    p. C42
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/10/15
    会議録・要旨集 フリー
    企業図書館における複写サービスには、著作権の問題が複雑に絡んでくる。ここでは、(株)日立製作所日立研究所における著作権管理事業者との契約の実態と、著作権対応の文献入手依頼システムの機能、運用状況について述べる。
C5 図書館活動
feedback
Top