システム制御情報学会論文誌
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4 巻, 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 石渕 久生, 田中 英夫
    1991 年 4 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 1991/01/15
    公開日: 2011/10/13
    ジャーナル フリー
    本研究では, 2群判別の問題を取り上げ, ニューラルネットによる可能性分析と必然性分析の方法を提案する.まず, 可能性と必然性の概念に基づく判別分析の方法を示す.つぎに, 可能性判別分析および必然性判別分析のためのニューラルネットの学習アルゴリズムを提案する.提案手法では, ニューラルネットの結合強度の学習は, 重み付き2乗誤差の総和が最小になるように行なわれる.このとき, データ点ごとの重みを学習と共に徐々に変化させることにより, 可能性あるいは必然性を考慮した判別分析を行なうことができることを示す.さらに, 例題を用いて提案手法の説明を行なう.
  • 吉田 知司, 大松 繁, 寺西 大
    1991 年 4 巻 1 号 p. 11-20
    発行日: 1991/01/15
    公開日: 2011/10/13
    ジャーナル フリー
    本論文はリモートセンシングデータのパターン認識問題ヘニューラルネットを用いる手法を提案している.これによって,誤認識の割合を減少させかつ従来のBayes法による手法と比較して識別誤差のバラツキの少ないデータ処理結果が得られることを実データに基づいて定量的に検証している.さらに,雲の影の補正を行なって分類する手法に対しても本論文の手法が有効であることを示す.
  • 伊藤 崇之
    1991 年 4 巻 1 号 p. 21-27
    発行日: 1991/01/15
    公開日: 2011/10/13
    ジャーナル フリー
    時空間パターンを認識できるニューラルネットワークモデルを提案する.モデルは特徴抽出部と統合部の二つの部分からなっている.前者は, 入力信号の立ち上がり, 立ち下がりなど, 時間に固有の特徴を抽出する.後者は, P細胞とT細胞の2種類の細胞からなっている.P細胞は特徴の統合を行なう.T細胞は, メモリ機能を持つ.これら2種類の細胞層を交互に縦続的に接続し, 位置不変性と変形の許容能力も実現している.コンピュータシミュレーションによって, モデルがパターンの時間伸縮や, 位置ずれ, 変形を許容できることを示した.
  • 生天目 章, 上田 延寿
    1991 年 4 巻 1 号 p. 28-36
    発行日: 1991/01/15
    公開日: 2011/10/13
    ジャーナル フリー
    コネクショニストモデルを用いて, 2次元領域のパターンを識別する問題について考察する.適当な数の中間ユニットを配置した従来の多層ネットワークによる識別ではパターン領域が複雑になるにつれてその識別能力は低下し, 中間ユニットの数や学習例を増大させてもその識別性能は改善されないことを示す.また, 一般に非線形の複雑な決定領域におけるパターン識別システムをコネクショニストモデルにより実現するためにはシグモイドのような単調な非線形関数のユニットだけでは不十分でチェビシェフ関数のような非単調関数を持つユニットとの組み合わせが必要であることを示す.従来のモデルに代わるものとしてチェビシェフネットワークという新しい多層ネットワークアーキテクチャを提案する.パターン領域の境界曲線をチェビシェフネットワークに学習させ, その出力値の論理結合により識別する方法および領域の境界曲線近傍における対象領域内外のいくつかのパターンをチェビシェフ関数により非線形変換し, それらを正負の学習例として学習・識別させる二つの方法について提案する.いずれの方法においても新しく提案したチェビシェフネットワークによる識別方法は, 一般にパターン領域の複雑性に依存しない優れた識別性能を有することを示す.
  • 五味 裕章, 川人 光男
    1991 年 4 巻 1 号 p. 37-47
    発行日: 1991/01/15
    公開日: 2011/10/13
    ジャーナル フリー
    本論文では神経回路モデルを非線形フィードバックコントローラに利用するときの学習法を提案する.学習後には制御対象の非線形性が補償され, 参照モデルで規定される応答に従うようになる.
    ここでは, この学習スキームの収束性を確率微分方程式の平均化とリアプノフの方法で証明し, 有効性を倒立振子制御のシミュレーションの結果により示す.また, この学習スキームと動物の小脳における姿勢・歩行の学習制御との関連を議論する.
  • 回路ブロック配置問題を例として
    喜多 一, 小谷 英之, 西川 〓一
    1991 年 4 巻 1 号 p. 48-56
    発行日: 1991/01/15
    公開日: 2011/10/13
    ジャーナル フリー
    Hopfield型ニューラルネットワークによる組合せ最適化については, 多くの報告があるが, その有効性と問題点の解明は未だ不十分である.本論文ではこの手法の有効性を回路ブロック配置問題を例として検討する.シミュレーションの結果, 本手法では対象問題の特性を十分に吟味してネットワークを設計する必要があり, 適切な設計が可能なとき, かなり良い解が見い出されることが示された.また良いパラメータ値の設定についての, 理論的な考察も合わせて行なう.
  • Kohonenの自己組織化特徴図における抑制入力信号の導入
    田村 坦之, 寺岡 照彦, 鳩野 逸生, 山縣 敬一
    1991 年 4 巻 1 号 p. 57-59
    発行日: 1991/01/15
    公開日: 2011/10/13
    ジャーナル フリー
    本稿では, ニューラルネットワークの一モデルであるKohonenの自己組織化特徴図 (Self-organizing feature map) に対して, 抑制入力信号を導入することにより, 高速に巡回セールスマン問題の近似解 (準最適解) を求める方法について述べる.
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