イノベーション力研究
Online ISSN : 2758-9773
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1 巻
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研究論文
  • 堀川 桂太郎, 鈴木 源吾, 𠮷田 貴裕
    2023 年 1 巻 p. 5-19
    発行日: 2023/09/25
    公開日: 2023/10/16
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     新サービスや新プロダクト開発をイノベーション創出に導くため、蓄積したビジネスケースをデータ化して、タイムリーに活用する手法を提案する。ケースメソッドのビジネスケース文書に代わり、機械学習を適用できるように、各ケースをイノベーションに影響する要因により特徴ベクトル化して利用する。検索可能となった類似ケースを開発プロジェクトに俊敏かつ適時に適用する。成功・失敗要因の検索、類似事例の検索、ケース資産の付加価値向上が期待できる。単純なチェックリストによる簡易な方法により成功・失敗要因に分解し、成否の度合いをデータ化する。ケースの特徴ベクトル化により、クラスタリング分析、協調フィルタリングによるリコメンデーション、将来的な成否確率を目的変数とした回帰・予測など多彩な機械学習分析が可能となる。

  • Masayuki KONDO
    2023 年 1 巻 p. 21-34
    発行日: 2023/09/25
    公開日: 2023/10/16
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     グローバリゼーションが進展する中で、他国の企業と同様に日本企業も世界で現地の頭脳を活用してイノベーションを実施している。このようなイノベーション活動の成果の1つは知的財産権の創出である。本論文は現地の頭脳を用いた日本企業の海外における知的財産権の創出を他国の企業と比較しながら中国、インド、ロシアおよびタイについて分析を行っている。その結果、日本企業も地元の頭脳を活用して知的財産権の創出を行っているが、その国への海外直接投資額を考慮すると、他国の企業に比べてそのパフォーマンスはよくない事を明らかにしている。

  • ~日本企業の提携成立の分析によるエコシステム論の発展~
    宮元 万菜美
    2023 年 1 巻 p. 35-48
    発行日: 2023/09/25
    公開日: 2023/10/16
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     本研究は、構造パースペクティブのエコシステム論であるAdner(2021)のMVE(Minimum Value Ecosystem)概念と記事データを用いて、2017年以降に成立した日本企業の新事業創造に関係が深いと考えられる提携の状況を明らかにする。これを以て本研究は、構造的パースペクティブのエコシステムが測定可能であることに一定の根拠を示すと同時に、理論発展の可能性を示す。現在の日本企業の提携は、イノベーティブなMVEが盛んというよりは、既存のビジネスの不足資源を相手に求める傾向が強い。自前主義の限界、イノベーション活性化を充足するためには、挑戦的な目的を共有するMVEの生成に意欲を向け、実践していくことが求められる。

  • 明珍 儀隆
    2023 年 1 巻 p. 49-64
    発行日: 2023/09/25
    公開日: 2023/10/16
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     本研究は、新しい管理会計システムの導入において、組織や組織成員の変化やコンフリクト発生、その帰結などのメカニズムを制度論に基づいて解明しようとする管理会計チェンジ研究の予備的研究である。本研究では、新制度派社会学に基づく制度的企業家に関する先行研究レビューを通じて、制度的企業家概念を整理し、今後の管理会計チェンジ研究への適用における課題を明らかにする。

研究ノート
  • 〜DMOの評価指標モデルの構築に向けて〜
    市川 昌史
    2023 年 1 巻 p. 65-77
    発行日: 2023/09/25
    公開日: 2023/10/16
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     2015年の観光庁によるDMO登録制度創設以来、多くのDMOが設立、持続可能な運営が求められているが、観光庁はその評価指標として画一的な「必須KPI」の設定を要件化している。本稿では、DMOの持続可能性を収益性と仮定し、観光庁公表の登録DMO「形成・確立計画」を基に、収益性と「必須KPI」の達成度を算出し、「必須KPI」はDMOの持続可能性に資するものであるのか、回帰分析を行った。その結果、有意な関係性は認められず、より詳細な業績指標の収集とより複雑化した回帰モデルの検討が必要であることが明らかになった。今後、DMOの持続可能性の向上には、画一的な「必須KPI」や経済的指標に留まらない各DMOに即した評価モデルの構築を図る必要がある。

寄稿記事
  • ~ある小中学生プログラミング塾の経験~
    東條 英明
    2023 年 1 巻 p. 79-92
    発行日: 2023/09/25
    公開日: 2023/10/16
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     毎年日本で生まれる90万人の中には飛びぬけた能力があるのに、適した職に就けず、引きこもり、ストレスを抱えたまま日々を過ごしている子供がいるかもしれない。筆者は新潟市内で子供向け専業のプログラミング教室「ミラプロ」を運営してきた。過去6年間、毎日、プログラミングに夢中になる子供たちの姿や素晴らしい発想力に触れてきて、たった200人の中にも、新潟を、日本を変えてくれる可能性を秘めた子どもたちがぞろぞろいることを知った。本稿では、次世代のイノベーターを育てるミラプロの活動を紹介するとともに、現代の子どもたちの特性、保護者の考え方、教育の問題点など、日々、子ども、保護者と向き合う中で感じた問題点や彼らの創造性をはぐくむヒントについて書きたい。

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