全国の5国立療養所小児科に施設入院療法中の気管支喘息児に対し, 経時的に運動負荷試験を行い, 臨床経過との相関を検討した. 運動負荷は自転車エルゴメーターを用い, 負荷量12.6kpm/kg(0.035kp/kg, 60rpm), 負荷時間6分間で行い, 1ヵ月間に2回, 3ヵ月間行つた. 得られた症例32例の結果は次の通りであつた.
1. 負荷前1週間のPEFR, 負荷直前のFVC, FEV
1, PEFRと各々のパラメーターの最大低下率の間に相関は認められなかつた.
2. 発作が安定し, 1日の間のPEFRの変動の少なくなつた11月にはEIBは改善した.
3. 入院中の臨床重症度とEIB重症度の一致率は極めて悪く, その多くはEIB重症度の方が重かつた.
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