医療
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29 巻, 4 号
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  • 佐藤 昭雄
    1975 年 29 巻 4 号 p. 315-321
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 高安 劭次, 香取 早苗
    1975 年 29 巻 4 号 p. 322-327
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    むちうち損傷による難聴例13例に対し, 血管拡張剤及び筋弛緩剤併用の牽引療法を3~6ヵ月間行い, 治療前後の純音聴力検査及び頸性純音域値変動現象(CTS)の成績を比較して治療効果を検討した. 結果は次の通り.
    (1)正中頭位の感音性難聴とCTSとしての感音性難聴が同型障害像であつた6例8耳(難聴の原因が頸部にあると診断できる)では, CTSの消失のみならず正中頭位の難聴も改善.
    (2)正中頭位とCTSとの難聴が異型障害像であつた7例8耳(正中頭位の難聴は頸部と無関係であると診断できる)ではCTSのみ消失.
    以上のことから次の結論を得た.
    1)対象13例16耳のむちうち損傷に起因した純音聴力障害は全例改善と見なせる. その治療の限界は上述(1)及び(2)とすべきである.
    2)CTS検査は頸部に起因する感音性難聴の範囲を診断する上だけでなく. 治療効果の判定と治療の限界決定上にも重要な所見を与える.
  • 2. 胸腺リンパ球とその分化
    浅本 仁, 古田 睦広
    1975 年 29 巻 4 号 p. 328-340
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    11例の新生児胸腺をフリーズ フラクチヤー法により観察した. ての方法は細胞表面の観察に極めて有効である. 特に, 私共は, リンパ球の核小孔の単位面積あたりの数が, 細胞の代謝活性や成熟度に関係していることに注目し, 核小孔の密度により, 皮質の少ないもの(皮質タイプI)と多いもの(皮質タイプII), 髄質の少ないもの(髄質タイプI)と多いもの(髄質タイプII), 非常に密度の高い大リンパ球及びこれと同程度以上高い小リンパ球(タイプIII)の5つのタイプに分類し, 各々の形態的特徴を示した. またこれらめ胸腺内における分化の過程を推測した. 核小孔の密度の高い細胞程, 副皮ホに対して感受性の高いことが注目され, 副皮ホ投与後の胸腺皮質退縮の機構を推測した.
    一連の分化の過程には細網上皮細胞が関与していると考えられ, その形態的特徴と, リンパ球(タイプIII)との関係を述べた.
  • 清水 英利
    1975 年 29 巻 4 号 p. 341-348
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    私は20名の精神病患者(入院分裂病9, 外来分裂病9, 外来うつ病2)にFluphenazine enanthateを使用した. 投与方法は1~2週間に1回6.25~25mg/dayを筋注し, 全例に抗パ剤, 大部分に他の向精神薬を併用した.
    治療成績は著効5, 有効5, 軽快7, 無効3であり, 改善率85%であつた. 個々の精神症状には, 情意の鈍麻に45%, 拒絶症に50%, 幻覚妄想に36.8%, 興奮に54.5%有効であつた. 副作用としては, パーキシソン症状30%, 流涎, 口渇など自律神経症状25%, 血圧低下10%にみられ, すべて対症療法で改善した.
    以上のことからFluphenazine enanthateは, 拒薬患者や, 入院を拒否する外来患者など, 種々の問題点を有する精神病患者の治療に, とくに有効な薬物であるといえる.
  • 小西 池穣一
    1975 年 29 巻 4 号 p. 349-363
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    自然気胸の実態を掌握し, その成因解明の一助にするため全国国立病院, 療養所における自然気胸の実態調査を行い分析検討を加えた.
    この調査によつて, 自然気胸の発生は地域別にかなりの相違があること, 及び大気汚染地区と汚染地区以外の地区における自然気胸症例数に推計学上有意差が認められることから, 自然気胸の発生と大気汚染との間には何らかの関連性のあることが推定された.
    また共同研究班11施設の自然気胸症例数を5~13年間にわたつて追跡調査を併せ行い, 自然気胸症例の年度別増加の追跡と分析, 年令, 性別, 内因的因子, 職業との関係, 特発性, 続発性自然気胸の変遷, 再発, 死亡の検討, 治療及び予後などの実態について報告した.
  • 榎本 尚美, 山下 九三夫
    1975 年 29 巻 4 号 p. 364-374
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    本邦においてはこれまで全身麻酔の詳細な統計がみられず, おおよその数を知るにも社会保険点数を逆算するといつた姑息的な手段しかなかつた. WHOなどから時に麻酔の現況などの問い合わせがあり, 我が国においても比較的精度の高いこれら統計をもつ必要があると考えられてきた. 私共国立病院麻酔共同研究班は従来パンチカードによる麻酔統計調査を行つていたが, 電子工学の発達に伴い, 極めて大きな母集団の情報処理に適しているものとして電子計算機の応用を企画し, 可能ならば更にこの方法を全国的な規模に拡大したいと考えて, 基礎的研究をはじめた.
    1971年には電子計算機用のマークカードを試作したが, 1972年には更にこれを改良し, 内容を充実した上, 取り扱いを簡易化することに成功した. 本論文にはそれらの経過と, 試験的に行つた1971年度の成績, および改良したものによつて得た1972年度の統計調査について述べ, 検討を加えた.
  • 寺沢 時江, 国分 豊明, 片岡 喜久雄
    1975 年 29 巻 4 号 p. 375-380
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    急激な発症で眼筋麻痺, 運動失調, 腱反射消失を3主徴とする予後良好な症候群(Fisher Syndrome)は文献上15例報告されている. 我々もFisher症候群の2例を経験したので追加報告する.
    症例1は3主徴の外に脳神経障害(VII, IX, X, XI, XII), 四肢躯幹の筋力低下と尿閉を伴い, 症例2は3主徴の1つである運動失調が軽度であり, また内眼筋麻痺を欠如した. 2例とも, 脳脊髄液の蛋白細胞解離が見られ, 副腎皮質ホルモンに良く反応した.
  • 福田 仁, 青木 薫, 戸村 光宏, 福田 健
    1975 年 29 巻 4 号 p. 381-385
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    ピクウイツク症侯群の3例を報告した. 第1例 55才男, 肥満と傾眠を主訴として来院, 身長166cm, 体重80kg, +43%の肥満度を示し, 周期性呼吸, チアノーゼ, 肝障害を認めた. 第2例 36才男, 夜尿を主訴として来院したが, 泌尿器科的には異常は認められず, 著しい傾眠によるためであつた. 1年前より多飲, 多尿があり, 最近は夜間呼吸困難で目醒める. 身長168cm, 体重93kg, +50%の肥満度, チアノーゼ, 赤血球増多, 肝障害, 糖尿病, 心電図上右高電位差が認められた. 第3例22才男, 4年前より肥満著しく, 2ヵ月前より傾眠, 呼吸困難出現. 血圧160/100mmHg, 睡眠中, 無呼吸状態が周期的に出現し, チアノーゼを伴う. 身長164.5cm, 体重109.5kg, +89%の肥満度を示す. 赤血球増多, 糖尿病, 肝障害, 心電図上右型を示し, 胸部レ線で心拡大, 肺うつ血を認めた. 3例共, pO2低下, pCO2上昇が認められ, 減食により, 全例共, 体重減少し, 諸症状の改善をみた.
  • 吉田 文直, 伊藤 宗元, 長縄 謹子
    1975 年 29 巻 4 号 p. 386-391
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    発熱, 扁桃腫脹, 頸部リンパ節腫脹を主訴とする患者で末梢血中に異型リンパ球を認めた2例と異型リンパ球を認めない対照3例についてPaul-Bunnell血清反応, Davidsohn吸収試験, Wöllnerの方法による吸収試験を行つた結果, 前者2例ともPaul-Bunnell血清反応が対照に比して高値を示した. パパイン処理ヒツジ赤血球を用いた吸収試験(Wöllnerの方法)では2例とも抗体価に変化はないが対照3例では抗体価の消失が認められた. 加熱処理牛赤血球による吸収試験(Davidsohn吸収試験)では逆に2例が著明に抗体価の低下が認められたが対照3例には著変はなかつた. この反応様式から前者2例を伝染性単核症と診断した. ここに用いたDavidSohn吸収試験は, 血清病および伝染性単核症のときに高まる抗体とForssman抗体とはそれぞれ異なるものであるという血清学的理由に基づくものである. またまだ病因不明といわれる本疾患にEB virusとの関係がいわれだしてきている.
  • 太田 藤市郎
    1975 年 29 巻 4 号 p. 392-393
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    昭和48年末より昭和49年初にかけての約2週間, インド各地を観光視察旅行中, 感染したと推定される赤痢の1例を経験した.
    分離菌株は, Shigella dysenteriae 2と同定されたが, 本菌型はインドにてしばしば分離されるも, 日本内地では稀有のため, 印度株の感染輸入例と断定した.
    病状は軽症にて, Wintomylonの使用により, 在院16日間にて全治退院させることが出来た.
  • 乃木 道男, 佐藤 禎二, 水庭 弘進, 柴田 英生, 福岡 俊一, 山崎 祐
    1975 年 29 巻 4 号 p. 394-396
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 古畑 哲彦
    1975 年 29 巻 4 号 p. 397-407
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    国立横須賀病院泌尿器科における昭和46, 47, 48年度の外来患者, 入院患者及び手術々式について統計的観察を行つた.
    1. 外来患者総数は1,940名, うち男886, 女1,054名であつた. 主要疾患では, 尿路性器結核10, 非特異性膀胱炎667, 尿路結石症125, 膀胱腫瘍24, 前立腺肥大症66及び前立腺癌13例であつた.
    2. 入院患者総数は407名で, 前立腺肥大症46, 膀胱腫瘍36, 前立腺癌21, 睾丸腫瘍18名で腫瘍疾患が多かつた.
    3. 手術総数は222件で, 主たる術式は前立腺摘出術の24件であつた.
  • 国越 宇市
    1975 年 29 巻 4 号 p. 408-412
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 胸壁平滑筋肉腫
    松葉 卓郎, 野田 栄次郎, 大網 弘
    1975 年 29 巻 4 号 p. 414-415
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 1975 年 29 巻 4 号 p. 416
    発行日: 1975/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
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