国際エクササイズサイエンス学会誌
Online ISSN : 2436-679X
Print ISSN : 2433-7722
3 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 比留間 右京, 吉川 武, 瀬戸 あかり, 角田 渉, 平賀 篤
    2020 年3 巻1 号 p. 1-4
    発行日: 2020年
    公開日: 2023/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的] 本研究は,健常成人に対し電気刺激療法(NMES)での電極貼付位置の違いにより筋力に及ぼす影響を検証することを目的とした. [対象と方法] 男女健常成人30名を対象とした.右側大腿直筋に対し,運動点(MP)直上に電極を貼付し,もう一方をMP上方5㎝の位置に貼付してNMESを行う群(以下MP直上群),MP上下各2.5cmの位置に電極を貼付してNMESを行う群(以下MP中間群),電気刺激を行わない群(以下コントロール群)の3条件で実施した.角速度60・90・180deg/secにおける最大トルク,設定角速度までの到達時間を測定し,介入前後で比較した. [結果] 介入後は角速度180degまでの到達時間で有意差が認められた. [結語] NMES介入時の電極貼付位置が筋収縮速度に影響を与えたことが示唆された.
  • 久保田 智洋, 坂本 晴美, 六倉 悠貴, 谷口 圭佑, 黒川 喬介, 高田 祐, 岩井 浩一
    2020 年3 巻1 号 p. 5-12
    発行日: 2020年
    公開日: 2023/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的] 地域在住高齢者の遂行機能,日常生活に関する作業遂行の特性を把握することで,地域生活維持に向けた取り組みを検討することである.[対象と方法] 対象者は,地域在住高齢者42名.調査項目は,年齢,性別,前頭葉機能検査(FAB),作業に関する自己評価短縮版(OSA-SF),動的バランス能力(TUG),認知機能検査(MMSE),SF-8とした. [結果] 二次予防群の特性は,一次予防群に比べてMMSEとTUGにおいて有意な機能低下が認められた.また,前頭葉機能と作業遂行能力において正の相関関係が認められた.さらに,満足できる日課の実施頻度が低かった.[結語] 二次予防事業参加者は,前頭葉機能と作業遂行能力および満足できる日課の実施頻度が関係していた.
  • 比嘉 悠, 篠原 博
    2020 年3 巻1 号 p. 13-17
    発行日: 2020年
    公開日: 2023/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的] ハムストリングスの遠心性収縮トレーニングであるノルディックハムストリングス(Nordic hamstrings:NH)の体幹代償動作が筋出力に及ぼす影響を検討した.[方法]健常男子学生7名を対象とした.左側の大腿二頭筋,大殿筋,脊柱起立筋の3筋を測定筋とした.正常肢位と肩峰,大腿骨外側上顆の位置は変えず股関節軽度屈曲した体幹代償の2種類の肢位を表面筋電計を用い等尺性収縮で測定した.[結果]体幹代償肢位の大腿二頭筋と脊柱起立筋の%MVCは正常肢位に比べ有意に低値を示し,股関節屈曲角度と膝関節屈曲角度は有意に増加した.[考察]NHの体幹代償動作は大腿二頭筋と脊柱起立筋の筋活動に影響を及ぼすことが分かった.
  • 大山 真平, 篠原 博
    2020 年3 巻1 号 p. 18-22
    発行日: 2020年
    公開日: 2023/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的]健常者の座位と立位の安静時の内側縦アーチ高と,前脛骨筋に対するトレーニング直後の内側縦アーチ高を計測し,前脛骨筋に対するトレーニングが内側縦アーチ高へ及ぼす影響について検証することを目的とした.[方法]健常女子学生10名(20足)を対象とし,超音波画像診断装置を用いて内側縦アーチ高を計測した.チューブを使用した足関節背屈運動実施前後のアーチ高率を姿勢間で比較した.[結果]いずれの場合においても有意差は認められなかった.[結語]前脛骨筋に対するトレーニングにより内側縦アーチ高率の変化は認められなかった.しかし,低アーチ例と考えられる場合には足関節背屈運動によって足部内側縦アーチ高が上昇する可能性が示唆された.
  • 青木 啓将, 佐野 徳雄, 岡田 拓己, 甘利 祥弓, 篠原 皐月, 佐藤 洋輔, 桜田 寛巳, 瀧波 敢太, 高砂 了基, 昇 寛
    2020 年3 巻1 号 p. 23-27
    発行日: 2020年
    公開日: 2023/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的] 足趾機能トレーニングを立位と座位で行った場合の介入効果を比較することにより,姿勢の違いによる効果の特異性を明らかにすることを目的とした.[対象と方法] 下肢に整形外科的疾患や疼痛がない健常成人男性を各群20名に振り分け,週3回のトレーニングを4週間実施した.足趾把持筋力,FRT,最大一歩幅,立ち幅跳びを測定項目に選択した. [結果] 運動課題介入前後の比較は,足趾把持筋力,FRT,最大一歩幅で両群とも有意差が認められ,立ち幅跳びは立位トレーニング群のみ有意差が認められた.[結語]足趾機能トレーニングも姿勢によって特異性がある可能性が示唆された.
  • 昇 寛, 田中 和哉, 平賀 篤, 佐野 徳雄, 相原 正博, 渡辺 修司, 青栁 達也, 新永 拓也, 中山 彰博, 嶋田 裕司
    2020 年3 巻1 号 p. 28-31
    発行日: 2020年
    公開日: 2023/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    [目的] 今回、下肢関節固有感覚練習のための下肢プレイシング評価・練習器を考案し作製した.本稿では下肢プレイシング評価・練習器の構造と独自の評価・練習の方法を報告することを目的とする. [下肢プレイシング評価・練習器について] 木製基盤の両側に側板を設け,両側板に引き出しレールを設置した.350mmの引き出しレールの内側側に下駄を取り付け前後に可動する構造とした.また,本器下駄前方に前後幅20 mmのターゲットカバーを設置した. [評価・練習方法]被験者は座位で検査足に測定用の下駄を履き,検者は被験者の検査側足部をターゲット位置まで他動的に滑走させた後に静止させ,その位置を記憶するように指示する.次に被験者の検査側下肢をスタート位置に戻させる.被験者には先に記憶した位置まで下肢を自動で滑走するように指示し,ターゲットを目標に下駄を滑走させる.評価の場合にはターゲットとの誤差を記録し,練習の場合にはフィードバックを与えながら誤差の減少を図る.[期待される効果] 下肢各関節固有感覚障害や測定障害の患者に対する運動療法として効果が期待される.
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