1997年以来、厚生労働省は科学的なエビデンスに基づく診療ガイドラインの作成を促進するために補助金の交付を始めた。日本眼科学会でも2000年から白内障の診療ガイドラインの作成を開始し、2001年3月に報告書をまとめた。我々はこの過程で文献検索作業を担当し、PubMed、The Cochrane Library、医学中央雑誌を網羅的に検索した。その結果、白内障に関する日本語文献は1987~2001年の期間で4,924件、外国文献は1966~2001年に24,502件あり、その中から研究デザインなどから8,224件に絞り込んだ。最終的に研究班により362件が診療ガイドライン作成のためのエビデンスとして採用され、その約8割が外国文献だった。本研究では最終的に採用されたエビデンスの分析も行い、診療ガイドライン作成のための文献検索の具体的な方法について考察する。
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