近年,高等教育機関で FD (Faculty Development) の導入が盛んである. 授業がわかりやすく高度な内容で, 学生の満足度が十分に高いことが求められる. この授業改善活動は自己点検や第三者評価での公表が求められている. 本研究では大学の教育活動において, 短時間で教員とほぼ全ての学生との信頼関係の確立を目指した. 毎回の講義で学習姿勢や学習活動状況を個々に把握し, 学習活動のより活発化を目指し Web 実装のシャトルカードを試みた. シャトルカードは教員と学生のコミュニケーションを活性化する紙媒体の連絡カードである. Web 化により拡張性に富み, 運用面も向上した. また, コメントをより詳しく書くという授業改善本来の効果も認められた. 従って, Web 実装により, 教員と学生のコミュニケーションが密になり, 学習者の理解内容の確認, 学習者の感想や質問を明確に促す効果があったと考えられる. 本稿ではシャトルカードに基づく実践内容を報告し, Web 化による有効性を示す.
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