進行卵巣癌3例(IIIc期, IV期-2例)の自験例から, 本法の適応と臨床応用を検討した.
症例1(IIIc期)は骨盤・傍大動脈リンパ節に多数の転移を認め, Second Look Operation(SLO)で顕微鏡的陽性, 超大量化学療法(CBDCA: 1300mg/m
2, VP-16: 1300mg/m
2, Cyclophosphamide(CPM): 3000mg/m
2)後, PBSCTを施行, 経過良好である. 症例2(IV期)は試験開腹, SLOにて腫瘍の残存を認め, 超大量化学療法(CBDCA: 1500mg/m
2, VP-16: 1500mg/m
2, CMP: 3800mg/m
2)後, PBSCTを施行, 軽快退院するも再燃により死亡した. 症例3(IV期)は開腹時, 大綱部腫瘍は摘出できず, SLOでCytoreductive Surgeryが施行され, 超大量化学療法(CBDCA: 1200mg/m
2, VP-16: 1200mg/m
2)後, PBSCTを施行, 経過良好である. 全例とも顆粒球数はPBSCT後day8~10で500/μ1以上に, 血小板数もday14-16で100×103/μl以上に回復した. colony Forming Unit Granulocyte-Macrophage(CFU-GM)とCD34陽性細胞数は相関を認めた(r=0.693). 本法の臨床応用はSLOで腫瘍容量の著減例か顕微鏡的陽性例が適応と思われた
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