1981年10月から1983年9月までに経験した, High Risk Pregnancy(HRP)症例のうちNon-stress testを施行した60症例を対象とし, KrebsらのScoring systemを用い, そのNST moniteringの臨床評価と合わせて児の予後との関係を検討した.
1. NST score 9点以上の高値群49例, 8点以下の低値群11例で, そのPerinatall morbidity は前者で69%, 後者で91%であつた.
2. NSTscoreと生化学的情報との相関は高率に認められたが, 一方では相関不一致例が尿中E3単独群で21%, 血中HPL単独群で27%, 併用群で18%認められた.
3. SFD(-)群及びhigh Apgar score群はともに高率にNST高値群に偏在した.
4. 一方NST低値群に注目すると91%のPerinatal morbidityのうち, いわゆるfalse positiveは9%と低率であり, HRP症例におけるNST低値群は十分に予測される児のpoor prognosisに対し厳重なる胎児管理の必要性がうかがえた.
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