沖縄県立八重山病院精神科開設以来のカルテ1350枚(昭和37年~54年11月)のうち, 使用し得た1249枚を用いて, 八重山地方の精神科医療の状況の分析を試みた.
1. 八重山地方は, 42年出張診療開始, 44年外来開設, 48年精神科病棟開棟, 49年2月より常勤医がいる.
2. 分裂病群27.3%, 躁うつ病群2.0%, 神経症群19.2%, てんかん15.7%, 精神薄弱8.2%, 老人性精神障害5.2%, その他17.3%であつた.
3. これら数値は, 隣りの宮古群島の統計と類似しており, 38年の精神衛生実態調査と比較すると, 分裂病群・てんかん・神経症群が多く, 精神薄弱が少なかつた.
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