各分野の政策医療ネットワーク構築が進行中である. これらが完成すれば, その対象疾患はほぼすべての診療内容を包括することとなり, 見方を変えれば巨大な仮想全国総合病院(e-HOSPITAL JAPAN)が構築されるに至る.
クローズドネットワークであるHOSPnetのセキュリティを最大限に活用することで, e-HOSPITAL JAPANを構築すれば, そのスケールメリットを活かした経営戦略ならびに診療支援のためのEBMが創造可能である.
独立行政法人移行後の各国立病院・療養所を見据えて, HOSPnet研究会が主体となり, 各施設の経営的・経済的・設備的・人事的医療資源を有効活用するための情報管理に関して調査研究し, e-HOSPITAL JAPAN構築のための具体的な提言, すなわち, 縦割りされた19の政策医療ネットワークを, 横断的に有機的かつ効率的に運用するためのグランドデザインを作成すべく, e-HOSPITAL JAPAN構築時のナレッジマネジメントの方法論に関する調査研究を行った.
具体的には, 学会・研究会などの自動受付システムの構築を実例に, フリーウエアの有効性とコストベネフィットを検討するとともに, この方法論の応用として, 「ASP型電子カルテシステムにおける手術・麻酔記録モジュールの設計とその実装」を設計・開発・実装例として示し, その有用性を証明した (2004年3月4日-6日, 電子情報通信学会第15回データ工学ワークショップ/第2回日本データベース学会年次大会にて発表. 論文は印刷中).
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