医療
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29 巻, 5 号
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  • 山村 雄一
    1975 年 29 巻 5 号 p. 433-438
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 山野 恒一, 沢田 茂, 渡辺 易治, 市野 千恵子, 島田 司己
    1975 年 29 巻 5 号 p. 439-444
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    近年, 小児科領域において, 緑膿菌感染症が増加しつつある. しかし, 化学療法の発達した現在でも, 緑膿菌感染症に対する治療はいまだ十分ではない. それ故, 緑膿菌感染症に対する治療も大切であるが, 発生させないための対策がより重要だと考える.
    我々は重症心身障害児120名が入所している本療養所において, 4例の極めて難治性の緑膿菌感染症を経験した. これら4例を通して, 重症心身障害児病棟における緑膿菌感染症の現状とその感染予防の対策について考察を加え, 報告する.
  • 第1報 消化性潰瘍と肝, 胆道疾患の胃液ペプシンについて
    伊藤 綏, 加藤 督介, 三宅 良彦
    1975 年 29 巻 5 号 p. 445-451
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    胃液酸度に関する研究は多いが, これに比べ胃液ペプシンについては基礎的なものの歴史は古いけれど, その臨床的研究はごく最近になつてからである. この原因は多くの研究者が指摘してきた通りペプシン測定法にあつたことは確かである. 我々は比較的簡単な操作で多くの検体を処理し得るSamloff-KleinmannのRadial diffusion法の今村氏変法を用いて胃液ペプシンと消化器疾患との関係を研究した. 目的は胃液酸動態の研究から最近では消化性潰瘍発生の主因はペプシンに移つていることと, 肝, 膵, 腸疾患にみられる消化性潰瘍の発生病理に対する従来の胃酸による説明は不可能であり, どうしても消化管ホルモンとそれに密接な関係を有するペプシン活性が問題となつてくるので, この点を解明することに重点を置いて研究を進めた. 今回は各種酸度を呈した胃炎, 胃潰瘍, 十二指腸潰瘍, 胃癌, 肝炎, 肝硬変症, 胆石症計78例について酸度とペプシンとの関係を観察した.
  • 与那原 良夫, 加藤 督介, 加島 弘, 伊藤 綏, 高原 淑子, 桐村 浩, 石山 和夫
    1975 年 29 巻 5 号 p. 452-458
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    我々はGastrin RIAKITを用いて, 血中ガストリン測定における有用性を検討した. その結果は次に示すごとくであつた.
    1. キツトは高比放射能を有する2週間以内に使用することが好ましく, 緩衝液のpH補正は十分確認する必要がある. 2. インキユベーシヨンは温度条件並びに時間的要因を厳密かつ正確にして実施すれば, 各条件においてほぼ一致した成績を収め得る可能性を示した. 3. 再現性については, 高濃度においてややバラツキが多く見られたが, これより低濃度でのバラツキはほとんど見られなかつた. 回収率は平均100.6%と良好で, 本法の臨床検査での有用性を示した. 4. 正常者30例の空腹時血中ガストリン量は52~123(平均86.8±23.3)pg/mlで, 胃潰瘍及び十二指腸潰瘍においては正常者と同じかやや高値を示す傾向にあり, また十二指腸潰瘍は胃潰瘍に比して低値を示した. 慢性胃炎では正常者に比べてやや高値を示した. また巨赤芽球性貧血では異常高値をとる興味ある所見を示した.
  • 藤川 淳策
    1975 年 29 巻 5 号 p. 459-462
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    心内短絡の確定診断のためには心内各部の血液酸素飽和度の差を知ることが有効である. しかしこの差は種々の原因により判別の困難なことがある. 著者はこの問題について, 手術によつて心内短絡を確認した症例で心内各部の血液酸素飽和度の差を求め短絡の有無を判定するための有意性を検討した.
    対象として先天性心疾患の乳幼児91例を選んだ. また血液酸素飽和度は心臓カテーテル施行時に心内各部よりヘパリン採血を行い, ILメーター113S1型で血液PO2, pH値を測定し, 酸素解離曲線より求めた. 短絡の存在の一応の目安となる値は次の通りである.
    ASDでは右房と上下大静脈の平均値との差が4%, VSDでは右室流出部と右房の差が6%, PDAでは左, または右肺動脈と右室流出部との差が5%であつた.
  • はじめに
    島村 喜久治, 荒井 進, 山形 豊, 東海林 文一郎, 木村 享, 阿部 鹿次郎, 小野 勝
    1975 年 29 巻 5 号 p. 463-475
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 矢坂茂 茂
    1975 年 29 巻 5 号 p. 476-480
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    国立療養所刀根山病院に10年以上引きつづき入院している肺結核患者は70名(男子40名女子30名)で次の理由で現在もなお入院中である.
    1) 入院が大変遅く, すでに耐性を持つたまま入院しており, 早期に入院した患者でも耐性の獲得が早く, 菌の陰性化を極めて困難にしている.
    2) 大空洞, 広汎病巣のため外科的手術を受け得る患者が極めて少なく, 手術による入院期間の短縮は出来なかつた.
    3) 入院が長期になるほど低肺機能者が増加し, 更に数多くの合併症を併発して, これに大喀血, 頻回喀血が加わつて, 退院をますます困難にさせている.
    4) 以上の医学的理由のほかに比較的病状が軽く, 回復状態にありながら, 積極的な社会復帰の意欲のない者があることも今後の問題点となろう.
  • 深水真吾 真吾
    1975 年 29 巻 5 号 p. 480-486
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    国立療養所再春荘における長期入院肺結核患者(10年以上)の状態を調査し, 入院期間がこのように長期化した原因に関し, 当荘で行つた化学療法並びに外科療法について反省を試みた.
    またこの間の喀痰中結核菌の消長, 殊に長期陰性後の再排菌ならびに塗抹及び培養の陽性より陰性への推移の状況などにつき調査した.
    次に, 現在入院治療を必ずしも必要としない状態になつてもなお家庭の事情のため退院困難なものについて調査し考察を加えた.
  • 大藤 敬美, 平野 玲子
    1975 年 29 巻 5 号 p. 487-490
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    大理石骨病は全身の骨格の硬化性変化を起こすことが特徴の疾患であり, 幼児の報告例は稀れなものである. 我々は2才4ヵ月の男子の1例を経験したので, 主に歯科口腔領域の見地から報告する.
    患者は外来以前, てんかん様発作と発熱を繰り返し, 当院小児科を受診した. 家族歴, 遺伝関係に異常認めず. 臨床所見として肝, 脾の腫大, 低色素性貧血, 便潜血反応(+++), GOT 131, GPT 64, CRP(++), 眼底視神経網膜萎縮と黄斑部変性, 視力障害強度, 腱反射亢進などが認められた. レ線所見で身体各所の骨格に骨硬化像, チヨーク様変化が見られ, 歯科的所見として歯牙萌出遅延著しく, 顎骨も処々に硬化像があり, 頭蓋は前後方向では一見仮面を被つたような像を示した. 萌出及び未萌出歯牙の形態は一般に歯冠の大きさはほぼ正常であつたが, 歯根端は未完成であり, 歯牙の萌出遅延を観察中であつたが, 患者死亡のため中止のやむなきにいたつた.
  • 日和田 邦男, 瀬良 好澄, 西村 道彦
    1975 年 29 巻 5 号 p. 491-496
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    患者は48才(現在55才)の男で, 労作時の呼吸困難及び咳と痰を主訴に入院した. 胸部レ線写真はほぼ全肺野にびまん性の線状陰影と米粒大から小豆大の結節状陰影を示した. 開胸肺生検組織像は細気管支レベルから肺胞壁にかけての間質性肺炎像が特徴的であつた. 特に細気管支周囲の間質には線維増生が著明で, リンパ球の浸潤も強く, 胚中心を伴つたリンパ濾胞の形成も認められた. マツソン体も多数認めた. また小動脈には増殖性血管炎が認められた. 以上の所見からリウマトイド間質性肺炎と診断した. しかし慢性関節リウマチの診断基準に照らし合わせて, 既往歴, 入院中及び退院後の経過からは臨床的に慢性関節リウマチとは診断をくだし得なかつた. 治療はステロイド剤が有効であつた.
    Rheumatoid lung disease without arthritisともいえるUnusualな1例である.
  • 藤田 長久, 久代 昭二, 高沢 直之, 堀川 楊, 鈴木 正博, 中村 仁志夫
    1975 年 29 巻 5 号 p. 497-504
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    臨床的に顔面肩甲上腕型筋ジストロフイー症を呈し剖検により慢性多発性筋炎であつた30才男子例を経験した.
    多発性筋炎における問題点ないし最近の知見を記載した. 更に顔面肩甲上腕型筋ジストロフイー症を呈した多発性筋炎11例の外, 文献的に神経原性筋萎縮症12例, ミトコンドリア異常症6例, 重症筋無力症3例, Myotubular myopathy 5例, Nemaline myopathy 1例, Central core disease 1例を集計した.
    顔面肩甲上腕型筋ジストロフイー症はFacioscapulohumeral syndromeのなかでみるべきであり, 特に治療可能のミオパチーである多発性筋炎や重症筋無力症との鑑別診断が重要であることを痛感した. そしてその手段として治療的診断が考慮されるべきと思われた.
  • 田中 良憲, 安藤 烝, 高橋 信介, 宮川 洗平
    1975 年 29 巻 5 号 p. 505-508
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    近年電顕的研究, ウイルス学的研究がさかんになるにつれて, これまで非定型脳炎あるいは原因不明の脳炎とよばれたもののなかから, ヘルペス脳炎をはじめいくつかのウイルス脳炎が確立されてきている.
    我々は臨床的に分裂病あるいはヒステリーが疑われ, 経過とともに急性脳炎の症状を呈し, 死亡した症例を剖検する機会をえた.
    病理組織学的には, びまん性リンパ球髄膜脳炎と考えられるが, 電顕的検索及びウイルス学的検索では特異的な所見をみいだすことはできなかつた.
    しかし, このような原因不明の脳炎の症例を数多く検討し, その本態を明らかにする意味から本症例を報告し, 若干の考察を加えてみた.
  • 太田 藤市郎
    1975 年 29 巻 5 号 p. 509-511
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    約1年3ヵ月間にわたり, 西アフリカガーナに滞在し, 電話架設作業に従事し, 本年5月中旬帰国後再発せる熱帯熱マラリアの1例を報告した.
    1) 症例は26才の男性で, 現地滞在中は, マラリア予防対策として指示された, 英国製キニーネ錠週1回1錠宛内服を厳守しなかつたという.
    2) 発病後8日目に, 黒水熱の合併を確認した.
    3) 治療にはAtebrin 1日0.39分3, 7日間に, 次いで, Plasmochin 1日0.039分3, 4日間を併用し完冶した.
    4) 後遺症としての肝, 腎障害は, 間もなく改善されたが, 貧血の回復にはPrednineの併用を必要とした.
  • 野田 栄次郎
    1975 年 29 巻 5 号 p. 512-513
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 1975 年 29 巻 5 号 p. 514
    発行日: 1975/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
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