医療

脳外科領域における血管内手術

西正吾, 橋本信夫

1996 年 50 巻 12 号 p. 801-810
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.801

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脳外科領域における血管内手術を症例を混じえて紹介した. マイクロカテーテル・ガイドワイヤー, 各種塞栓材料の出現road mapping機能を有するDSAの開発により超選択的なカテーテル挿入が可能となり, さらにその場所での処置がより安全に確実になされるようになった. 脳動脈瘤, 血管奇形, 硬膜動静脈瘻などに対する塞栓術, 攣縮血管や狭窄・閉塞病変に対する血管形成術などその適応は多岐にわたり, 従来の外科的手術と併せて脳外科領域における血管病変の治療効果をいっそう高めるものと患われる.

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閉經婦人の高脂血症に対するエストロゲン剤とシンバスタチンの治療成績

丹後正紘, 川原領一, 松山毅, 長柄一夫, 瀬戸俊夫, 鈴木康夫, 岡部三郎

1996 年 50 巻 12 号 p. 811-815
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.811

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総コレステロール値が220mg/dl以上を示す高脂血症例は, 卵巣摘出後の閉経例(A群)では28例中13例(46. 4%)で, 自然閉経例(B群)では104例中48例(46. 2%)であった. この高脂血症例にホルモン補充療法(HRT)を3ヵ月行った結果, 高脂血症例はA群28例中9例(32. 1%), B群104例中35例(33. 7%)に減少した. このHRT 3ヵ月後の高脂血症例にHRTとシンバスタチンの併用を行った結果, 高脂血症例はA群では28例中4例(14. 3%), B群では104例中18例(17. 3%)にまで減少した.
閉経前後の女性の血清脂質に対するスクリーニングを積極的に行って, 高脂血症例には日常生活の指導と薬物療法を行うことによって, 閉経期以後の女性のQOLを高めることが期待できる.

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21世紀の高齢者医療を考える

井形昭弘, 田中喜代史

1996 年 50 巻 12 号 p. 816-817
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.816

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Japan has to develop a new elderly medicare system in 21st century as a nation with the longest life expectancy. Toward a healthy and active longevity society, a new medicare system should take the following basic principles into consideration; the improvement of QOL as its target, comprehensive team care system, integrative system of medicare, prevention and welfare and the application of high technology.
In this symposium, according to their own idea each speaker reported what should be done in each field to establish a new medicare system in 21st century longevity society.

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高齢者医療における医師の役割

小澤利男

1996 年 50 巻 12 号 p. 818-822
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.818

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高齢者看護学のめざすもの

金川克子

1996 年 50 巻 12 号 p. 823-826
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.823

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高齢者医療の今後の動向

尾嵜新平

1996 年 50 巻 12 号 p. 827-830
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.827

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国立長寿医療センターの役割

山田英雄

1996 年 50 巻 12 号 p. 831-835
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.831

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高齢者医療における医療従事者像

岩崎榮

1996 年 50 巻 12 号 p. 836-839
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.836

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老年病医療について

―夢を語る―

木畑正義

1996 年 50 巻 12 号 p. 840-843
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.840

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免疫グロブリン結合クレアチンキナーゼ(CK)によるマクロCK血症がみられた甲状腺機能低下症の1例

影山洋, 斉藤哲也

1996 年 50 巻 12 号 p. 844-848
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.844

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高クレアチンキナーゼ(CK)血症を契機に発見された甲状腺機能低下症の患者で免疫グロブリン結合CKによるマクロCK血症がみられた患者を報告する. 症例は50歳女性, 高血圧で外来通院中約1カ月前頃より両側上肢の筋力低下の症状あり, CKを測定したところ, 異常高値で, 精査のため入院. 乾燥皮膚, 頭毛の脱落, nonpitting edema, 両側上下肢の筋力低下がみられた. CKは98. 5%がMM活性であり, 電気泳動ではextrabandがみられ, マクロCKが疑われた. 薄層ゲル濾過法で正常スポットと高分子スポットがみられ, 酵素免疫固定法では重鎖はA, 軽鎖はκとλの両者からなる免疫グロブリン結合CKであることが明らかとなった. 身体所見より甲状腺機能低下症が疑われ, 遊離T³, T⁴とも測定感度以下, TSHは異常高値であった. 甲状腺自己抗体, TSHレセプター抗体は陰性であった. 甲状腺ホルモンの補充療法により筋力低下は消失し, CKも正常化し, 免疫グロブリン結合CKも消失した. 甲状腺機能低下症に伴い免疫グロブリン結合CKがみられたのは本症例が2例目であり, きわめてまれであると考えられた.

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十二指腸病変を認めた家族性大腸腺腫症の1例

小長英二, 竹内仁司, 吉岡孝, 田中屋宏爾, 安井義政, 深澤拓也, 川嶋健, 村上一郎, 佐藤正和

1996 年 50 巻 12 号 p. 849-852
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.849

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患者は47歳女性. 1980年, 血便を主訴として受診し, 大腸にびまん性にポリープと上部直腸に癌腫を認め, 拡大結腸左半切除術を施行した. 術後癌の再発を認めることなく経過したため, 1985年10月残存結腸切除, 直腸粘膜切除, 回腸肛門管吻合術を行った. 術後, 軟便が1日5～6回あるものの日常生活には困難を感ずることなく順調に経過していた. 1994年8月嘔気, 嘔吐, 貧血などを訴え, 十二指腸Vater乳頭部癌を認め, 9月膵頭十二指腸切除術を行った. 組織学的には中分化管状腺癌であり, 他に十二指腸に多発するtubular adenomaとその一部にcancer in adenomaを認めた.
本症例は, 現時点では家族内に他に大腸腺腫症患者を認めないsporadic caseである. 大腸腺腫症は上部消化管にも隆起性病変を随伴し, 時に癌の発生を認める. 従来診断に際し大腸のみに注目してきたが, 術後経過を含め上部消化管の精査は必須である.

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パーキンソン症候群患者に発生した大腿骨頚部骨折の予後調査

浜崎寛, 増本眞悟, 松尾克平, 藤井正吾, 畑中良夫

1996 年 50 巻 12 号 p. 853-856
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.853

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パーキンソン症候群患者は, 病状の進行とともに歩行能力が低下し転倒しやすくなるので, 大腿骨頚部骨折を生じる頻度も増加する. そのうえ, 治療においても難渋することが多く, また, 治療法についても意見の一致をみていない. そこで, 今回, 我々は, 1988年より1995年までに, 当院において手術を行った大腿骨頚部骨折患者138例のうち, パーキンソン症候群を合併した10例12関節を対象として, 術後の歩行能力を中心に予後調査を実施し, 成績不良因子について検討を加えた. 高齢者でかつ, 術後に肺炎などの重篤な合併症を併発した例は予後不良となりやすく, 予後を良くするためには受傷後早期に手術を行い, 術後も早くからリハビリテーションを開始すること, および術後の肺炎などの合併症対策が重要と考えられた.

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臍帯血幹細胞移植と同種骨髄移植の併用療法を施行した再生不良性貧血の1例

古山輝久, 金谷誠久, 市場洋三, 福井秀樹, 村上元正, 駒沢勝

1996 年 50 巻 12 号 p. 857-861
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.857

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症例は4歳の女児. 診断は肝炎後の重症再生不良貧血. 薬剤療法はほとんど無効で顆粒球コロニー刺激因子投与により好中球数は500/μl以上に保たれたが, 時々の赤血球輸血と頻回な血小板輸血を必要とした. 骨髄バンクに登録したが提供者は見つからなかった. 母親が男児を出産した際に臍帯血を採取・保存した. 患児と男児のヒト白血球抗原は完全に一致した. 前処置として抗胸腺細胞グロブリンとサイクロフォスファマイド投与, 全リンパ節照射を行った後に冷凍保存しておいた男児の臍帯血38. 5mlと骨髄血30mlを輸注した. 術後17日目に好中球数が500/μl以上, 術後22日目に血小板数が5万/μl以上となった. 急性, 慢性GVHDはいずれもみられなかった.

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神経学シリーズ

8. 抗ガングリオシド抗体と神経疾患

吉野英

1996 年 50 巻 12 号 p. 862-866
発行日: 1996/12/20
公開日: 2011/10/19

DOIhttps://doi.org/10.11261/iryo1946.50.862

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